総合政策学部坂田隆文ゼミと四日市南高校、津西高校、中京大中京高校の合同チームが井村屋株式会社へ新商品を提案
2019年9月にスタートした、井村屋株式会社、高等学校、中京大学坂田研究室(総合政策学部・坂田隆文教授)の3者で進める産高大連携講義の「提案発表会」が中京大学名古屋キャンパス清明ホールで2月15日に開かれた。
高大連携教育の一環として井村屋の協力で、三重県立四日市南高校生徒・三重県立津西高校・中京大学附属中京高校の生徒と坂田研究室の学生が共同で商品企画提案を行う発表会は今年で4回目を迎える。高校生と大学生がチームを組んで企業に対して提案を行うという試みで、東海圏の高校生や近隣の高校教員合わせて約100人が提案発表を見学した。
今回のテーマは「新しいまんとう(肉まん・あんまんなどの中華まん)」。四日市南高校の生徒と坂田研究室の学生による4チームと、津西高校の生徒と坂田研究室の学生による5チーム、附属高校の生徒と坂田研究室の学生による4チームが井村屋の中道裕久副社長に対して提案した。
中道副社長は「当初、まんとうで新しいアイデアを提案してもらうのは高校生や大学生には難易度が高いと思っていたが、斬新なアイデアを提案してもらえて良かった」、「プレゼンも年々巧くなっていっていると実感している」と講評した。また坂田教授は「今回の講義の目的は商品企画やアイデア出しではなく、チームで困難を乗り越え、目標を達成するというプロセスそのものにあります。そのプロセスを完遂した自分に自信をもって下さい」とコメントした。
最後に「着眼点、論理性、他との差別化、アイデア」などを基準に津西高校・坂田研究室Aチームが最優秀賞を、四日市南高校・坂田研究室Eチームと附属高校・坂田研究室Dチームがそれぞれ優秀賞を受賞した。
最優秀賞の津西高校Aチーム |
優秀賞の四日市南高校Eチーム |
優秀賞の附属高校Dチーム |
■ 伝える事の難しさと大切さ
プレゼンテーションに工夫を加えた事が高く評価され、私のチームは優秀賞を受賞しました。「相手に伝える」というプレゼンテーションの目的を果たすため、スライドに沿った説明以外でどうすればもっと提案商品のイメージが伝わるかを重点に置き考えました。そのため、評価された事がとても嬉しかったです。伝えるための手段というのはいくらでもあり、型にはまった発表をする必要はないのだと実感しました。とても良い経験になりました。
(総合政策学部 井上萌)
■ 商品企画とは
今回の産高大連携講義を通して、自分がいかに商品企画に対して視野が狭かったかということに気付かされました。
私はただ単に「人気が出そうな商品を考える」のが商品企画だと捉えていました。しかし、ターゲットが抱える問題を解決する商品を提案したグループの発表を聴き、「問題を解決するための新たな手段の考案」というのも商品企画なのだと知りました。
今後は、どのような位置づけの商品企画を行うのか、自分の中でしっかり決めて取り組めるよう意識したいと思います。
(総合政策学部 中村理沙)
■ 実感できた成長
私は昨年もこの産高大連携講義に参加しましたが、昨年は先輩にアドバイスをもらい、わからないことは先輩に頼りながらチームをまとめていました。しかし、今年は他チームの後輩へ指導しながら、自分もチームリーダーとして役割を務めてきました。内気だった私ですが、坂田ゼミで様々な困難を経験して、少しずつ前へ成長できているとあらためて感じることができました。今後も成長し続けたいです。
(総合政策学部 西野未花)
■ 困難に立ち向かう経験を通して
私は産高大連携講義に参加するのは今回で2回目です。前回は先輩に頼って活動していましたが、今回は一人で二つのチームを担当し、チームを引っ張る役割を担いました。
活動の中盤で商品の企画案を変えたため、スケジュールに余裕がない状態で一から新しい商品を考えなければなりませんでした。そんな中、一人でチームを引っ張っていかなければならないという責任の重さに押しつぶされそうになったこともありました。
最終発表会で優秀賞に選ばれた時には、これまで諦めずに頑張ってきて良かったと心から思いました。今後、また困難にぶつかっても諦めずに頑張り抜きたいと思います。
(総合政策学部 豊田季梨果)
■ 先輩の存在の大きさ
今回の産高大連携講義を通して、先輩の存在がいかに大きいかということを実感しました。私はこの産高大連携講義に参加したのが初めてだったため、発表資料の添削や確認の一部を同じチームの先輩にしてもらいました。資料内容の不足箇所への指摘や、改善したほうが良い部分へのアドバイスを何度もしていただく過程で、先輩の偉大さと、自分の未熟さを知りました。
来年は自分が先輩として、後輩から頼られる存在になっていられるよう今後の活動に一生懸命取り組みたいです。
(総合政策学部 徳永夏鈴)
■ 不安の先の喜び
この産高大連携講義は私にとって初めての経験ばかりで、最初はとても不安でした。特に、初めて高校生とチームを組んで、やりとりのほとんどをメールで行い提案を完成させるのは思っていたよりも難易度が高く、活動の途中にこの講義を完遂できるのかと考えることもありました。
しかし、最終発表会を終えて、高校生から「すごく楽しかった」と言ってもらえました。不安な中でも試行錯誤しながら提案を完成させることができた今回の経験を、今後のゼミ活動でも活かしていきます。
(総合政策学部 村田康輔)