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心理学部4年の小林由佳さんと高橋康介准教授の作品が「錯視・錯聴コンテスト」で入賞

 日本基礎心理学会第35回大会の関連イベントとして行われた第8回錯視・錯聴コンテストにて、心理学部4年生の小林由佳さんの作品「八事錯視」と高橋准教授の作品「曲がり盲」が入賞しました。錯視・錯聴コンテストは、例年100件近い応募の中から知覚研究の専門家たちが審査員となり作品を吟味、厳選して10件を入賞作品とするものです。

錯視・錯聴コンテストの公式ホームページはこちら。

  「心理学部で錯視?」と思われるかもしれませんが、錯視、錯覚などの知覚と脳の研究は「知覚心理学(実験心理学)」と呼ばれ、心理学の中でも歴史ある重要な分野です。心理学部では今回の受賞作品以外にも錯視を使った授業がたくさん行われていて、錯視を通して人間の脳、心、そして認識の不思議を学ぶことができます。

 余談ですが、小林さんと一緒に写真に写っている、審査委員長で錯視研究者の北岡明佳先生は、レディ・ガガのアルバム「アートポップ」のCDデザインに錯視作品を提供したことでも有名です。

●受賞作品1「八事錯視」(心理学部4年小林由佳・心理学部准教授高橋康介)


小林.png 上の左の写真が八事駅の壁です。なんとなく色づいて見えますね。右側2枚の写真は壁を参考に作成した錯視作品です。一番右の絵は薄く色が付けられています。真ん中の絵は白黒です。ところが、白黒の絵にも薄っすらと色が見えます。 白と黒だけで描かれている画像を見たときに、人間の目には色が見えることがあります。くるくると回転すると鮮やかな色が見える「ベンハムの独楽」などはとても有名な錯視です。今回、心理学部4年生の小林由佳さんは、中京大学にもとても馴染み深い八事駅の壁にさまざまな色が見える錯視を発見し、「八事錯視」と名付けました。

 色を認識するという視覚の基本ですら、わかっていなことがまだまだたくさんあります。「八事錯視」はそんな人間の色知覚を研究する上でとても意味のある錯視と言えるでしょう。

●受賞作品2「曲がり盲」(心理学部准教授高橋康介)


takahashi.png カクカクした折れ線と、ウネウネした曲線が見えますね。実は線の白黒が切り替わる場所が違うだけで、なんとすべて同じ形のウネウネの曲線です。人間の目が「カーブ」を検出する仕組みは、思っていたより複雑なようです。

 なお京都大学友永雅己教授らとの共同研究で、チンパンジーにも同じ錯視が起こることが確認されています。

【 受賞コメント・今後の抱負・見込み】

 「半年前までは名古屋市科学館などで錯視画像を見るのは大好きだけれど、発見できるのは北岡先生のように天才と呼ばれる方たちだけだと思い、錯視を探したことなどありませんでした。高橋先生に、錯視の面白さをたくさん教えて頂き、「錯視を探してみなよ。」とおっしゃって頂かなかったら、きっと八事錯視に気づくことはなかったでしょう。今となっては、町中に隠されたお宝を探す気分で、日々わくわくしながら錯視をさがしています。

 来年からは中京大学院生として、高橋先生のもとで知覚心理学を学んでいきます。来年度からも、どこかの街角で見つけた素敵な錯視をコンテストに応募し続け、多くの人に錯視の楽しさを伝えたいと思っております。」

(心理学部4年・小林由佳)

 「人間の脳や心は、まだまだたくさんの謎に包まれています。錯視や錯覚はそんな不思議の一端を私たちに身を持って教えてくれます。それ以上に、錯視や錯覚は見るだけで楽しい!こんなに楽しい科学は他にはなかなかありません。心理学部の学生だけでなく、こどもから大人まで多くの人にこの楽しさを知ってもらいたい。声をかけてもらえば錯視鑑賞会(解説付き)なる出前講義致します。

 錯視研究者として、これからも人間の脳や心の謎に挑み続けます。そして圧倒的な錯視作品を世に送り出し続けて、いつの日か北岡先生を超える錯視クリエーターになることを夢見ています。」

(心理学部准教授・高橋康介)

P_20161029_193606.jpg               審査委員長の立命館大学 北岡明佳先生(左)と小林由佳さん(右)

(2016/11/04)

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