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LIUB
プロジェクト

4月2日の「世界自閉症啓発デー」に前後して行われるイベント「Light It Up Blue」の
企画から運営、実行まで全般に携わります。

幅広い人と関わる多様なプログラム

心理職の国家資格・公認心理師でもあり、発達臨床心理学を研究テーマとする辻井先生。現代社会学部の教授として学生たちを指導する一方で、研究者として、発達障害とその支援システムの開発や発達支援技法の開発などに取り組んでいます。長年にわたって国の施策にも携わってきました。また、発達障害を持つ子どもたちを支援する特定非営利活動法人の理事長を務め、積極的にサポート活動を行っています。

辻井先生のゼミは、学生たちも自閉症などの発達障害をもつ子どもたちと直に接したり、里親会との交流など、多様なプログラムがあります。プログラムを通じて、子どもだけでなく幅広い人と接することにもなります。こうした経験は、テキストを通して“知識”として得ていたものが“リアルにわかる”貴重な機会となり、学生自身が支援についてより多角的に、より深く考えるきっかけとなっていくようです。そんな辻井ゼミでは毎年、「発達障がい啓発週間」関連のイベントづくりにも携わっています。

癒やしや希望の象徴である青い光で世の中を照らす

国連は4月2日を「世界自閉症啓発デー」と定めています。これを受けて日本では、4月2〜8日を「発達障害啓発週間」とし、自治体や各種団体が、自閉症をはじめとする発達障害への理解促進のための各種活動を行っています。「Light It Up Blue(=LIUB)」もそうしたムーブメントのひとつ。愛知県でも毎年、大府市や岡崎市などの自治体と一般企業が協力し合ってイベントを開催してきました。辻井ゼミでは各方面と連携し、毎年このイベントを支えています。先生曰く「支援の必要な子に“届く支援”をつくりだすプロジェクト」です。

例年、3月末から4月初めに実施されるイベントに向けて、前年の秋学期から本格的に準備を開始しています。まずは、イベントのプロモーション用映像を制作してSNS等で積極的に発信すると決定。11月下旬から2週にわたって、ゼミの時間を映像制作にあてることになりました。辻井先生の人脈でプロの映像作家を講師にお招きし、ゼミ生たちは2〜3名ずつのグループに分かれて15秒のアニメーション映像の制作に挑みます。

必要な人が支援を受けられる仕組みを考える

今回、学生たちはサンドアニメーションや切り絵といった制作手法を決め、自分たちでショートストーリーを考えてアニメーション映像に必要なコマ撮りを行いました。このように多彩な体験ができるのも、辻井ゼミらしさです。ゼミ生のひとりは、「将来、さまざまな人が訪れるアミューズメント施設で働きたいので、多様な人と接して実体験ができるこのゼミを選んだ」と話してくれました。自分が関わる主体的感覚や、一つひとつの課題をやり遂げる達成感を実感できるゼミです。

「社会の当たり前とされていることが、当たり前ではないケースもあります。どうしたら少しでも改善できるか。あるいは、発達障害に興味を持っていない人に、少しでも興味を持ってもらうにはどうしたら良いか。ゼミや、このプロジェクトへの参加を通じて、ゼミ生一人ひとりが考えてほしい」と、辻井先生は学生たちに温かいまなざしを注ぎながら語ってくれました。


その他、様々なプロジェクトの状況を
「社会つながりプロジェクト」で更新しています。