総合政策学部坂田隆文ゼミ/中日ドラゴンズ、附属中京高校による産高大連携講義「提案発表会」を開催

 昨年11月にスタートした、株式会社中日ドラゴンズ(以下、中日ドラゴンズ)、中京大学附属中京高等学校(以下、附属高校)、中京大学総合政策学部・坂田隆文ゼミの3者で進める産高大連携講義の最終回「提案発表会」が3月16日、附属高校の多目的教室で行われた。この取り組みは、中日ドラゴンズの協力のもと、高大連携教育の一環として附属高校の生徒と坂田隆文研究室の学生が共同で新商品の企画・立案を行い、講義最終回における発表の際に、中日ドラゴンズに対して新商品の提案を行うことを目的としている。4回にわたる講義とグループワークを通じて、附属高生と坂田ゼミ生の受講生23人が5チームに分かれ、新商品の企画立案の作業を行ってきた。

HP発表の様子.jpg

 この日は、中日ドラゴンズ球団職員の方を招き、各チームがドアラを活用した新たな商品の提案を行った。会場には受講生の他、一般の附属高生や保護者、附属高校の教職員が来場し、発表を見守った。

 各チームの発表後、提案のあった企画に関して球団職員の方から講評が行われた。「社内からは出ないアイデア」、「本当にこれなら商品化したいなと思えた」など良い評価を頂けた一方、価格設定の甘さや説得力を高めるための調査の不備、プレゼンにおける準備不足などのご指摘を頂いた。

 発表後、坂田教授から受講生(附属高生)に修了証が授与された。坂田教授からは、「進級・進学した後も、この約4ヶ月の短期間の取り組みを無駄にせず、何事にも手を抜かないよう意識して目標に向かって突き進んで欲しい」と、受講生を激励した。

HP講評を下さる球団職員の方々.jpg
講評を下さる球団職員の方々

【産高大連携講義を終えて(高校生の感想)】

■行き詰まっても、最後まで諦めないことの大切さを学べました。

■自分達がだしていったイメージが具体的になっていくのはわくわくしました。

■案出し、データ、素材などを考えるのは大変でしたが周りを見渡すことが多くなって商品を見る視点が変わって楽しかったです。

■普段何気なく使っているものには、出来上がるまでのたくさんの過程があり、色々な工夫がなされていることを知りました。そして、それを自分達で考えていく事が大変でした。

■奥深くまで追求することで、初めて他の人に認めてもらえるのだなとわかりました。また、自分の考えを伝える時は、受け手の事を考える大切さを知りました。

■最初は初対面の大学生の方やあまり話したことない高校生とディスカッションしても緊張で自分の言いたいことが上手に言えませんでした。しかし何回か会って話す度に話しやすくなり、力も抜けて自分の言うことが言えるようになって凄く嬉しかったです。

■発表を成功させるためには、入念な準備が必要だということを学びました。

【産高大連携講義を終えて(大学生の感想)】

■ドラゴンズプロジェクトを終えて

 初めは何から手をつければいいか分からず、昨年経験者の同期に聞いて頼っての繰り返しでした。しかし、途中で中間発表として坂田先生やほかのチームの方に披露する機会で、プロジェクトの楽しさに気がつきました。そして、自分も主体的に行動していこうと思いました。これがゼミ訓である「学び、楽しみ、楽しませる」の中の「楽しみ」であると気がつきました。今後のゼミ活動でもこの初心の気持ちを忘れず取り組んでこうと思います。

(総合政策学部 亀山燿)

■悔いが残るスタートダッシュ

 ここまでの道のりは、長いものでした。初めてのプロジェクトで何から取り掛かればいいかわからない私たちがまずぶつかった壁は100案出し(企画を1人最低100個出すこと)です。初めはこんなにたくさん出す必要あるのだろうかと思いましたが、限界を超えて考えるからこそ生まれる案もあることに気づき、無駄な努力じゃなかったのだと実感しました。

 最終発表会では、中日ドラゴンズの方に「この商品だったら作ってみたいと思う」とのお言葉をいただけましたが、実際の商品化は実現されそうになく、もっと試作品のクオリティを上げていれば、プレゼンでもっと印象に残るような工夫をしていれば、など後悔が残る結果となりました。約4か月という期間を通して、苦しい思いもしましたがたくさんのことを学ぶことができて、私自身も一つ成長できた機会となりました。このプロジェクトを通して生まれたたくさんの反省点を次に活かしていけるように、今後のゼミ活動に取り組んでいきます。

(総合政策学部 永田愛日)

■チームで取り組む難しさ

 産高大連携講義を通して、頭を悩ませながらもプロジェクトの完成度を少しでも良いものにしようという、苦難の中での充実感を得ることができました。また、チーム内で責任分担をしながら一つの案を煮詰めることの難しさも知りました。

 プロジェクトを進める中で常に付いて回るのが「責任」でした。チームリーダーとしての自分の責任とメンバー全体への責任分担の線引きに悩み、プロジェクトの進め方に戸惑うこともありましたが、メンバー全員が当事者意識を強く持つことで協力しながら最後まで取り組む事が出来ました。

 また、話し合いを重ねて積み上げた考えが振り出しに戻ってしまうことが何度もありました。4ヶ月間、一進一退しながら作り上げたプレゼン内容でしたが、最終発表会では指摘を何点も受け、自分達の考えの甘さに悔しい思いをしました。

 今回の産高大連携講義で学んだことや反省点を次に繋ぐ事が大切だと思います。そのため、今後のゼミ活動において、成長することに常に貪欲でありたいです。

(総合政策学部 兵藤香月)

■効率の良い時間の使い方を目指して

 高校生とチームを組み、頻繁に集まることのできない状況下で、メールのやり取りだけで自分の思いや考えを伝えることやスムーズに議論を進めることがどれだけ難しく大変であるのかを痛感しました。実際に会って議論をする機会は1か月に1時間半しかなく、ドラゴンズの方に新商品提案をするまでのクオリティを上げることは、簡単ではありませんでした。実際に会って議論をする時は、いかに効率よく議論を進めていくのかが肝になってきます。最初は時間の使い方が下手で、無駄な時間を過ごしてしまいました。しかし、議論を重ねていくうちに、チーム全員が一丸となって有限な時間を有効に活用できていたと思います。

 大変貴重で今後につながる経験をさせていただき、心から感謝しております。参加させていただいた感謝の気持ちと今回の反省点を克服していくことへの強い気持ちを持ち、今後とも努力し続けていきます。

(総合政策学部 笹岡千花歩)

HP高校生・坂田ゼミ生による集合写真.jpg

【関連サイト】

中日ドラゴンズ

中京大学附属中京高等学校

総合政策学部坂田隆文ゼミ

2018/03/26

  • 記事を共有