准教授
勝亦志織(かつまた しおり)
准教授 勝亦志織(かつまた しおり)

自己紹介/プロフィール

学習院大学大学院人文科学研究科日本語日本文学専攻博士後期課程修了。学習院大学文学部日本語日本文学科助教、立教大学等非常勤講師を経て、2015年4月本学着任。専門は中古・中世の王朝物語。物語史の中で、王朝物語がどのように変容しているのか、皇女や后といった女性たちを軸に研究している。最近では特に『狭衣物語』について重点を置き、斎院文化圏という『狭衣物語』作成の〈場〉と、その後の『狭衣物語』変容の様相に興味を持っている。加えて、物語の「語り」と「書記」の問題についても考察しており、『源氏物語』以前の「語り」の問題に着目し『大和物語』をはじめとする10世紀後半の作品についての研究を進めている。

学会・公職活動

中古文学会、日本文学協会、全国大学国語国文学会、物語研究会、平安朝文学研究会、古代文学研究会、和歌文学会

主な著書

『物語の〈皇女〉―もうひとつの王朝物語史』(笠間書院、2010年)
「物語における皇女の〈結婚〉―『うつほ物語』『源氏物語』をめぐって―」(『むらさき』第50輯、2013年12月)
「血と性差をめぐる力学ー柏木・横笛・鈴虫ー」(新時代の源氏学第3巻『関係性の政治学Ⅱ』(竹林舎) 2015年5月)
「書き手を創出する〈場〉 斎院文化圏と後宮文化圏の交流をめぐって」(『中古文学』第96号、2015年12月)
「『大和物語』における〈記録〉の方法-歌話採録に見える戦略-」(『日本文学』第65巻第5号、2016年5月)
「『大和物語』における桂の皇女関連章段採録の意図」(『古代文学研究 第二次』第25号、2016年10月)
「『うつほ物語』「内侍のかみ」巻における仁寿殿の女御をめぐる小考―朱雀帝の語りから―(『中京大学文学部紀要』第51巻第1号、2016年12月)
「残された「文」の行方―歌物語から『源氏物語』へ続く「語り」の問題―」(『中京大学文学会論叢』第3号、2017年3月)

ゼミ紹介

Seminar
勝亦ゼミ
勝亦ゼミでは、古代から中世にかけての作品を対象とした研究を取り上げています。上代から平安、そして院政期を経て中世へ、変転する時代の流れの中で多くの作品が生まれ享受されてきました。『古事記』『日本書紀』の世界にはじまり、豊かな韻文世界を示す『万葉集』。平安時代に入ると『竹取物語』にはじまり、『伊勢物語』などの歌物語、『落窪物語』や『うつほ物語』と展開し、そして『源氏物語』という世界に誇るべき大作が誕生します。さらには『源氏物語』に続く平安後期物語や中世王朝物語にも魅力的な作品があります。その一方で、『土佐日記』にはじまる日記文学、中学や高校の国語教材としてよく取り上げられる『枕草子』などの随筆があり、そうした複数のジャンルに共通して和歌がその世界観を支えています。このゼミでは、以上のような作品を材料として、作品内容の読解はもちろんのこと、作品成立の背景や時代状況などを調べて資料を作り、発表する演習形式の授業を行っています。扱う内容は古典作品ですが、議論の仕方やプレゼンの仕方など、社会人として身につけるべき能力が習得できるよう毎回様々に方法を変えて発表してもらっています。古典文学というと、社会生活に意味を持たない、学んでも意味の無い学問のように思いがちです。しかし、なぜ古典作品が現代まで読み継がれてきたのかを問わなければ、日本において受け継がれてきた言葉や文化の価値を理解することはできません。古典作品の築いてきた豊かな文学世界を理解し、次世代への継承を担ってほしいと思います。そしてもう一つ、古典というと何か難しそう・・・面白く無さそう・・・と思う方も多いでしょう。このゼミではその固定観念をくつがえします。すでに平安時代後期には現代日本のポップカルチャーの礎ともいうべき現象が起きています。まずは一緒に古典作品の「面白さ」を見つける旅に出ましょう。


主な卒業研究タイトル
●教材としての『伊勢物語』-六段の後半部分について-
●『蜻蛉日記』における自意識の変化
●『源氏物語』に描かれる特殊な二組の親子-弘徽殿の大后と朱雀帝・紫の上と明石の中宮について-
●『和泉式部日記』における小舎人童-女と帥の宮の媒介者-
●『小倉百人一首』における恋歌の考察
●式子内親王にみる「夢」歌の考察