心理学部高橋准教授が第7回野島久雄賞を受賞 研究テーマは「人が生物として見出そうとする『意味』を求める」

 心理学部の高橋康介准教授は「第7回野島久雄賞」を受賞し、静岡大学で9月5日から7日まで開催された日本認知科学会第36回大会で表彰された。

 「野島久雄賞」は、人と人、人とモノ、モノを介したネットワーキングにかかわる領域で、「面白い!」と思える卓越した認知科学的研究を行った40歳以下(その年の3月31日時点)の若手・中堅研究者を顕彰することを目的とした賞。

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 高橋准教授の研究テーマは「人が生物として見出そうとする『意味』を求める」。アニマシー(生物らしさ)知覚やパレイドリア(木の模様が顔に見えるなど対象が実際とは違って知覚されること)に関する知覚のメカニズムを明らかにするために、錯視や錯覚などの現象を利用した独創的な実験手法を考案することで実験を積み重ねてきた。これらの研究の中では、人が生物としての「意味」を求め、その特異な知覚が注意など認知過程に影響をもたらす様子など、多くの示唆を与える研究成果を得てきた。とりわけ「生きていく」ことと知覚との関係を提示し、その展開として「過剰に意味を創り出す」ホモ・クオリタスを人の認知の基本原理とする新しい視点の提案などは今後、認知科学が呈示する人間観にさらなる深まりをもたらすことが期待されて受賞に至った。

 高橋准教授は「この度は、中京大学とも縁の深い認知科学という研究領域で、大変名誉ある賞をいただくことができました。野島久雄賞関係者の方々、指導して頂いた先生方、研究仲間たち、そして認知科学という領域を作り育ててきた偉大な先人たちに、心より感謝いたします。これからも『面白い!』と思える研究を続けていきます。Enjoy!!」とコメントした。

 野島久雄賞についての詳細は下記ウェブサイトまで。

 https://www.jcss.gr.jp/nojima/

2019/09/10

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