6研究機関が相互に研究力高める「第6回研究交流会」
企業研究所、人工知能高等研究所、社会科学研究所の所員が発表

 本学に設置された6つの研究機関が相互に研究力を高めていくことを目的に実施している「第6回研究交流会」は7月23日、名古屋キャンパス・アネックスホールで行われた。企業研究所、人工知能高等研究所、社会科学研究所の所員が発表し、本学教員、学生および近隣の大学からの参加者ら48人が熱心に聞き入った。

 杉山直・企業研究所員(三重短期大学准教授)は、企業研究所トヨタプロジェクトの活動について紹介したのち、2011年から取り組まれている、トヨタにおける技能職の人事施策の見直しに関する議論について、2015年5月に提案された賃金制度を含む人事制度の変更を中心に報告を行った。

 輿水大和・人工知能高等研究所長(工学部教授)は、人工知能高等研究所の画像技術産学連携研究のインキュベータとしての歴史とMVRラボ等の設備を説明したのち、ソフトサイエンスシリーズをはじめとした社会連携事業と産学連携による研究トピックスを紹介した。さらに、情報科学研究科の学位授与と特許出願の状況について報告し、AI研のインキュベータとしての根拠を語った。

 長谷川純一・社会科学研究所員(工学部教授)から台湾総督府文書の自動解読システムを開発するデジタル・ヒューマニティーズ・プロジェクト(DHP)の概要と実施体制を紹介した後、文字解読ワーキンググループの東山京子・社会科学研究所特任研究員(法学部非常勤講師)がプロジェクトの意義と課題について、技術開発ワーキンググループの山田雅之・社会科学研究所研究員(工学部教授)が解読支援システムの構成と技術的課題について、それぞれ報告した。また、プロジェクトのロード・マップとして、試験研究(3か月)、開発研究(1年)、システム開発(5年程度)ののち実用化するとの紹介があり、場内の質問に答えて、95%の解読精度を目指すとの説明があった。

2015/08/04

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