教授
柳沢昌紀 (やなぎさわ まさき)
教授 柳沢昌紀(やなぎさわ まさき)

自己紹介/プロフィール

慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程退学後、1994年4月に本学に着任。専門領域は、日本近世文学及び板本書誌学。数々の古典文学作品がどのような形で現在まで伝えられてきたのかという疑問から、古典籍に興味を持つようになった。仮名草子、近世軍書等を核として、近世散文文芸がいかにして書かれ、読まれたかを探るため、写本、版本の両面にわたって研究している。各地の図書館、文庫を訪ねての閲覧調査は勿論のこと、古書店等で自ら古典籍を購入するなど、日々研究資料を収集している。

学会・公職活動

日本近世文学会委員、中世文学会委員、全国大学国語国文学会委員、俳文学会、説話文学会、軍記・語り物研究会等会員、東海近世文学会幹事

主な著書

『仮名草子集成』22巻・40巻・43巻・45巻・49巻・50巻・52~54巻・56~60巻・62~64巻・66~68巻(共編、東京堂出版、1998~2022)
『江戸時代初期出版年表』(共編、勉誠出版、2011)
『日本文化研究における歴史と文学―双方の視点による再検討―』(編著、中京大学先端共同研究機構文化科学研究所、2020)
「甫庵『信長記』初刊年再考」(『近世文藝』86、2007)

ゼミ紹介

Seminar
柳沢昌紀ゼミ
柳沢ゼミでは、江戸時代の文芸および文化を扱っています。
3年次は、ゼミ履修者の希望に即して毎年度とりあげるテーマを変えていますが、例えば今年度は怪談・怪異小説、歌舞伎と浄瑠璃、蕪村の俳諧を扱います。それらとの関係で、浮世絵等の絵画資料についても調べることになります。図書館やデータベースの利用法、先行研究の調べ方等の解説から始めて、4年次に卒業研究をなし遂げるための基礎学力を養成することを目標にしています。それぞれのジャンルのテキストを丁寧に読む方法を身につけるとともに、その内容を深く理解し、他人に伝えるための技術も磨いてもらいます。また現代まで生き続けている江戸時代の芸能である歌舞伎については、その台本を読んだ上で、舞台を観劇することにしています。言葉が難しい、理解しにくいという古典に対する先入観をぬぐいさるためには、内容を学んだ上で実際の舞台を見てもらうことが一番効果的だからです。


主な卒業研究タイトル
●『伽婢子』の異郷訪問譚――浅井了意の日本化の手法をめぐって――
●江戸末期の食文化について――『伊庭八郎征西日記』を中心に――
●『曽根崎心中』の原作と現行床本
●『甲陽軍鑑』における三方原の戦い――『三河物語』と比較して――
●「時うどん(そば)」から見た落語のグローバル化