橋本研究室の朝倉茉理さん(情報理工学部4年)、佐々木康輔さん(情報科学研究科修士1年)、秋月秀一さん(情報科学研究科博士2年)
電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会で奨励賞をトリプル受賞

 2016年1月20日に、情報理工学部4年朝倉茉理さん、大学院情報科学研究科修士課程1年佐々木康輔さん、同じく博士課程2年の秋月秀一さん(いずれも橋本研究室所属、指導教員:橋本学教授)の3人が連合大会奨励賞を受賞しました。同賞は、2015年9月28~29日に名古屋工業大で開催された電気・電子・情報関係学会東海支部連合大会において、特に優れた研究発表に対して贈られるものです。今年度は約590件の研究の中から、専門家による厳正な審査を経て、24人が選ばれました。

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(左から)佐々木さん、朝倉さん、秋月さん

 

●発表タイトル「時系列距離データの合成と手領域の自動削除による手持ち対象物体の3次元モデリング手法の提案」

 ロボットが対象物を掴むためには、対象物の3次元モデルをあらかじめコンピュータに覚えさせておく必要があります。今回提案した技術は、対象物を手に持った状態で3次元センサにかざすだけで、対象物の全周のモデルを取得し、コンピュータの画面上に表現することを可能にしました。橋本先生や先輩方のご指導があったからこその受賞であると思います。今後は、この研究をさらに深め、国際会議での発表を目指して頑張ります。

(情報理工学部4年 朝倉 茉理) 


●発表タイトル「Improved LBP 特徴量の選択的利用による個人に依存しにくい表情識別」

 表情の変化を捉える技術は、人間とロボットがコミュニケーションする上で非常に重要です。今回、私が開発した技術は、表情の微細な変化を捉えるアルゴリズムであり、従来の関連技術と比較して、認識精度だけでなく人に対する汎用性も高いものです。このような賞をいただけて、研究に対するモティベーションがさらに高まりました。今後はさらに研究を加速させ、Quality of Life の向上に繋がる基盤を築いていきたいと思います。

(情報科学研究科修士課程1年 佐々木 康輔)


●発表タイトル「点群の密度変化と欠落に頑健な Local Reference Frame の提案」

 私の博士課程における研究テーマは、移動ロボットのための3次元ビジョンシステムであり、上記の研究は、その中核をなす技術として1年ほど前から研究を推進してきた成果です。時間をかけて研究を継続してきたので、完成度の高さが今回の受賞につながったのではないかと思います。現在、発表時にいただいたコメントを参考にして研究内容をリファインし、より上質な学術論文としての仕上げをおこなっているところです。

(情報科学研究科博士課程2年 秋月 秀一)

 

●指導教員の橋本学教授のコメント

 東海支部大会という、発表件数がとても多い学会で、3人の学生がこのようなすばらしい賞をいただくことができ、大変嬉しく思っています。今回受賞した3つの研究発表は、研究目的や内容こそ、それぞれ異なりますが、すべて「ロボット視覚技術」に関するものであり、なんらかの形で競争的資金を受託している技術です。

 今後は、この体験を自らのモティベーションの源泉とし、基幹ジャーナル論文への投稿や、国際会議での発表など、より高いレベルの目標に対して果敢に挑戦する学生に成長してもらいたいと期待しています。

2016/02/03

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