総合政策学部坂田隆文ゼミ 敷島製パン「なごやん」の新たな商品企画提案

 総合政策学部坂田隆文ゼミは2月24日、敷島製パン株式会社の製品企画部長や営業DX推進部長らを招き、同社の人気商品「なごやん」の新たな商品展開について提案を行いました。これは坂田ゼミが約3ヶ月かけて行った活動で、ゼミ生18人が3チームに分かれ、各チームが約15分ずつのプレゼンテーションを行いました。

 「なごやん」は敷島製パンが1957年に発売した「金鯱まんじゅう」(翌年に現在の「なごやん」に改名)が現在まで続く商品であり、1969年以来名古屋観光ブランド協会から優秀観光名産品として推奨され続け、1990年には「なごや土産品デザイン最優秀賞」を受賞するなど、知名度・人気・実績の揃った商品です。それだけに学生の提案を「そう簡単には認められない」と、念を押されての発表会でした。

 提案された内容は「なごやん」のフレーバーを変えたものや「なごやん」のコンセプトを活かしつつ一見全く違った商品に見えるものまでさまざまであり、敷島製パンの方からはその実現可能性や既存商品との整合性、提案の論理性や独創性に対する意見が出され、学生たちは今後の最終報告会に向けて更なる課題を学ぶことができました。

発表する学生の様子.jpg

【学生のコメント】

■納得感のある提案とは
 幼い頃から大好きであった商品に関する提案を、その企業の方に聞いていただけるという今回の報告会は、非常に貴重な経験となりました。その分緊張も大きかったですが、提案の方向性や資料の構成についてチームメンバーと何度も話し合い、試行錯誤を重ねてきたため、自信を持ってプレゼンテーションすることができました。
 企業の方からはたくさんのご意見をいただき、どれも勉強になることばかりでした。中でも印象に残っているのは、「ターゲットの現状分析をしっかりと行ったうえでニーズを把握し、提案に結び付けることが大切である」というお話です。これは商品を企画・提案するうえで当たり前のことですが、私たちの提案には不足している部分が多く、自分たちの都合の良い方向に話を進めてしまっていました。納得感のある提案を行うためには、まず様々な観点で調査を行い、そこから得られた結果を深堀していくことが大切で、ターゲットの現状分析について詳しく知る必要があるということを改めて学ぶことができました。

(総合政策学部 上久保百華)

■相手を納得させる難しさ
 今回の報告会では、自分たちのアイデアの価値を訴える必要性がありました。そのため、独自のアンケートを取って考察したり、当日まで様々な準備を進めてきました。自分たちとしては納得のできるプレゼンテーションを完成させたつもりでしたが、企業の方からは自信をなくしてしまいそうな程のご指摘を頂きました。そして、「本当にそのアイデアには需要があるのか?」、「自分たちのアイデアを根本から説明できるのか?」など、指摘されると回答に困ってしまうことが多く、実際には相手を納得させるというレベルに立てていない状況でした。
 チームリーダーとしてメンバーに不甲斐ない姿を見せてしまったことや、自分たちの詰めの甘さに気づけなかったこと等、反省点ばかりですが、企業の方に必ず納得してもらえる提案になるよう、チーム一丸となって作業を続けていきます。

(総合政策学部 竹内萌恵)

■発表会で得た気づき
 今回の発表会で気づいたことが2つあります。1つ目は物ごとを主観でしか見ることができていなかった点です。自分たちの調査を調査しただけで終わってしまい、「なぜ」という部分まで掘り下げることができていませんでした。その結果、プレゼンテーションが納得感の低いものになってしまいました。大切なのは、物ごとを主観に囚われず、客観的に見て冷静に分析することだと感じました。2つ目は、疑い、批判し、相談することの重要さです。私は、他人の意見に疑問を持たず、鵜吞みにしてしまう癖があります。プレゼンテーション資料でも、最初に見たときに思いつかなかった疑問が企業の方からの質問やご意見で気づくことがありました。意見を鵜呑みにするのではなく、一旦批判的に眺め、妥協することなく相談し尽くしてから結論を出すことが大切であると気づきました。これら2つのことについて改善できるよう努力していきたいです。

(総合政策学部 日比希彩)

■さらなる高みを目指して
 私は今回、発表会に至るまで一から提案を考え、何度もやりとりをしてブラッシュアップし、説得力を高めるために必要なデータを集めました。こういった作業を重ねたことで私は自分のプレゼンテーションに自信を持っていました。しかし、私たちのプレゼンテーションの完成度は十分とはいえず、企業の方は的確なご意見で何が駄目だったかを丁寧に指摘してくださいました。
 そのご指摘から私は、自分たちが集めたデータの結果が大切なのではなく、その結果から「なぜ」「どうして」まで考えることが大切だと学びました。それらを考えることで、より納得のできるプレゼンテーションを完成させられると思います。企業の方々、坂田先生には貴重な経験をさせていただき感謝しています。今回の学びを活かし最終報告に向けてさらに良いプレゼンテーションができるよう、より一層頑張ります。

(総合政策学部 小池菜月)

【関連ホームページ】

 敷島製パン株式会社HP  https://www.pasconet.co.jp/
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 坂田ゼミHP        http://www.sakataseminar.jp/

2022/03/01

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