活動内容発信コンテンツ

辻晴陽選手のラストシーズンへ懸ける想い

 今年は、ミラノ・コルティナ五輪の開催もあり様々なウィンタースポーツに大きな注目が集まっています。その中でもスノーボード競技のスロープスタイルとビッグエアの2つの競技に取り組んでいる、スキー競技部の辻晴陽選手(スポーツ科学部4年)に今回お話を伺いました。
 スロープスタイルは、約700mのコースに設置されたレール、ボックス、テーブルなどといったアイテムを使ってジャンプなどの演技を行い、その難易度や完成度を競う競技です。また、ビッグエアは、38~45メートルの助走がある斜面を滑り降り、キッカーと呼ばれる踏み切り台からジャンプ、空中でエアの技術を競う競技です。辻選手は、異なる2つの競技で多くの大会に出場するなど、まさに「二刀流」の活躍を見せています。

20260219-S__121757856_0.jpg  

 辻選手のスノーボードとの出会いは、5歳の頃。両親や兄がスノーボードをやっていたことから、自然な流れで辻選手も気づいた時にはスノーボードを始めていました。そこから周りでジャンプをしている人や大会に出場している人を見てかっこいいと思い、本格的にスタートします。中学・高校は個人的に活動をしていましたが、高校からは全国的なチームに入って練習や合宿に参加しました。その後、スノーボードをやっている部活が全国的に少ないが、スキー部ではあるもののそこでトレーニングができることや、尊敬している先輩が所属していたこと、奈良から近く知り合いも多くいるようないい環境でできると考え、中京大学に進学します。
 シーズンの間は、長野県白馬村を拠点に滑り込みをしています。「12月から3月上旬までの限られた期間を最大限に活用して練習をしている」と話します。オフシーズン期間はウエイトトレーニングや走る系のトレーニングといった体づくりのトレーニングが主となってきます。そこで鍛え上げられた体幹を生かして飛距離があるだけ点数が伸びやすいことから、飛んだ際に飛距離が大きくなっても立つことができることが一番の武器であると話しています。
 スキーやスノーボードをする上で大変なことは、「細かいところまで考えなければならないこと」と話します。「そのようにしないと上達がどんどん行き詰まってしまうため、細かい足先の動きまで考えていくなどの姿勢が大事」だと説明します。また、日本と海外で雪質が異なるため、限られた時間でその場所に合わせることも大変だと語りました。この他にも、去年のシーズンは就活との両立もあり、忙しいシーズンだったと振り返りました。

20260219-S__122044432_0.jpg20260219-S__122044434_0.jpg

 辻選手が記憶に残っている大会として、1年と3年の冬に日本代表として出場したUNIVERSITY GAMESを挙げました。「いつも大学でトレーニング・生活しているメンバーと出られたことや、知らない種目の選手たちもいっぱいいたため、交流になってよかった」と振り返ります。
 大学の間では、いつまで競技を続けるのかを悩んでいた時もあったそうです。しかし、スノーボードをやりたいという想いだけでなく、競技に打ち込める環境があるということも考えて進学をしたため、大学にいる間はスノーボードを全力で頑張ろうという思いに変化したと話します。また、競技を行っている中で得た学びの中に「頑張りたいことを自分の中で決めて、具体的に期限や目標、ゴールを決めてから取り組むこと」があったと話します。これは、1シーズンの目標や2、3年後の目標などといった細かく目標を決めてそのためにどのような技やトレーニングが必要かを考えながら取り組んだことによって、目標にしていた大会で優勝することができたことから、効果的なだけでなく、自分も後悔しない、何にでも活かすことができることだと説明します。
 大学卒業後のスノーボードとの関わりについて、「スノーボードは競技から趣味に変化するが、楽しむことだけを考えている」と話します。そして、「毎日滑る中で成長したいという気持ちはずっと持っていて、技の練習や滑り方を考え、かっこよく滑りたいといったような向上心をこれから社会人になっても持ち続けたい」と話しました。
 「常に向上心を持つ」という思いで臨む大学生活ラストシーズンを迎える辻選手。多くの出会いや経験を胸に挑む辻選手のさらなる活躍に期待したいです。

取材 学生広報スタッフ「ライト」

  • 文:三上祐輝(現代社会部1年)
      小山昌哉(法学部4年)
  • 写真:辻晴陽選手より提供