プロボクサーの田中恒成選手(経済学部3年)、2階級制覇を達成 WBO世界ライトフライ級王座決定戦で5回TKO勝ち
中京大学経済学部3年のプロボクサー、田中恒成選手(畑中ジム)は12月31日、岐阜メモリアルセンターで行われたWBO世界ライトフライ級王座決定戦で、同級1位のモイセス・フエンテス選手(メキシコ)に5回TKO勝ちし、ミニマム級に続く2階級制覇を達成した。田中選手は8戦8勝(5KO)。8戦目での2階級制覇は日本人最速タイの記録となる。
(写真は、中京大学スポーツ学生スタッフ 小林茉圭子=現代社会2=、岡本桃香=現代社会1=撮影)
2階級制覇を成し遂げ、観客の声援にこたえる田中選手 |
第3R、田中選手のパンチが相手選手のボディにヒット |
対戦相手のフエンテス選手は31歳で、過去27戦24勝(13KO)2敗1分。田中選手と同じ「右ボクサーファイター」のタイプだった。
田中選手は第1ラウンド(R)からフットワークの良さでフエンテス選手を上回り、相手のパンチより先に左右の連打を繰り出した。これまでの7戦に比べ、明らかに動きが良く、2階級制覇に向けて調整がうまくいったことを感じさせた。
第2R立ち上がりこそ、フエンテス選手の右が田中選手をとらえる場面もあったが、ほとんどは田中選手のペースで進んだ。第3Rに入ると、田中選手の強烈な左ボディブローがフエンテス選手のリバーを捉え始め、第4Rには明らかに動きの鈍くなったフエンテス選手をダウン寸前まで追い詰めた。
そして第5R。さらにエンジンの回転数を上げた田中選手がロープに追い詰め、左右の連打を上下に打ち分けると、フエンテス選手はたまらずダウン。すぐにレフェリーは試合をストップし、田中選手の5回1分52秒TKO勝ちとなった。
第4R、相手選手を追い詰める田中選手 |
試合後、田中選手は会場のインタビューに「2階級制覇してチャンピオンになれてよかったです。フエンテス選手はすごく強かった。勝てたことはうれしい」としたうえ、今後について、「ここ(2階級制覇)が目指す場所ではないので、まだまだ頑張っていきます」と、さらに上の階級を目指す意気込みを示した。
田中選手は2013年にプロデビューした。2015年5月の第5戦で、WBO世界ミニマム級1位のメキシコ人選手に判定勝ちし、日本最速で世界王座を獲得した。1階級上のライトフライ級王座を目指し、今年5月にはミニマム級王座を返上し、IBFライトフライ級10位のフィリピン人選手と戦い6回KO勝ちしていた。今回の王座決定戦はライトフライ級で2戦目だった。
チャンピオンベルトをつけ、観客に手を上げる田中選手 |
会場の岐阜メモリアルセンターで愛ドームには、梅村学園、中京大学の関係者が約100人応援に詰めかけ、田中選手に声援を送った。梅村清英総長・理事長、安村仁志学長をはじめ、学園、大学の首脳、教職員、学生、同窓生らは、そろいの応援Tシャツを着用し、スティックバルーンを打ち鳴らして応援。田中選手が第1Rから的確なパンチをフエンテス選手に浴びせる度に、「コーセイ、コーセイ」とエールを送った。
田中選手のKO勝利に大歓声の中京大学関係者 |