情報科学研究科橋本研究室の渡邉瞭太さんが「精密工学会・映像情報メディア学会サマーセミナー2014優秀発表賞」を受賞
受賞論文は「動作プロセスと注視点に着目した習熟度分析のための組み立て作業の自動記述」

学会で優秀発表賞(橋本研究室)

 大学院情報科学研究科修士課程1年の渡邉瞭太さん(橋本研究室、指導教員:橋本学教授)が、8月19・20日に宮城県仙台市で開催された「精密工学会・映像情報メディア学会 サマーセミナー2014」で優秀発表賞を受賞し、表彰カップと表彰状を授与されました。

 同賞は、画像処理やメディア関連技術に関する研究において特に優秀な研究発表をおこなった若手研究者に贈られるものであり、今年度は日本全国から発表された18件の研究の中から、十数名の専門家による厳正な審査を経て、2名が選ばれました。

 受賞論文名は、「動作プロセスと注視点に着目した習熟度分析のための組み立て作業の自動記述」。渡邉さんが、所属する研究室の橋本学教授の指導のもとで開発した技術は、生産現場における人間のさまざまな作業の様子を、画像センシング技術を用いて詳細に認識し、チャートグラフとして自動的に出力するものです。人間の動作分析に必要なさまざまな情報(動作プロセスと注視点)の自動記述を初めて実現した点が高く評価されました。

●「優秀発表賞を受賞して」 渡邉 瞭太さん(情報科学研究科1年)
 これまでの成果を学会から認めていただけたので非常にうれしいです。私が取り組んでいる「人間の作業分析」は新しく、また難しい分野です。従来の研究例が少ないので苦労しましたが、橋本先生のご指導や研究室の仲間との連日にわたる議論や試行錯誤の結果、ようやく最初の研究成果を発表することができました。今後も、性能の向上を目指して研究に取り組んでいきたいと思います。

●指導教員の橋本学教授のコメント
 今回渡邉さんが受賞したこのテーマは、世界的にも研究例が少なく、それだけに業界からの注目度がきわめて高い内容です。科研費プロジェクトとして本年度から研究を加速していますが、作業を行う人間の手、対象物体、視線方向の3つの要素を同時にリアルタイム認識して自動的に記述するという画期的な発想と、渡邉さんが苦労して開発したプロトタイプシステムの性能が評価されたと思います。研究としてはまだ改良すべき点が残っていますので、今回の受賞を契機として、さらなる飛躍を期待しています。

2014/08/27

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