法実践プログラム(LPP)

法実践講義Ⅱ-1(IR実践論)

この授業では、最初に、国際関係論(International Relations:IR)の主要課題である日本の人権外交、多文化共生及び難民支援に関する基礎知識を学んだ後に、国家公務員・地方公務員・NGO/NPO構成員・弁護士として、実際に日本の人権外交、多文化共生及び難民支援を実践してきた講師がそれぞれの関係する分野の現状と課題に関する講義を行い、授業内容に関する理解を深めさせました。(なお、講師のご所属は授業当時のものです。)

アムネスティ・インターナショナル日本

4月28日(13:10~14:40)

アムネスティ・インターナショナルの活動及び人権問題に対する理解を深めるため、アムネスティ・インターナショナル日本の久富惠雄さんに、アムネスティ・インターナショナルの概要及び活動、そして日本における人権問題の現状について具体例を交えながらお話しいただきました。


日本の人権外交

4月28日(16:40~18:10)

日本の人権外交に対する理解を深めるため、外務省総合外交政策局人権人道課の中川智博さんに、日本及びにおける人権の議論の基礎、世界の人権状況の改善に向けた日本の取組と貢献、国際人権メカニズムとの建設的対話の維持について、ご自身の実務での経験を交えつつお話しいただきました。 (講座の様子は、こちら(外務省ホームページ)でも閲覧できます。)

国境と外国人に関する行政の法制度と実務

5月1日(16:40~18:10)

日本の出入国管理行政に対する理解を深めるため、法務省大阪法務局(元法務省大阪入国管理局)の大西広之さんに、出入国管理の前提となる国籍及びパスポートに関する基本知識を踏まえた上で、日本における外国人の出入国管理制度の概要や在留外国人に対する政策についてお話しいただきました。


出入国管理行政の制度と実践

5月8日(16:40~18:10)

法務省大阪法務局(元法務省大阪入国管理局)の大西広之さんに、前回の授業に関する履修者の質問を踏まえた上で、日本の在留制度や出入国管理の現状について、実務での経験を交えながら、より詳しくご説明いただきました。


愛知県における多文化共生~ともに生き ともに輝き ともに創る~

5月12日(13:10~14:40)

愛知県における多文化共生に対する理解を深めるため、愛知県多文化共生推進室の大橋充人さんに、愛知県に在住する外国人の現状及び多文化共生に対する愛知県のテーマ別取組(教育、日本語、労働、相談、医療、防災、連携・協働、理解促進)についてお話しいただきました。


アイヌ政策を巡る昨今の状況について

5月19日(13:10~14:40)

日本政府のアイヌ政策に対する理解を深めるために、国土交通省北海道局総務課アイヌ施策室の蹴揚秀男さんに、アイヌの人々・文化と歴史、我が国のアイヌ政策の概要、最近のアイヌ政策の動向、先進国が施策を講じている主な先住民族についてお話しいただきました。


外国人と人権

5月26日(13:10~14:40)

日本国内における外国人の人権に対する理解を深めるために、弁護士の宮崎真さんに、入国管理局の収容、結婚と在留、在留関係の訴訟、国籍といった事例に関して、訴訟の事例を踏まえつつ、ご説明いただいた上で、これからの日本における外国人の人権のあり方についてお話しいただきました。


難民から学ぶ workshop

6月9日(13:10~14:40)

日本の難民認定制度に対する理解を深めるために、履修者がグループに分かれ、ワークショップ形式で難民申請の疑似体験をした後に、名古屋難民支援室の羽田野真帆さんに日本の難民の受け入れの現状に関してご説明いただきました。


私の難民支援活動

6月16日(13:10~14:40)

日本の難民支援の現状について理解を深めるため、名古屋難民支援基金の津田秀一さんに、日本に来た難民の苦難、入管収容施設(参観・面会)、病院護送時の手錠・腰縄問題、具体的な難民の事例(エチオピア、スリランカ、ネパール、ベトナム)、難民裁判例について、ご経験を踏まえつつお話しいただきました。


難民認定制度の現場から-日本・豪州・欧州

6月17日(13:00~16:30)

世界とその一員である日本の難民制度について理解を深めるため、法務省入国管理局警備課長の君塚宏さんを特別ゲストに招き、名古屋大学大学院国際開発研究科講師の浅川晃広さんと名古屋大学大学院国際開発研究科特任助教の新海英史さんとともにシンポジウム形式でお話しいただきました。
前半においては、まず君塚さんに「日本の入管行政と難民問題について」と題する報告で日本の入国管理行政の現状を海外の現状と比較しつつご説明いただきました。次に、浅川さんから「オーストラリアの難民政策」と題する報告でオーストラリアの難民制度について日本の制度との比較をしながらご紹介いただきました。そして新海さんから「欧州諸国の事例から考える難民問題」と題する報告でEUにおける難民危機とその対応や北欧諸国の難民政策を日本の制度と比較しながらお話しいただきました。その後、後半においては、各報告に対する報告者の意見交換の後に、参加者からの質疑応答を行いました。

 なお、本授業には履修者の他、法学部古川ゼミ及び小坂田ゼミの学生、中京大学社会科学研究所「日本の国境警備論の構築に向けて」のメンバー及びNPO法人国境地域研究センターの会員も参加しました。

日本の難民認定制度論

6月23日(13:10~14:40)

日本の難民認定制度の現状に対する理解を深めるために、弁護士の川口直也さんに、日本の難民認定手続及びその問題点について、関連する新聞記事や担当した難民認定裁判でのご自身の体験談などをもとにお話しいただきました。


国際機関と連携した難民支援

6月30日(13:10~14:40)

日本政府による難民支援対する理解を深めるために、外務省国際協力局緊急・人道支援課の越智友佳子さんに、世界の難民を巡る状況、日本の政府による難民支援を含む人道支援及び国際機関と連携した難民支援について、ご自身の実務での経験を交えつつお話しいただきました。

(講座の様子は、こちら(外務省ホームページ)でも閲覧できます。)

履修者の感想(一部抜粋)

  • 毎回講師の先生が変わって、いろんな視点からお話を聞くことがとても勉強になりました。今まで全く知識のなかった難民の問題についても、概要をすらすら話せるぐらい学べました。
  • 特に難民問題では色々な職種の人から難民についての考えを聞き、自分が持っている意見と比較や見直しができて有意義でした。
  • 3つの分野のスペシャリストの方たちの講義を聞くことができ、普段聞くことができないようなことまで知れたのが良かったです。

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