学術講演会・学術交流・法談会

日付 2007年10月16日
講演者 河野 義行氏
タイトル 「松本サリン事件を体験して」
場所 921教室

法学部では、10月16日(火)に名古屋キャンパス9号館921教室で、松本サリン事件冤罪被害者の河野義行氏による「松本サリン事件を体験して」と題する学術講演会を開催した。学生・院生・教員と学外からの来聴者約350名が、熱心に聞き入った。

河野義行氏は、1994年6月の松本サリン事件で、家族と共に重い被害を受けた。ところが、警察から事件の犯人と疑われ、人権を無視した取調を受け、メディアにも犯人であるかのように報道された。しかし、翌年3月の地下鉄サリン事件の発生により疑惑が晴れ、その後は、刑事司法、犯罪報道、犯罪被害者支援等の問題について積極的に発言や活動を続け、2002年から2005年までは長野県公安委員も務められた。

河野氏は、事件当日の状況を説明された後、物証もないのに警察に犯人扱いされ、サリン被害の苦しみの最中に医師の診断を無視した長時間の取調を受けたことなどを紹介され、警察の捜査実務の問題点を指摘された。また、報道に関しては、事実を確認せずにされた誤った報道やプライバシーを侵害する報道などにより多大な被害を受けたことを紹介され、現在の犯罪報道の問題点を指摘された。その上で、困難から逃げないこと、信頼できる友人を持つことの重要性を強調され、来聴者に深い感銘を与えた。

(法学部教授 平川宗信)