フィギュア世界選手権で安藤選手が4年ぶりの金メダル
小塚選手は世界歴代3位の得点で銀メダル

 

安藤美姫選手
安藤美姫選手
 
小塚崇彦選手
小塚崇彦選手

 ロシア・モスクワで開かれたフィギュアスケートの世界選手権大会(4月24日~5月1日)で、女子シングルに出場した安藤美姫選手(2010年度体育卒)が見事優勝し、4年ぶりに世界チャンピオンとなった。男子シングルに予選から出場した小塚崇彦選手(体育学研究科修士1)は、ショートプログラム(SP)6位から、フリースケーティング(FS)で2位に躍進して総合2位となり、自身初の世界選手権の銀メダルを獲得した。浅田真央選手(体育3)は総合6位、村上佳菜子選手(中京大中京高校2)は総合8位だった。

  安藤選手はSPで、バンクーバー五輪金メダルのキム・ヨナ選手を僅差で追う2位で好スタートした。今季5戦でノーミスだった得意のFSでは、わずかなジャンプミスが一つあった以外はほぼ完璧な演技を見せ、キム選手を逆転した。今季のGPシリーズ中国、ロシア大会、全日本選手権、四大陸選手権で4回優勝した抜群の安定感を、世界選手権でも発揮した。

 小塚選手は、SPでトリプルアクセルジャンプの着氷が乱れ、手をついてしまったが、その後は演技をまとめ6位でスタート。FSでは先に滑走した日本人選手のアクシデントが続いた直後に登場したが、最初の4回転ジャンプに成功するとそのままの勢いですべてのジャンプに成功した。演技後にはガッツポーズが何度も出る会心の演技だった。世界歴代3位となる合計得点をたたき出し、一気に総合2位に浮上した。

 試合後、小塚選手は「中京大学の皆様いつも応援ありがとうございます。やっとここまで来ました。来シーズンも頑張ります」とのコメントを送ってきた。今季最終戦を有終の美で飾り、来季もさらなる飛躍が期待できそうだ。

  浅田選手は、SP7位、FSで6位の総合6位となった。バンクーバー五輪後はジャンプの修正に取り組み、今季の序盤は不調だったが、最後の大会で立ち直りを見せた。

 村上選手は、初出場という緊張もありSP10位、FS7位の総合8位だった。シニア初参戦の今季は、全日本3位、世界選手権出場という快挙を成し遂げ、大舞台で貴重な経験を積んだ。

  今季の世界選手権大会は、東日本大震災の影響で3月末に予定されていた東京大会が延期され、さらに開催場所がロシアに変更された。選手にとっては体調維持などが難しい状況だったが、大会に向けて調整し、挑戦した小塚、安藤、浅田、村上の4選手の頑張りは、大震災からの再起を目指す日本全体に勇気を与えてくれたと言える。

  <スケート部>

2011/05/06

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