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4専攻

国際文化専攻斉藤尚文 教授

研究教育フィールド環境とまちづくり

市民活動の最前線から、まちの未来を描く。

1980年代に各地に誕生し、1990年代に活発化した市民の活動が、まちづくりに影響を与えるようになってきました。「自分たちのまちを自分たちの住みやすいかたちに変えていこう」―――そんな声が内側から起こるようになったのです。一方では、地球環境や国際化にともなう人口の国家間移動など、世界が共通して取り組むべきテーマが重要性を増してきました。こうしたことを背景に今、市民の活動は国家の枠組みに囚われないグローバルなものになっています。

私が住む愛知県日進市では、市民と市の職員が協働し、3年間かけて、環境基本計画を策定しました。この環境基本計画策定にかかわった人たちが結成したNPO法人「にっしん市民環境ネット」は、ゼミの学生たちの主要な活動の場のひとつです。ゼミ生の中には、健康や教育の面で外国籍住民を支援する活動に加わる学生や、南アジアと東南アジアの人々を支援する活動に取り組む学生もいます。

ゼミでは、市民一人ひとりの日々の営みと経験と社会へのかかわりを大切にしながら、市民による新しいまちづくりを考えます。学生には、市民団体やNPO・NGOの活動に参画し、一人ひとりの思いを感じ取るココロと、変化の激しい時代を生き抜くカラダと、子どもたちにプレゼントする未来を構想するアタマをきたえてほしい、と思います。これまで触れる機会のなかった世界に飛び込むと、時には自分を育んできた環境や文化との相違に苦しむことになります。しかし、そうした葛藤こそが、ココロとカラダとアタマをきたえる糧となるのです。

写真解説・・・「にっしん市民環境ネット」は環境基本計画づくりに参画した市民が、計画を市民の手で実現させようと設立されたユニークなNPO法人。斉藤ゼミでは、その活動に参加しながら、地域のリーダーや市民へのインタビュー調査を実施。さらに日系ブラジル人の生活支援活動、「アジア保健研修所」※という国際NPOの活動など、国際ボランティアとして活動する学生も。

※アジア保健研修所⇒https://ahi-japan.jp/