上田 貴彦 (UEDA, TAKAHIKO)

職名
准教授
取得学位
修士(法学)
専門分野
民法
主な担当科目
民法特論ⅢA、同特論ⅢB
人文社会科学研究科研究指導資格
研究指導教員
研究テーマ・研究内容・キーワード

契約責任論の構造的変容と損害賠償理論に関する研究
 債務不履行に基づく損害賠償の理論について研究しています。契約が履行された利益状態の実現こそが、有効な契約債務の不履行を原因とする損害賠償の基本とされてきましたが、時間軸においてそれとは反対向きの賠償、すなわち契約前(または支出前)の利益状態への原状回復を目的とする損害賠償の必要性を説き、その理論の精緻化に向けた研究に現在は取り組んでいます。

<キーワード>費用賠償、損害賠償、履行利益、信頼利益、原状回復、無駄になった費用の賠償、原状回復的損害賠償、契約の清算、債務不履行、損害賠償法、契約違反、契約利益

主な著書・論文

「ドイツ給付障害法における費用賠償制度の概観―契約利益賠償論の再構築を見据えて―」同志社法学 第57巻5号(310号)、2006年
「契約外の第三者による情報責任根拠と信頼責任法理―ドイツ民法典における専門家情報責任論の新たな動向―」同志社法学 第60巻7号(332号)、2009年
「遅滞責任としての費用賠償の可否とその特異性――契約の巻戻しを目的としない原状回復的損害賠償――」中京法学54巻3・4号合併号、2020年
「費用賠償の二元的構造と遅滞責任」私法83号、2022年
「契約締結に対する信頼を損なった第三者の信義則上の責任」同志社法学 第58巻7号(319号)、2007年
『Qからはじめる法学入門』(みらい、2017年)(共著)
「使用者の安全配慮義務」松本恒雄=潮見佳男編『判例プラクティス民法Ⅱ債権』(信山社、2010年)231頁
「履行補助者の注意義務と安全配慮義務」松本恒雄=潮見佳男編『判例プラクティス民法Ⅱ債権』(信山社、2010年)232頁
「第三者による加害行為と安全配慮義務」松本恒雄=潮見佳男編『判例プラクティス民法Ⅱ債権』(信山社、2010年)233頁
2011年学界回顧「ドイツ法<私法>」法律時報83巻13号(2011年)
2012年学界回顧「ドイツ法<私法>」法律時報84巻13号(2012年)
2013年学界回顧「ドイツ法<私法>」法律時報85巻13号(2013年)
「改正民法の趣旨と学理的課題 - 見えないルールの透明化に限界」中部経済新聞・オピニオン/オープンカレッジ(2015年9月25日)


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