社会つながりプロジェクト

2020-12-03
アディクションへの支援に関するゲスト講義(1)
12月3日のゼミでは、11月5日のゲスト講義に引き続き、日本アルコール関連問題ソーシャルワーカー協会副会長の田中和彦さんにお越し頂きました。アディクションに対するソーシャルワークの在り方や、社会変革への志など、アルコール依存症の方の事例をもとに“支援”という面について深くお話して頂きました。

 前回の田中さんの講義では、主に「アディクションの背景と理解」についてお話頂きましたが、二回目の講義では「アディクションに対するソーシャルワークの姿勢」という点について深くお話し頂いたように思います。  そして、講義を通し、私の中での“支援”という行為に対する認識が変化しました。特に、課題を解決するのはクライエント本人であり、その過程で何度躓こうとどれほどの時間が掛かろうと、ソーシャルワークはその人の主体性に寄り添わなくてはいけないというお話をお聞きした際には、専門職ゆえの“力の強さ”がもたらす危険性を認識するとともに、“支援”は“正す“ことではないのだと気付きました。また、ワーカーなどの専門家だけで行われる支援には限界があり、自助グループや家族会などの”仲間“がもたらす回復には無二の価値があるのだということ、支援とはクライエントとの”共同“のうえに成り立つのだということを、深く感じました。アディクションに限らず、”支援“の在り方に対する新たな認識と、「ともにあるソーシャルワーク」の姿勢を大切にしていきたいと思います(野村)。


 今回の講義の中で、PSWの方の事例を聞き様々なことを学んだ。依存症の方の言い分は、自分の症状を全く理解しておらず、正直腹が立つようなものであった。しかしそこで、怒りのまま相手の処置を放置したり、説得することはよくないことだと学んだ。相手の気持ちに寄り添い、共感することが重要であると知ることができた。また、当事者に対する支援だけでなく、家族や周囲の人を味方につけ、正しい知識や適切な対応ができるように支援していくことも必要である。
 依存症の方と向き合う時、個人の問題と捉えるのではなく、人間関係や環境とのつながりを見つけ出し、自分らしい生き方ができるように支援していくことが回復への一歩だと思った(井上)。


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