梅村学園100周年記念学術講演会
ソフトサイエンスシリーズ vol.42
R2 テクノロジー社という米国のベンチャー企業が開発した世界初の商用のコンピュータ支援診断システム
(computer-aided
detection/diagnosis;
以下ではCADと略します)は、乳房X線写真(マンモグラフィ)における「乳がんの自動検出支援装置」であり、米国の食品医薬品局(FDAと呼ばれます)から
1998年に認可されました。医用画像の自動診断や支援診断をめざした研究が始まってすでに半世紀以上が経過していますが、これらの開発には、すでに初期のAI(人工知能)の技術も少なからず用いられてきました。しかし、昨今の第3次AIブームを牽引する「ディープラーニング(深層学習)」と呼称される新しい技術により、従来型CADは、いまディープラーニング型CAD(AI-CADと呼ばれます)として大きく性能などが飛躍しています。AI-CADでは、学習に用いる質の高い大量のデータさえ用意できれば、開発時間の大幅な短縮が可能となり、これまでシステム開発に5年、10年とかかったのに対して、1年以内でできるようになりました。2018年4月には、糖尿病網膜症をスクリーニングするAI医療機器で、目の専門医でなくても利用可能なAIソフトウエアの商用化も米国でついに始まりました。“市販後学習型CAD”(システムが病院などに導入された後、医療現場での新たな学習作業により、どんどん賢くなり、性能が向上し進化するタイプのCADのこと)の出現もそんなに遠い日ではないでしょう。
本講演では、医用画像診断領域におけるCAD研究開発や商用化の歴史、昨今のディープラーニング型AI-CADの現状、
そしてその課題や将来展望について主に概説します。
1
ご挨拶
中京大学 学長 梅村 清英
2
講師紹介
中京大学 先端共同研究機構
人工知能高等研究所 所長長谷川 純一
3
講演「AI(人工知能)新時代に
おける医用画像診断の新潮流」
岐阜大学 工学部 特任教授/名誉教授
藤田医科大学 客員教授
中国・鄭州大学 客員教授藤田 広志氏
藤田 広志氏
岐阜大学 工学部 特任教授/名誉教授
藤田医科大学 客員教授
中国・鄭州大学 客員教授
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