社会つながりプロジェクト

2023-09-09
研修2日目 石垣島での活動報告
9月9日 研修2日目 石垣島での活動報告(JH)

この日初めの目的地は八重山平和祈念館でした。八重山平和祈念館は、戦争マラリアの実相を後世に正しく伝え、世界に向けた恒久平和のメッセージを持っている博物館でした。私たちは展示を通して、太平洋戦争の最中、マラリア無病地から有病地へ退去させられる等して、多くの人がマラリアの犠牲者となった歴史を学びました。この記念館は展示数が少なく規模もさほど大きくはありませんでした。しかし私たちは一つ一つの展示を真剣に眺めていました。衝撃的で痛々しい写真も多く展示されており、この施設の恒久平和の願いを真に感じることが出来きました。集中して展示を眺めていたからか、時間があっという間に過ぎてしまいました。

次に、八重山の家並みを再現した石垣やいま村に行きました。ここは日本最南端のテーマパークで、天気もいい日だったこともあってか少し蒸し暑く感じました。散策してすぐに私たちは家あしび(やーしびー)という三味線と太鼓の生演奏民謡ショーを観賞しました。そこで踊っていたおばぁは金粉の入った沖縄のお酒が入っているビンを頭に乗せ踊っていました。見事に一度も落とすことなく踊り上げていて、拍手喝采でした。また沖縄のお面、アンガマを被って踊るなど、沖縄の伝統を体感しました。そこで踊られているおばぁは「かわいい写真を撮ってね」や「はい!写真タイム!!拍手ちょうだーい!!」と言っていてとても円満な雰囲気でした。

村内にある展望台、あんぱる塔に登り、名蔵湾を一望しました。とてもよい景色で天気に恵まれたと感じました。

リスザルの森では、他のお客さんたちがリスザルたちに餌やり体験をして楽しんでいました。私たちも写真を撮らせてもらいました。リスザルたちは私たちが餌も持つと一斉に寄ってきましたが、残念なことに、餌が無くなると私たちには用無しでした。その光景をみて思わず笑ってしまいました。

お昼、あんぱる食堂でやいまそばを頼みました。海ブドウもついてきて、沖縄を食べて感じるひと時となりました。その後亀井さんからブラフィーユショコラを頂きました。シークワーサ味で石垣島のロイズのチョコレートでした。とても美味しかったです。

その後私たちはバンナ公園に行きました。沖縄で一番古い木造建築物「権現堂」を展望台から眺めました。景色がとても良かったです。バンナ公園は一日かけても周りきれないほど広大な敷地だったため、Cゾーンをメインに散策しました。吊り橋が苦手な学生もいましたが、私は吊り橋からの景色が好きでした。途中の分かれ道では、男子学生は草木の生い茂る道を進みましたが、私たちはきちんと整備された道を散策し、虫に食われることや擦り傷などの怪我をすることもありませんでした。

八重山博物館は、八重山の歴史や文化を豊富な展示物で示してくれる博物館だと感じました。本土で言う縄文時代にあたる時代に、沖縄本島には縄文人の渡来が確認されていますが、八重山諸島には記載がありません。つまり、このころはまだ本土との交流はなく、文字通り「独自の歴史」を紡いでいたことになります。

とても興味深かったのは、埋葬に関する展示です。昭和初期まで遺体を収めた棺を洞窟や崖下に置き自然に風化させる風葬が主流でした。死後3年・5年・7年にそれぞれ洗骨を行い、骨壺に入れます。同じ日本でも文化の違いを感じることが出来ました。

旧宮良殿内(みやらどぅんち)

私たちは2日目の最後の見学として旧宮良殿内(みやらどぅんち)を見学しました。殿内とは、士族の家柄やその邸宅の敬称を指します。私たちが訪れた旧宮良殿内は宮良家8世の宮良当演(みやらとうえん)が八重山の地頭職に任命されたことを記念して、1819年に建造した格式高い屋敷です。『旧宮良殿内』という名称で、国の重要文化財指定を受けています。私たちに旧宮良殿内を説明してくださった方は宮良当演の子孫の方でした。庭には国の名勝に指定されている枯山水の『宮良殿内庭園』がありました。枯山水庭園といっても、石垣島では京都のように白砂を使用していません。白砂ではなく、サンゴ礁由来の琉球石灰岩を配して枯山水を表現するのが琉球庭園の特徴だそうです。

ホテルに戻った後、友だちと一緒に石垣港周辺を観光しました。友だちはsoutherlyという店でキレイなアクセサリーや小物類を買っていました。私は夕食としてポーク玉子おにぎりを買いました。沖縄ではゲンキみるくが有名だったので、ゲンキみるくの店でチーズケーキとプリンを持ち帰りました。ホテルに帰りホテルから景色を眺めようとすると、道路向かいのすぐ下近くで散髪を行っている男性を見つけました。家の庭で散髪をしてもらっていたので、ホテルの宿泊客からは丸見えでした。この研修の1か月前に行ったベトナム旅行では、外で散髪をするという同じ光景を何度も見て驚きましたが、日本でもこんな光景が見られるとは思いませんでした。

 

参考文献

おきなわ物語「八重山平和祈念館」https://www.okinawastory.jp/spot/10889100(2023年10月4日閲覧)

代表ブログ「南の島に息づく「もうひとつの年表」 ?石垣市立八重山博物館訪問記」https://www.waseda.co.jp/president-blog/yaeyama-museum(2023年10月4日閲覧)

Skyticket「旧宮良殿内(みやらどぅんち)|石垣島の上級士族邸宅と琉球石灰岩の庭園」https://skyticket.jp/guide/381967/(2023年10月4日閲覧)


海外博物館研修2023@石垣島宮古島

コロナの影響で今年度も、国内、沖縄県石垣島と宮古島にて実施しました。研修先での活動を学生が紹介します。