情報理工学部の加納ゼミの3人が日本ロボット学会「RSNPコンテスト」で受賞
最優秀賞にジメネス・フェリックスさん、優秀賞に牟田真介さんと松前孝さん

受賞者記念撮影より。前列左から2番目が松前さん、4番目がジメネスさん、5番目が牟田さん


 9月19日に北海道札幌市で開催された第30回日本ロボット学会学術講演会・30回記念一般公開事業「RSNPコンテスト」で、本学大学院情報科学研究科修士課程1年のジメネス・フェリックスさんが最優秀賞(RSi賞)、修士課程2年の牟田真介さんが優秀賞(RTシステムインテグレーション賞)、情報理工学部機械情報工学科4年の松前孝さんが優秀賞(ロボットビジネス推進協議会賞)を受賞しました。

 これらの賞は、富士通研究所、三菱重工業、東芝などが設立・運営しているロボットサービスイニシアチブ公開の「ネットワークを活用したロボットサービスのためのプロトコルRSNP(Robot Service Network Protocol)」を効果的に用いた、魅力のあるロボットサービスの提案やロボットの研究開発を行った発表者に贈られるものです。今年度は、国内のみならず国外からも応募された15件の研究発表の中から、加納研究室の3件の発表が選ばれました。

 

●「RSNPを用いた英単語学習支援ロボットの開発」 ジメネス・フェリックスさん(情報科学専攻1年)

 私が開発した英単語学習支援ロボットは、ロボットがパートナーとして学習者と共に学習することで、学習意欲を促すものです。また、ネットワーク経由で、教師が学習者の学習状況の確認とロボットへの学習内容の指示を可能にすることで、学習の効率化を実現しました。

 今回の受賞でロボットを活用した教育という分野が認められ、非常に嬉しく思います。今後は、学習者に実際に活用してもらうことで、ロボットの有効性を評価し、よりよい学習支援ロボットを実現できるように研究を進める予定です。

※受賞者:ジメネス・フェリックス(本学大学院1年)、加納政芳(本学准教授)

 

●「動画からの特徴的な表情抽出による高齢者の心の見守りシステム」 牟田 真介さん(情報科学専攻2年)

 私が開発した高齢者の心の見守りシステムは、高齢者と離れて暮らす家族に、高齢者の「特徴的な」表情を伝えることで、家族が高齢者に連絡を取るきっかけを与えるものです。動画から特徴的な表情を抽出するために、動画の平均顔画像と各フレームのずれを指標とすることで特徴的な表情の抽出を実現しました。

 家族のつながりは暮らしの中でとても重要なものです。高齢者向けのシステムが評価されて非常に嬉しく思っています。今回の結果に留まらず、よりよいシステムを実現できるよう研究を進める予定です。

※受賞者:牟田真介(本学大学院2年)、 山本悠策(本学4年)、 加納政芳(本学准教授)、 中村剛士(名古屋工業大学准教授)

 

●「導電性織物デバイスとRSNPを用いたシューマンセンシングシステム」 松前 孝さん(機械情報工学科4年)

 導電性織物デバイスは、見た目は布にしか見えませんが、このデバイスを用いることで、人の住まう空間に溶け込みプライバシーに配慮しつつ生活の中での触るという動作をセンシングすることができます。私は、このデバイスを利用して離れて暮らす家族がお年寄りの普段の行動を推定できるようなシステムを開発しました。

 今回、受賞することができたのは私の力だけでなく研究室の皆様の協力あっての受賞だと考えており感謝の気持ちでいっぱいです。これからの研究でも成果が出せるように取り組んでいきます。

※受賞者:松前孝(本学4年)、山本悠策(本学4年)、加納政芳(本学准教授)、柴田和明(シバタテクノテキス(株))、松本正義(木曽川商工会)、田中明人(木曽川商工会)

2012/10/04

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