矢切 努 (YAGIRI, TSUTOMU)

職名
准教授
取得学位
博士(法学)
専門分野
日本近代法制史、地方自治史、地方税財政史
主な担当科目
法史学特論A、同特論B
人文社会科学研究科研究指導資格
研究指導教員
研究テーマ・研究内容・キーワード

日本における地方自治制度に関する法史学的研究
 近現代日本の地方自治制度の歴史を、主に法制度及び税財政の面から研究しています。近年は特に、地方交付税制度の源流である1940年に構築された地方分与税制度(地方財政調整制度)の沿革を研究しているほか、現代日本の文書管理の問題についての歴史的研究も行っています。

<キーワード>地方自治、地方統治構造、地方財政調整制度、公文書管理

主な著書・論文

中京大学社会科学研究所アーカイブズ研究プロジェクト編『「国民の共有財産」としての公文書管理』創泉堂出版、2023年(分担執筆)
美咲町史編さん委員会中央町誌編集委員会編『中央町誌』通史編、2022年(分担執筆)
高橋明男・佐藤英世編『地方自治法の基本』法律文化社、2022年(分担執筆)
菅真城・高橋明男編『アーカイブズとアーキビスト 記録を守り伝える担い手たち』大阪大学出版会、2021年(分担執筆)
「日本における公文書管理問題の法史学的考察」『中京法学』第54巻第1・2合併号(2019年12月)
「「馬場税制改革案」の立案と軍部の地方財政調整交付金制度構想」『阪大法学』第63巻第3・4号(大阪大学法学会、2013年11月)
「「内務省案」と地方財政調整制度の立案過程―省庁間対立を中心に―」(1)・(2)・(3完) 『阪大法学』第62巻第1号・第62巻第2号・第62巻第5号(大阪大学法学会、2012年5月・7月・2013年1月)
「地方財政調整制度構想出現の前史的考察―内務官僚の動向を中心に―」(1)・(2完)『阪大法学』第61巻第5号・第61巻第6号(大阪大学法学会、2012年1月・2012年3月)
「郡制・郡役所の廃止と両税委譲案の消長」『東アジア研究』50号(大阪経済法科大学アジア研究所、2008年3月)
「明治前期三重県における「郷組」の実在と地方制度改革‐‐日本近代国家形成の視点から‐‐」『東アジア研究』42号(大阪経済法科大学アジア研究所、2005年3月)

メッセージ
 法史学(法制史)は、現行の法や制度と無縁ではないかと思われがちですが、研究を深めるほど、現在が過去(歴史)の延長線上にあり、未来が現在の延長線上にあることがわかります。今起こっているできごとの理由を過去(歴史)に求め、未来に起こるできごとの理由を過去・現在に求めることで、今や未来への教訓を得ることができます。今(未来)を理解するために歴史に遡って考えたいという知的探求心を持つ学生を期待します。

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