中京商・中京大野球部率い全国制覇
滝正男名誉教授死去

 本学名誉教授(体育学部)の滝正男(たき・まさお)さんが4月2日、心不全のため90歳で死去されました。

 告別式が4月6日、名古屋市昭和区の香積院で営まれ、300人の弔問客が故人を偲びました。硬式野球部OB会長の林口高さん(1962年商学部卒)は弔辞で「滝先生は多くの優秀な指導者を育成された名将です。先生の教え子であることを誇りに思います」と述べました。

 滝名誉教授は愛知県一宮市生まれ。中京商(現・中京大学附属中京高等学校)野球部の捕手として1937年夏と38年春に甲子園で優勝。名古屋高等商業学校(現・名古屋大学経済学部)を卒業後、戦地へ。終戦を迎えたマレーシアで捕虜生活を送り、47年に復員。繊維メーカー勤務を経て母校の中京商を率い、54年夏、56年春に全国制覇を果たしました。

 中京大学でも、83年の退任までに愛知大学リーグを28回制し、70年の全日本大学選手権で、愛知勢として初優勝しました。チームワークを重んじた指導で、教え子には元中日ドラゴンズの中山俊丈さん、木俣達彦さんらのほか、裁弘義・元沖縄水産監督(故人)ら多くの高校野球指導者がいます。

 大学では野球部の監督を27年間つとめる一方、78年から2年間、教養部長をつとめ、大学発展期の礎となりました。北川薫学長は「本学のスポーツ活動を活発化していただいた功労者であり、建学の精神が教えるチームワークの大切さを野球で体現した方でした」と話しています。

 

 滝正男名誉教授  告別式で弔辞を述べる硬式野球部OB会長の林口高さん
著書「白球に乾杯」を手にする滝正男名誉教授(2007年7月撮影) 告別式で弔辞を述べる硬式野球部OB会長の林口高さん

2012/04/06

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