尾和ゼミ活動報告~日本における難民受入れの課題を調査~
国際学部
尾和 潤美 准教授
中京大学でのアンケート調査
尾和ゼミでは、2022年6月20日から24日に、中京大学生約150人に入管問題についての街頭アンケートを実施しました。このアンケートは、2021年に名古屋入国管理局内収容中に亡くなったウィシュマさんのことを中心に、「彼女のことを知っているか」「日本政府はすべての外国人に平等か」「日本の難民認定率はどれくらいか」という質問をしました。結果として、日本政府の外国人への対応は平等ではないと実感しているが、難民受入れの低さや在留外国人が抱えている問題は認知していないという現状が見えてきました。
眞野氏下宿館訪問とインタビュー調査
難民について学んでいる中で、日本の入管内での外国人への不当な扱いや、2021年に名古屋入管収容中に亡くなったウィシュマさんを支援し、津島市で難民や仮放免者を受け入れる下宿館を運営する眞野明美さんについて知りました。そこで、直接ウィシュマさんと交流したり、入管や名古屋市長に訴えに行ったり、入管での問題に対し、自ら行動をした眞野さんの下宿館を2022年7月15日に訪問しました。ウィシュマさんが助けを求めても無視をしたり、飲み物を飲んでもすぐに戻してしまうことを職員がからかったりといった話を聞き、インターネットには載っていない実際の入管の雰囲気や対応に衝撃を受け、ゼミ内での問題意識も更に高まりました。
眞野氏の活動に対するSDGs岩佐賞申請と受賞
上述のとおり、私たちは長い時間をかけて眞野さんの活動や外国人に対する日本の差別的な扱いを学び、数々の衝撃を受けました。そこで、眞野さんの活動をより多くの人に広め、さらに大学生としても金銭的に支援がしたいという思いから、SDGs活動を行う人に贈られる岩佐賞(朝日新聞主催)に眞野さんを推薦しました。そして、見事に平和部門で眞野さんが最優秀賞を受賞し、200万円が授与されました。先日、祝賀会に尾和ゼミで参加したところ、たくさんの方が受賞したことを喜び、新たな希望を見出していること知りました。そこで、改めて私たちが問題解決に貢献できたことを実感し、嬉しく思いました。
眞野氏下宿館にて