出版物

教員の本:2011年

幕末・維新期の八事山興正寺―八事文庫文書にみる尾張高野の明治維新―
幕末・維新期の八事山興正寺―八事文庫文書にみる尾張高野の明治維新―

中京大学経済学研究叢書第19輯

阿部 英樹(経済学部教授)著

八事山興正寺は、名古屋市内、屈指の名刹であり、かつての広大な境内の一部が中京大学の名古屋キャンパスになっている。本書は興正寺所蔵の八事文庫文書を紹介しながら、幕末から明治初年にかけての興正寺の動向にくわえて、「宝物」視されていた興正寺所蔵品の実態を明らかにしたものである。先に刊行した『江戸時代の八事山興正寺』の続編にあたる。

中京大学経済学部。2011年2月20日刊。462頁。

財政改革の衝撃
財政改革の衝撃

待つも地獄、進むも地獄の日本経済

水谷 研治(学術顧問、名誉教授) 著

我が国の財政は破綻状態である。しかし破綻が表面化していないため今後も大幅な赤字を続け、将来、国は借金地獄に陥り、悪性インフレのために国民生活は急落を続けることになろう。それを回避するためには、国の借金を削減する財政改革が必要である。それが大不況を招くことを覚悟のうえで我々が徹底した支出の削減と大増税を受け容れなければならない、と指摘している。
東洋経済新報社。2011年2月18日刊。218頁。本体1,600円

ケースブック・日本の居住貧困
ケースブック・日本の居住貧困

―子育て/高齢障がい者/難病患者―

岡本 祥浩(総合政策学部教授) 他編

経済的困窮が、注目されなかった居住貧困の一部をあぶりだした。拡大する居住貧困を前に日本の住宅システムの分析や政策論議も必要であるが、居住貧困の本質を見極め、実態に基づく議論が必要である。その意味から保健師の卵たちによる居住貧困の実態報告である本書の役割は大きい。「母子・子育て編」と「高齢障がい者・難病患者編」から構成されている。

藤原書店。2011年1月30日刊。267頁。本体2200円。
日韓国交正常化問題資料
日韓国交正常化問題資料

基礎資料編・第I期―1945年~1953年―(全9巻)

浅野 豊美(国際教養学部教授) 他編著

日韓の間にくすぶり続ける請求権や領土等の問題を含む公文書が、1965年の国交正常化40年を契機に日韓両政府から近年公開された。これにアメリカの史料を合わせ、戦後史がようやく歴史としてかたられる時代が訪れようとしている。学術振興会による科学研究費基盤研究(A)の成果として、1945年から53年までの日韓会談関連史料が第I期分として刊行。
現代史料出版。2010年12月1日刊。4,700頁。本体252,000円
(画像はパンフレット)

歴史の桎梏を越えて
歴史の桎梏を越えて

20世紀日中関係への新視点

浅野 豊美(国際教養学部教授) 他著

東アジアにおける地域形成やグローバル化を考える際、近代史に付着した国民感情の衝突が「歴史の桎梏」として問題となる。本書は、実証研究を単に詳細に並べるのではなく、20世紀の日中関係と東アジアを全体としていかに理解するのかという事実の選択基準に係わる問題を意識し、歴史の解釈枠組みを打ち出した論文から構成されている
千倉書房。2010年9月23日刊。308頁。本体5,500円

学ぶ楽しさを実感できる授業の創造
学ぶ楽しさを実感できる授業の創造

協同教育実践資料13

杉江 修治(国際教養学部教授)監修

本書は、バズ学習をベースとした協同的な学びの追求を50年にわたって一貫して重ねてきた中学校の最近の新しい挑戦の集積である。

この学校では、すでに定着した協同の方法にふさわしい教材開発を重ね、生徒のより主体的な学びを促すことを実践の課題としてきた。

監修者は国際教養学部教授。泉中学校の実践づくりには約30年にわたってかかわってきた。
一粒書房。2011年1月25日刊。170頁。本体2,500円

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