電気電子工学専攻

教員紹介

ホーム > [ 電気電子工学専攻 ] 教員紹介

Professor Introduction

教員紹介

青森 久

教授 青森 久

学 歴
上智大学 大学院 理工学研究科 博士(工学)
最終職歴
東京理科大学 理工学部 嘱託助教
専門分野
知的情報処理

知的情報処理研究室

生体システムにヒントを得た情報処理の研究

生体の情報処理機構は、現在のコンピュータでは実現が困難な高度で複雑な処理を容易に行う能力を持っている。この優れた情報処理機構をコンピュータ上に実現できれば、コンピュータは我々の生活をさらに便利にしてくれるツールになると考えられる。しかし、この情報処理機構がどのように知的で柔軟な情報処理を行っているのか、その原理はほとんど明らかにされていない。本研究室では、脳や生体にヒントを得た情報処理機構を工学的に実現する研究だけではなく、神経回路網のダイナミクスの解明や網膜系情報処理機構のモデル化を理論・計算機シミュレーションなどを通して多角的に研究を進めている。
網膜に学ぶ知的画像符号化

網膜に学ぶ知的画像符号化

磯 直行

教授 磯 直行

学 歴
名古屋大学 大学院 工学研究科 博士(工学)
最終職歴
名古屋大学 工学部 助手
専門分野
大規模システム設計工学

システム設計研究室

VLSI設計とCADアルゴリズム

本研究室では、VLSI(超大規模集積回路)の設計とCADアルゴリズムに関する研究を展開。回路設計はハードウェア設計のように思えるが、最近ではソフトウェアも駆使して設計されている。そのため、今後の本格的マルチメディア時代を支える重要な技術として、CADを使った電子回路とVLSIを使ったシステム設計を実際に行う。また、大学やコンピュータ演習室のネットワークをデザインしたり、インターネットを利用したシステム開発も行い、ネットワークエンジニアやIoT開発エンジニアを目指すことができる。資格取得にも力を入れ、IT系資格や情報技術者試験等のサポートも行っている。
研究室で設計・開発した画像処理用LSIのチップ 顕微鏡写真

研究室で設計・開発した画像処理用LSIのチップ
顕微鏡写真

髙坂 拓司

教授 髙坂 拓司

学 歴
徳島大学 大学院 工学研究科 博士(工学)
最終職歴
大分大学 理工学部 准教授
専門分野
非線形力学、断続システム論

断続システム論研究室

分野横断的な断続システムの理解

任意の断続動作特性を有し、複数のシステムがその動作によって切り替わる問題(断続システム)を対象に、この種の問題の分野横断的な体系化、定性的性質を検討可能とする数値解析手法の確立およびその応用を目指している。例えば、スイッチング素子を含む電気回路、衝突や摩擦を有する機械振動は工学分野にみられる断続システムの典型例である。そこで、高周波数で動作する電力変換回路の高効率化やスイッチング動作に伴うノイズが回路におよぼす影響の包括的解明、工具に周期的な外力を与え加工物を切削する切削法の仕上げ面粗さの改善やびびり振動の予兆検出等にも取り組んでいる。
断続システムの例

断続システムの例

須田 潤

教授 須田 潤

学 歴
金沢大学 大学院 博士(理学)
最終職歴
独立行政法人 国立高専機構 教授
専門分野
計算材料科学、光物性工学

光エレクトロニクス研究室

レーザー分光によるパワー半導体の特性解明

現在、SiCを用いたパワーデバイスは低炭素社会実現に向けたキーデバイスとして注目され、電力変換用MOSFETは低損失かつ高速スイッチング特性を持つインバータとして期待されている。 これらデバイスは200℃以上の高温で動作させるため、局所的な応力は闘値変動や機械的な剥離につながり信頼性低下の要因になる。そのため、熱を含めた電極付SiC半導体表面の応力変化を知る必要がある。本研究室では、高温状態のパワー半導体の応力変化や電子物性を調べることを目的として、顕微レーザーラマン分光実験やスーパーコンピュータによる大規模シミュレーションに取り組む。
顕微レーザーラマン分光による電極付SiC結晶の残留応力分布

顕微レーザーラマン分光による
電極付SiC結晶の残留応力分布

田口 博久

教授 田口 博久

学 歴
東京理科大学 大学院 博士(工学)
最終職歴
東京理科大学 助教
専門分野
量子効果デバイス工学

量子効果デバイス研究室

量子効果を利用した超高速応答デバイスの研究

量子効果を利用した超高速応答デバイスに関する基礎研究を行っている。理論計算を用いた層構造の決定から、ナノテクノロジーを駆使した微細デバイスの試作、試作デバイスの性能評価実感まで、一連のデバイス開発研究を行い、超高速応答デバイスの実現を目指す。さらに、量子効果デバイスとして光応答素子にも注目する。研究対象のMetal - semiconductor - metal - PhotoDetectors(MSM-PD)は、次々世代超高速通信デバイスとして実用化が期待されているデバイスだが、半導体ヘテロ構造に関してはまだ研究が進んでいない。半導体ヘテロ構造とナノテクノロジーの組み合わせにより、受光素子の高速化に関する研究を進めていく。
試作したMSM-PD外観と微細構造電極幅/間隔は0.1μm/0.2μm

試作したMSM-PD外観と微細構造
電極幅/間隔は0.1μm/0.2μm

竹村 暢康

教授 竹村 暢康

学 歴
東京理科大学大学院理工学研究科 博士(工学)
最終職歴
三菱電機(株)
(株)サムスン日本研究所
日本工業大学 教授
専門分野
センシング工学

電波応用工学研究室

アンテナ・無線通信技術に関する研究と高周波応用技術への展開

スマートフォンなどに代表される移動通信では、さらなる大容量高速無線通信技術に対する期待が高まっており、また、IoT技術の進展に伴い、多様なデバイスがインターネットに接続され、相互に通信するシステムが急速に拡大している。本研究室では、無線伝送のデータ量増加に対応するための次世代無線通信に向けた全二重通信MIMOアンテナシステムやIoTにおける無線通信技術の有力な手段として期待されているUWB MIMOアンテナ、電波応用として無線技術を利用した新しいエネルギーネットワークや電磁波から電力を回収するエネルギーハーベスティング技術に関する研究などに取り組んでいる。
試作したMSM-PD外観と微細構造電極幅/間隔は0.1μm/0.2μm

全二重通信MIMOアンテナシステム構成

竹村 暢康

教授中村 久栄

学 歴
名古屋大学大学院工学研究科修了 博士(工学)
最終職歴
(株)トーエネック
専門分野
センシング工学

センシング研究室

特徴量をセンシングし、電気機器の状態診断などに活用

本研究室では、特徴量を用いて電気機器の内部状態を診断する研究について取り組む。
特徴量とは、対象物の特徴を具体的な数値として表した物理量のことである。例えば対象物がヒトの場合は、身長、体重、体温、血圧などが特徴量であり、電気機器の場合は、電流、電圧、振動、音などが特徴量である。こうした特徴量のセンシングは、ヒトの健康状態や電気機器の内部状態を把握するための第一歩である。
そこで本研究室では、対象物を電気機器とし、センシングした特徴量から機器の内部状態を診断する研究を行う。診断する場合には、確率統計などの数学や、機械学習や深層学習等の最新の人工知能技術を用いることで、高精度な電気機器の状態診断法について研究する。また、電気火災や省エネルギー、拡張現実(AR)に関する研究も行う。
試作したMSM-PD外観と微細構造電極幅/間隔は0.1μm/0.2μm

センシングから診断までのイメージ

Pitoyo Peter Hartono

教授 Pitoyo Peter Hartono

学 歴
早稲田大学 大学院 理工学研究科 博士(工学)
最終職歴
公立はこだて未来大学 准教授
専門分野
計算知能

計算知能研究室

機械学習と自己組織化メカニズムによるロボットの構築

高齢化や人口減少に伴い、日常的にロボットの普及が予想される中、複雑で動的な環境下でさまざまなタスクを実行できるロボットが求められている。本研究室では、機械学習と自己組織化メカニズムによる柔軟なロボットの開発技術の研究を行っている。たとえば、さまざまな形状を持つロボット(図)を柔軟に構築できるロボットモジュールの開発を行う。ロボットの実時間学習の研究では、実世界タスクに対し、ロボットが自ら行動戦略を獲得できる学習アルゴリズムの開発を行う。また、学習や自己組織化によって生成されたロボットやその行動を直観的に人間に理解できるための可視化手法の研究も行っている。
さまざまな形状を持つロボット

さまざまな形状を持つロボット

村中 崇信

教授 村中 崇信

学 歴
九州大学 大学院 総合理工学府 博士(工学)
最終職歴
JAXA宇宙航空研究開発機構 情報・計算工学センター招聘研究員
専門分野
宇宙機工学、プラズマ工学

電気宇宙工学研究室

人工衛星・宇宙探査機の信頼性向上に関する技術開発

本研究室では、プラズマ解析技術を応用し、数値シミュレーションと地上実験により、人工衛星・宇宙探査機の電気的信頼性向上に関する技術開発を行っている。現在、以下の2つの課題を中心に研究活動を展開。①人工衛星の発電と電力供給に関する信頼性:人工衛星と宇宙プラズマの電気的相互作用を解析し、人工衛星の発電と電力供給の安全性を向上させる機体設計等を提言する。②宇宙探査機に搭載するプラズマロケットの信頼性:プラズマロケットから放出されるプラズマと探査機本体との相互作用を解析することで、電子機器や熱制御材の性能劣化の問題へのリスク評価を行い、プラズマロケット搭載衛星の信頼性向上に貢献する。
プラズマロケット搭載衛星表面に流入するイオンビームの解析結果

プラズマロケット搭載衛星表面に流入する
イオンビームの解析結果

平名 計在

准教授 平名 計在

学 歴
名古屋大学 大学院 工学研究科 博士(工学)
専門分野
ロボット制御

システム制御研究室

HDSの実システムへの適用

離散値と連続値が混在し、相互作用する動的システムをハイブリッドダイナミカルシステム(HDS)という。実システムにおいて、HDSとして振舞うシステムは数多く存在するが、これらを扱う際には、離散値・連続値を別々に扱う従来の枠組みではなく、同時に扱うことで制御性能の向上が図れると考えられる。しかし、実システムにHDSを適用する際には計算機の計算能力を必要とすることが多く、実際に適用した例はあまり多くない。本研究室では、HDSと捉えることができる実システムに対し、実際にHDSを適用することで制御性能を向上させるための研究および、計算能力をそれほど必要としない手法の開発を目指している。
HDSの例(部屋の温度制御)

HDSの例(部屋の温度制御)

藤田 実沙

助教(テニュアトラック) 藤田 実沙

学 歴
東京理科大学 大学院 工学研究科 博士(工学)
最終職歴
日本学術振興会特別研究員(DC2)
専門分野
組合せ最適化

数理最適化研究室

組合せ最適化問題に対する効率的な解法の研究

有限な解集合のなかから目的を最も満足する解を発見する問題を組合せ最適化問題という。たとえば、風力発電機の設置候補地が30箇所あり、そのうち20箇所に風力発電機を設置する時、どの20箇所を選べばコストパフォーマンスが最大になるか?といった問題が組合せ最適化問題である。組合せ最適化問題はコンピュータにとって解き辛い問題の一つであり、効率的な解法の開発が望まれている。本研究室では、数値実験を中心とし、現実世界に存在するさまざまな組合せ最適化問題に対する効率的な解法の開発を目指している。
組合せ最適化問題の一つであるグラフ的シュタイナー木問題

組合せ最適化問題の一つである
グラフ的シュタイナー木問題