法学部では、入門科目として、「法学の基礎」「民法入門」「刑事法入門」「政治学入門」を設置し、しっかり基礎知識を身に付けたうえで、その後の専門科目に取り組んでもらえるようにしています。また、早いうちから卒業後のキャリアについて考えてもらうために、1年次に「キャリア形成の基礎」を設置しています。
法学部は、単に民法や刑法などの法律の知識を記憶することが目的ではありません。法や政治の根本的な問題を探求する場です。必修科目「法学の基礎」では、高校とは違った「学問」、つまり、答えのない問題に取り組むことこそが大学の目的であるところから始め、社会を分析する視点(リベラルアーツ)、法学・政治学を学ぶ意義について講義を行い、法学部で学ぶための基礎的な視点、知性、教養を養います。また、法学部教員や3・4年生がオムニバスで登壇する機会も設けており、法学部の4年間で様々な学問に触れられイメージも持つことができます。
この講義では、民法や商法といった私法の専門科目を本格的に学習するための入門科目として、私法の基盤となる「民法」の基礎的内容を学びます。民法については、1年生の秋学期から分野ごとに民法ⅠからⅤまでの専門科目が順番に配置されていますが、それらの体系的な専門学習に入る前に、各分野の枠にとらわれない事例アプローチ的な観点から民法全体を眺望することのできる場を設けることで、その後の専門科目の学習をより効果的なものにすることを目的としています。
普段はあまり意識しないかもしれませんが、私たちの日常生活は「法律」で溢れています。電車で学校に通うとき、コンビニでお昼ご飯を買うとき、一人暮らしを始めてマンションの一室を借りるとき、銀行に預金をしたり引き出したりするとき、結婚や離婚をするときなど、この他にも日常生活の様々な場面で、民法はそのルールを定めているのです。この講義を通して、民法と日常生活のかかわりを学んでください。法律知識を自ら自由に使いこなせるようになることの面白さを体感してもらえると思います。
刑法や刑事訴訟法など、犯罪と刑罰に関する法律を総称して「刑事法」といいます。刑事法は、国家が市民に刑罰を加え、その財産や自由、さらには死刑により生命さえ奪うことを可能にします。そして、世界や日本の歴史が示すように、国家や社会が誤った方向に突き進むと、刑罰が濫用され、市民の人権が侵害されます。
もともと、神ならぬ不完全な身の人間は、他の人間に対して、しばしば利己的に振る舞い、ときに犯罪によって害を加えます。しかも、刑事法が犯罪に対処する場面では、同じく不完全で欠陥を抱えた人間が「裁く側」と「裁かれる側」、「罰する側」と「罰せられる側」とに分かれて対立します。このとき、「裁く側」「罰する側」の人間が自らの都合だけを優先することになれば、「裁かれる側」「罰せられる側」の人権がいとも簡単に侵害されます。そうならないために、刑事法は、さまざまな原則やルールを定めています。多くの市民の間には、「悪人には人権がなく、とにかく厳罰に処すべきだ」という感覚が「常識」として根強く存在します。刑事法入門の授業では、そうした世間の「常識」からは距離を置き、感覚的な善悪の判断にとらわれず、「0(ゼロ)」から専門的・学問的に刑事法の基礎を学びます。
法学部では法律について学ぶと同時に、その法律を作り出す営みである政治についても学んでいくことになります。政治を対象とする学問を総称して「政治学」といいます。
政治学の中には、研究対象によって細分化されたいくつかの学問領域が存在しています。たとえば、政治の歴史を対象とする「政治史」、国家間の関係に焦点を当てる「国際政治」、行政組織の活動を扱う「行政学」などです。本講義は、異なる専門領域をもつ複数の教員が、それぞれの専門領域についての入門レベルの講義を行うことによって、学生が政治学の全体像を把握し、それぞれの領域の専門科目における講義内容をスムーズに理解できるようになることを目的とします。
この授業は、IT時代における法学の学習を進めるために不可⽋な情報リテラシー(Windowsの基礎、情報モラルとセキュリティおよび、インターネット・SNS・Word・Excel・PowerPointの利⽤⽅法など)を習得することを⽬標とします。たとえば、法学部の授業や演習(ゼミ)では、学⽣がレポートの作成やプレゼンテーションを⾏うことがありますが、その際にWordやPowerPointの基本的な操作技術を⾝に付けておけば学習を効率的に進めることができます。そこで、この授業は、パソコンに対する苦⼿意識をなくし、パソコンを取り扱う上で最低限必要とされる技術を楽しく確実に⾝に付け、自己流ではない、効率的な作業の進め方ができるようになることを⽬指しています。
法学部での学習内容を、卒業後のキャリアにいかすためにはーー??
この授業では、社会の第一線で活躍中のさまざまな社会人(地方公務員・国家公務員一般職・国家公務員総合職(キャリア官僚)・メガバンク中堅行員・外資系企業幹部など)、難関公務員や有力民間企業に内定を勝ち取った法学部4年生の先輩たち、手厚い就職支援体制を運営している本学職員(資格センター・キャリアセンター・国際センター)による具体的な体験談・貴重な情報・有意義なアドバイスを聴いて、受講生の皆さんが、①有意義な学生生活の具体的イメージを獲得し、②自分なりのキャリア形成の「軸」を考え、③進路選択における重要なポイントを発見して、実際に行動するための「きっかけ」や「コツ」を提供することを目的としています。この授業を主体的・積極的に受講して、具体的にイメージされた有意義な学生生活を送ることができれば、皆さんが目標とする魅力的な職業に就いて理想的な社会人生活が送れることは間違いないでしょう。