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男子サッカー部 全日本インカレ予選ラウンド、PK戦までもつれ込み執念で掴んだ勝利!
第73回全日本大学サッカー選手権大会(全日本インカレ)の予選ラウンドが12月7日、ウェーブスタジアム刈谷で開催され、男子サッカー部は関東1部リーグの強豪・東海大学と対戦しました。試合はPK戦までもつれ込む死闘となり、最終的に2-2(PK 3-1)で中京大学が見事勝利を収めました。観客席を巻き込んだ熱い戦いは、選手たちの執念とチーム力が光る内容となり、次戦に向けて大きな弾みをつけました。
試合開始直後から、東海大学の強固な守備と力強い攻撃に苦しむ中京大学は、なかなかペースをつかむことができず、防戦一方の展開が続きました。前半は得点のチャンスが訪れないまま、0-0で終了。中京大学の選手たちは冷静に相手の攻撃を凌ぎながらも、守備に多くのエネルギーを割かれる形となり、ベンチや観客席にも緊張感が漂いました。
後半が始まると、東海大学の攻勢がさらに強まり、6分にはオウンゴールで失点を許す形となりました。スタンドやベンチには悔しさが広がるものの、ピッチ上の選手たちは逆に表情を引き締め、一段と集中力を高めました。失点が中京大学に火をつけたかのように、徐々に攻撃の機会を増やし、後半36分には中嶋晃成選手(スポーツ科学部2年)が待望の同点ゴールを決めました。このゴールによって、観客席からの応援が一段と熱を帯びるきっかけとなりました。
延長戦に突入した試合はさらに激しい展開を見せます。延長前半9分に東海大学が再びゴールを奪い、スコアは1-2となりましたが、後半アディショナルタイムに前田寛太選手(スポーツ科学部4年)が劇的な同点ゴールを決め、スコアは2-2となりました。この同点ゴールの瞬間、会場中が歓声に包まれ、選手たちの執念が光る場面となりました。
延長戦を終え、決着はPK戦に委ねられました。中京大学は序盤でミスが出るも、屋嘉比奏汰選手(スポーツ科学部3年)と主将・押富大輝選手(スポーツ科学部4年)が成功し、最後は武藤寛選手(スポーツ科学部3年)がウィニングボールをゴールに突き刺して勝利を決定づけました。ゴールが決まった瞬間、ベンチや観客席から歓喜の声が湧き起こり、長い熱戦に終止符が打たれました。
試合後、吉井直人監督は試合を振り返り、「関東1部リーグで戦うフィジカルの強い相手に対し、勇気を持ってプレーするよう選手たちに伝えていました。しかし、前半は自分たちらしさを出せず苦しい展開となりました」と悔しさをにじませました。それでも、「ハーフタイムに『このままでは一生悔いが残る』と選手たちに話したことで、後半から顔つきが変わり、全員が粘り強く戦えた」と語り、選手たちの精神的な成長を称えました。また、「次戦では今回つなぐことができた命を大切に、全力で戦っていきたい」と力強く次戦への意気込みを語りました。
主将の押富大輝選手(スポーツ科学部4年)は、試合を振り返り、「苦しい状況の中で同点ゴールが決まり、最後は勝利を掴むことができました。4年間苦楽を共にしてきた仲間と最高の形で結果を出せて嬉しい」と喜びを語りました。また、PK戦では3人目として登場し、冷静にシュートを決めた場面について、「あの瞬間、ボールをセットしたときに『絶対に決められる』と確信していました」と述べました。次戦に向けては、「これからも1戦1戦を大切にし、優勝を目指して戦います」と決意を新たにしました。
同点ゴールを決めた前田寛太選手(スポーツ科学部4年)は、「今日の試合でスタメンに選ばれなかった悔しさを力に変え、ピッチに立った瞬間『何が何でもゴールを決める』という強い気持ちで臨みました」と話しました。ゴールの瞬間については、「無我夢中でしたが、監督や仲間の顔を見たときに4年間の思いが込み上げ、涙が出てきた」とのことです。次戦にむけての意気込みを尋ねると「次戦も挑戦者として全力で戦います」と熱い闘志を抱きつつも謙虚な姿勢を見せてくれました。
ゴールキーパーの山口畝良選手(スポーツ科学部4年)は、「今日の試合は想像以上に難しかったが、チーム全体が焦らず戦うことができたのが勝因」と分析しました。また、「次戦では自分が0点に抑え、味方に点を取ってもらって勝てるようにしたい」と述べ、今のチームで1日でも長くサッカーを続けられるように頑張りたいと力強い言葉を残しました。
会場には800人以上の観客が訪れ、スタンドにはラグビー部や中京大中京高校のサッカー部なども駆けつけ、中京大学応援団とともに熱いエールを送りました。観客席は終始大きな声援に包まれ、選手たちの熱い戦いを後押ししました。
次戦は12月14日、大阪府四條畷市総合公園・人工芝運動場で決勝ラウンドが開催されます。ここからはグループ総当たり戦を経て、その上位がトーナメントに進出するため、さらに厳しい戦いが続くことが予想されます。男子サッカー部は、この日の劇的な勝利を糧に、次戦でも力強いプレーを見せてくれることでしょう。引き続き、熱い応援をよろしくお願いいたします。
企画・制作 学生広報スタッフ「ライト」
- 文:酒井 梨奈(総合政策学部3年)
- 写真:伊藤 圭汰(スポーツ科学部2年)