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混成ブロック総合優勝へ ~女子混成に花開いた世代間の絆~ ―陸上競技部西日本インカレ―

秩父宮賜杯第78回西日本学生陸上競技対校選手権大会(西日本インカレ)が9月12日~14日、京都府京都市のたけびしスタジアム京都で、開催されました。
多くの4年生が引退レースとなり頼もしい姿が見られました。さらに、先輩方への餞と言わんばかりにルーキーらも大活躍。そこで今回は、取材した中で見えてきた、先輩の意地、後輩の闘志、先輩から後輩へ受け継がれる絆を3部に分けてお届けします。
第1弾の今回は、優勝を果たした女子混成七種競技をご紹介。出場した吉田空叶選手(よしだ・そらか/スポーツ科学部4年)谷青夏選手(たに・あおな/スポーツ科学部3年)金子美月選手(かねこ・みつき/スポーツ科学部1年)の3名にお話を伺いました。
混成七種競技とは、100ⅿH・800ⅿ・200ⅿの走、走高跳・走り幅跳びの跳躍、砲丸投・やり投げの投擲の七種目それぞれの合計点を競うもので、高い総合力が求められる競技です。
今年6月に行われた全日本インカレでは男女総合優勝を逃していた混成ブロック。リベンジを掛けた激闘となりました。
初日となる12日、4種目行われるハードなスケジュールの中、ひと際目を引いたのが1年生の金子美月選手。走高跳2組にて1ⅿ52で他の上級生を抑えて種目トップに立つと、他の種目でも上級生にも負けず劣らず、順位をキープします。そのような金子選手は実は「6月以降思うように練習が積めなかった」とコンディションは万全ではなかった様子。しかし、「空叶さんが『混成男女総合優勝は絶対したい』と言っていたので、そこに貢献したいと思って、記録よりも順位を上げることを考えました」と、4年生との残り少ない時間を大事に過ごしてきたことがひしひしと伝わってきました。
2日間を通して100ⅿH、200ⅿ、800ⅿ、走り幅跳びを3位内でまとめる安定感を見せてくれたのは3年生の谷選手。特に2日目の800ⅿでは2週間前のけがも感じさせない見事な走りを見せました。
競技を終えた2人は声を揃えて「空叶さんがいたから」と話します。後輩から慕われる吉田選手に、どのような4年間だったか尋ねると、「副主将になった当時から感じていたプレッシャーがある中で、自己ベスト更新ができず悔しい思いもしてきました。それでも11年という人生の半分を陸上と共に過ごし、大学まで競技を続けてこられたことが幸せでした」と答えました。また、「今回は両親や地元の友達も応援にきてくれて、(応援の)声がすごく力になりました。その恩返しができるように挑みました」と、地元を離れて競技を続けてきたからこその感謝をにじませました。
「期待のルーキー」と「頼りになる笑顔の絶えない先輩」が繋いだ混成ブロック総合優勝。次なる目標は東海、西日本、全日本での三冠の達成です。常勝軍団の中京大学混成ブロックはすでに来年に目を向けて、冬のトレーニングを乗り越えていきます。
企画・制作 学生広報スタッフ「ライト」
- 文:岡田 美虹(スポーツ科学部3年)
- 写真:宇都亜衣菜(文学部2年)、岡田美虹(スポーツ科学部3年)