社会つながりプロジェクト

2019-08-12
研修第5日目@シエナ&バチカン市国
世界遺産の街シエナに立ち寄り、ローマへ。写真はバチカン市国のスイスの衛兵。

シエナ歴史地区は、12〜15世紀にかけて整ったゴシック風外観を保っている街です。

私たちはシエナの守護聖人であるカテリーナの頭部が祀られているサン・ドメニコ教会を訪れました。シエナの人々はローマで亡くなったカテリーナの遺体を奪いたかったのですが、検問があるために頭部のみを持ち帰ることにしました。しかし、検問で捕まってしまい、頭部の入っている樽を開けられたとき、樽の中にはバラの花しか入っておらず、通過できました。シエナに戻り樽を開けるとカテリーナの頭部は中にちゃんとあったそうです。この伝説があったので、カテリーナの象徴はバラだと言われています。

イタリアで最美といわれるゴシック様式のシエナ大聖堂の西正面は、多色大理石とモザイクで装飾されており、圧倒されるほどの美しさでした。フィレンツェにある大聖堂より優れたものを作ろうとしたためと、疫病や飢餓が経済へダメージを与えたために完成しませんでした。

イタリアで一番美しいと称される広場であるカンポ広場は、経済活動の中枢を担っています。扇型をしており、やや傾斜しています。夏はパリオという馬のレースが行われ、私たちが訪れたときは、パリオの前でしたが、既に地面に土が敷かれていました。

カンポ広場を見下ろすように立つマンジャの塔は、14世紀に建設され、イタリアで2番目に高い塔です。マンジャの塔の「マンジャ」はイタリア語で「食べる」という意味で、鐘をついていた男が食いしん坊だったことに由来していると言われています。

シエナからローマに向かい、バチカン市国に来ました。バチカン市国は世界最小の国で、世界最大級の教会であるサン・ピエトロ大聖堂を中心としたカトリック教会の総本山です。

教皇ユリウス2世により創設されたバチカン美術館は、ラファエロの有名なフレスコ画「アテネの学堂」やミケランジェロのフレスコ画「最後の審判」を見ることができました。「最後の審判」は、天井一面に描かれており、圧倒されました。残念ながら撮影ができなかったので目に焼け付けました。

サン・ピエトロ大聖堂では、ミケランジェロのサインが残る唯一の作品「ピエタ像」を見ることができます。聖堂内は壁や柱に豪華な装飾がされており、一番奥にはベルニーニの「聖ペトロの司教座」という教皇だけが腰掛けることができる司教座があります。黄金の装飾と上部の鳩のステンドグラスが輝いており、とても綺麗でした。【TM】


海外博物館研修2019@イタリア

参加した学生たちが海外研修先での活動を紹介します【本プロジェクトは終了しています】