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    <title>研究・産学連携ニュース</title>
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    <title>出生率低下と未婚化の関係　子育てしやすい社会づくり</title>
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    <published>2026-05-12T00:45:15Z</published>
    <updated>2026-05-13T01:24:49Z</updated>

    <summary>　日本の合計特殊出生率（以下「出生率」）の大半は、未婚化（晩婚化と非婚化の両方を...</summary>
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        <name>広報部編集者</name>
        
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        <![CDATA[<p>　日本の合計特殊出生率（以下「出生率」）の大半は、未婚化（晩婚化と非婚化の両方を含む）によってもたらされている、このような説明を聞いてきた人が多いのではないだろうか。わが国の出生率は、1970年代半ばに人口置換水準である約2を割って以降低下してきて、2024年に1.15になった。出生率の変化は、「結婚行動の変化」（未婚化）と「夫婦の出生行動の変化」（子ども数の減少）によってもたらされた部分とに統計的に分解することができる。</p>
<p>　既存研究によるとこの間の出生率低下の8割、研究によっては9割、が未婚化によってもたらされてきたと計算されている。この認識は少子化対策を行う国・自治体でも広く共有されている。これをふまえて、少子化対策では、若者たちの結婚を難しくしている雇用状況を改善することや異性との出会いの機会の創出が必要であるとされている。</p>
<p>　だが、8割、9割とされる未婚化の影響というのはいささか大きすぎるのではないかと直感的に感じた人もいるのではないだろうか。実は、この結果は統計的には正しいのであるが、その計算において考慮できていない点がある。それは、未婚者が自分にとって理想とする子ども数、言い換えれば彼らが結婚したとしたら持ちたいと思う子ども数が年々減少しており、それも未婚化をすすめていることである。</p>
<p>　出生動向基本調査によると、未婚者が希望する子ども数は、1982年に男性2.33人，女性2.28人であったが、2021年にはそれぞれ1.82人、1.79人まで減少している。これを研究したのが筆者であるが、分析の結果、自分が理想とする子ども数が少ないほど未婚者が結婚するタイミングが有意に遅くなっていることが観察された。子どもを欲しいという気持ちは未婚者が結婚をしようとする主な動機である。自分にとって理想とする子ども数が多い人ほど人生においてその数の子どもを持てるように早く結婚をしようとして、逆に、理想とする子ども数が少ない（あるいはゼロの）人は早く結婚しようとはしない。</p>
<p>　出生率低下の大半は未婚率の上昇によってもたらされているが、その未婚率の上昇の一部は若者たちが多くの子どもを望まなくなったことから生じている。子どもを産み育てることの負担が大きいために、多くの子ども数をもつことを望めなくなったからでもある。</p>
<p>　これをふまえると、未婚化に対しての少子化対策には、若者に対する就業の支援や結婚相手との出会いの支援のみでなく、若者が多くの子どもを望まない/望めない要因‐子育てそのものの負担、子どもを育てる経済的負担の重さ、仕事と子育ての両立の難しさ－への対策も必要である。</p>
<p>　それは、一見すると、現在子どもを育てている家庭への支援のみにみえるかもしれない。だが、子育てしやすい社会づくりは、子育て世帯のためのものではなく、未婚者が子どもを持つことへの負担感・不安を軽減して、未婚率の減少と出生率の回復に寄与するものである。</p>
<p align="left"><br /><br /></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>松田　茂樹（まつだ　しげき）</p>
<p>中京大学現代社会学部教授</p>
<p>専門分野：家族社会学</p>
<p>最終学歴：慶應義塾大学大学院単位取得退学　博士（社会学）</p>
<p>西暦生年：1970年生まれ</p>
<p><br /><img alt="20260512-column.jpg" src="images/20260512-column.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>これからの「地域づくり」を考える 　「支える人たち」を支えよう</title>
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    <published>2026-04-14T01:35:38Z</published>
    <updated>2026-04-14T01:48:12Z</updated>

    <summary>　研究や教育の中で、地域の課題解決（広い意味での「地域づくり」）に関わっている人...</summary>
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        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
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        <![CDATA[<p>　研究や教育の中で、地域の課題解決（広い意味での「地域づくり」）に関わっている人々にお話を伺うことが多い。たとえば、地方自治体、教育委員会、町内会・自治会、NPO団体、ボランティア団体など、仕事やボランティアとして地域に携わっている方々である。筆者はデータを使用した統計的な研究を進めているが、地域の現場で仕事や活動をしている方々の話を聞くことで、データだけでは分からない実情が見えてくる。</p>
<p>　こうした人々は、地域に対して熱意をもって仕事や活動に取り組んでいる。常に頭が下がる思いである。「業務を通して関わっている中で」とか、「定年退職して役職を頼まれたから」など、きっかけは人それぞれである。また、地域とのかかわりも多様である。その地域の住民である場合もあれば、仕事で担当したとか、職場がそこにあるといったこともあるだろう。場合によっては、縁もゆかりもないが、その地域が好きだということもあるかもしれない。</p>
<p>　現代に生きる人々は、自分自身の日々の生活における関心事で頭がいっぱいである（かくいう筆者もそうである）。地域の課題解決にまで思いが至る人も多数派とは言えない。しかし、誰に頼まれるでもなく、地域のために働こうという人もいる。仕事であろうとボランティアであろうと、「この地域を良くしたい」という思いを持つ人がいることは、その地域にとっての貴重な財産である。</p>
<p>　問題は、そういった人たちを支える仕組みをどのように作るかである。政府や地方自治体が予算を投じることはもちろん重要である。たとえば、名古屋市にはコミュニティサポーターという制度が設けられている。これは、町内会や自治会といった地域団体の困り事に対して、地域コミュニティ活性化相談員・支援員（会計年度任用職員）が、アドバイスや提案をする仕組みである。現場では色々な試行錯誤があるようだが、こうした仕組みが地域団体の活動の助けとなることも少なくないだろう。</p>
<p align="left">　ただ、近年では、自発的に生まれた地域づくりに関わる組織やグループも増えてきている。新興の団体と従来からの団体が、それぞれ関わりを持たずに活動を行っていて、地域内で連携が進んでいないという状況は全国的にも少なくないようだ。地域団体でも高齢化が進んでいるから、新しく活動を始めた意欲のある人たちを巻き込み、そのアイデアを生かすことも考えなければならない。</p>
<p align="left">　だからこそ、「地域を支える人たち」を支える仕組みを真剣に考える必要がある。筆者がとくに重要だと考えているのは、地域に対する思いを持つ人々が幅広く連携しあって、地域の課題に応じて柔軟に協力しあえるような仕掛けを作ることである。今後それをどのように実現していくのか、筆者も日々の研究や教育を通じて考えていきたい。<br /><br /></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>木田　勇輔　（きだ　ゆうすけ）</p>
<p>中京大学現代社会学部准教授</p>
<p>専門分野：都市・地域社会学</p>
<p>最終学歴：名古屋大学大学院博士後期課程単位等認定。博士（社会学）</p>
<p><span>西暦生年：1984年生まれ</span><br /><br /><img alt="20260414column.jpg" src="images/20260414column.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>頭の揺れを設計せよ　頭部の動きと脳の科学</title>
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    <published>2026-03-11T04:21:14Z</published>
    <updated>2026-03-16T03:52:48Z</updated>

    <summary>　過剰な頭部衝撃が脳の構造や機能に影響を及ぼすことが、近年の脳画像研究によって明...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　過剰な頭部衝撃が脳の構造や機能に影響を及ぼすことが、近年の脳画像研究によって明らかになっている。とりわけアメリカンフットボールやラグビー、ボクシングなどのコンタクトスポーツでは、繰り返される頭部への衝撃や回転加速度が、脳構造の変化や脳機能の異常と関連することが報告されている。</p>
<p>　中京大学スポーツ科学部に所属する筆者の研究室では、現在、さまざまな競技アスリートの脳MRIデータベースを構築し、競技特性と脳構造の関連を解析している。コンタクトスポーツではアメリカンフットボールや剣道などのデータも含まれている。今後は、こうした脳画像データや頭部加速度などのバイオメカニクス計測の知見を、頭部を守る保護具の科学的設計へと接続し、より安全で安心できる製品の社会実装を目指していく。</p>
<p>　今後の保護具の設計思想は、衝撃を単に「吸収する」設計に留まらず、衝撃を「受け流して逃がす」構造をいかに組み込むかという方向へ転換していくことが重要になるだろう。直線的な加速度を低減するだけでなく、頭部に生じる回転をいかに抑制・分散するかが鍵となる。素材の選択や構造設計、回転や剪断による力を分散する機構は、スポーツ用途のみならず産業安全分野への応用も期待される。</p>
<p>　一方で、問題は過剰な揺れだけではない。コロナ禍以降の在宅ワークの急増やスマートフォン依存の進行により、「頭部の運動不足」とも言うべき状況が広がっている。座りすぎによる循環機能や筋力の低下が指摘されることは多いが、頭の動きの減少という視点は十分に議論されてこなかった。前庭系は頭部の動きを感知し、姿勢制御や空間認知、さらには自律神経にも関与する。頭部の動きが乏しい環境では、前庭機能の低下を招く可能性がある。</p>
<p>　ここ数年、筆者の研究室では鉛直揺動ベッドや3次元回転ベッドを独自に開発し、研究を進めている。たとえば、わずか数分間の適度な揺動刺激によって姿勢安定性が向上することや、感情状態に変化が生じることを示すデータが得られている。今後は、これらをトレーニングやコンディショニングとして体系化し、実装していくことを視野に入れている。重要なのは「最適な揺れ」を設計することである。</p>
<p>　衝撃から脳を守り、適切な刺激によって回復力・適応力を高める技術は、新たな産業の可能性を秘めている。中部地域のものづくり技術と融合することで、「脳レジリエンス産業」という新たな分野が生まれる可能性がある。<br /><br /></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>荒牧　勇　（あらまき　ゆう）</p>
<p>中京大学スポーツ科学部教授・学部長</p>
<p>専門分野：スポーツ脳科学</p>
<p>最終学歴：東京大学教育学研究科博士課程単位取得退学　博士（理学）</p>
<p><span>西暦生年：1972年生まれ</span><br /><br /><img alt="20260311.jpg" src="images/20260311.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>AI時代に求められるフロネシス　実践を通した問いと判断力の育成</title>
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    <published>2026-02-26T04:29:19Z</published>
    <updated>2026-02-27T05:12:05Z</updated>

    <summary>　私の所属する中京大学大学院スポーツ科学研究科において、「Evidence-Ba...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　私の所属する中京大学大学院スポーツ科学研究科において、「Evidence-Based Practice（EBP）研究」という科目を立ち上げてから3年が経過しました。EBPは一般に「根拠に基づいた実践」と訳されますが、これは単に最新の科学的根拠（エビデンス）に従うことを意味するものではありません。EBPとは、「科学的根拠」に加えて、「専門家としての知識や技術」、そして「目の前にいる対象者の価値観や状況」という三つの要素を統合し、その状況における最適な意思決定を目指す考え方や態度です。</p>
<p>　近年、人工知能（AI）や計測技術の進歩により、スポーツ現場ではかつてないほど多くの情報が得られるようになりました。しかし、それらの情報をどのように解釈し、実践に結びつけるべきかについては、必ずしも明確な答えが存在するわけではありません。データを重要な根拠としながらも、目の前の選手が置かれた固有の状況や文脈を踏まえて判断する。この一見シンプルでありながらも難解な実践的判断の在り方を考える上で、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが説いた「フロネシス（実践知）」は、有効な示唆を与えてくれます。</p>
<p>　アリストテレスは「弁論術」において、人を納得へと導くためには「ロゴス（論理）」「エトス（信頼）」「パトス（共感）」の三要素が必要であると説きました。これをEBPに照らせば、科学的根拠はロゴス、専門家としての知識や技術はエトス、そして対象者の価値観や状況への寄り添いはパトスに、それぞれ対応づけて捉えることができます。</p>
<p>　実践知であるフロネシスとは、これら三要素を、今、目の前にいる「この人」のために適切なバランスで統合し、具体的な行動へと結びつける力です。この点は、三要素を一つの知恵として統合し、血の通った判断を下すというEBPが最も重視する考え方と重なります。</p>
<p>　AIが提示できるのは、主として論理（ロゴス）の側面に限られます。たとえデータが正しくても、そこに信頼（エトス）や共感（パトス）が伴わなければ、相手の行動や心を動かすことはできません。</p>
<p>　経営学の大家である野中郁次郎氏は、著書「ワイズ・カンパニー」の中で、フロネシスを「何をなすべきかを知る力」と位置づけています。これは、単なる技術の習熟や効率性の追求にとどまらず、流動的な状況の本質を見極め、価値ある行為を選び取るための判断力を意味します。この視点は、スポーツ現場における意思決定にも深く通じるものです。</p>
<p>　フロネシスは、知識の量を増やすことで自動的に身につくものではありません。むしろ、「この知見は、今、目の前にいる選手にとって本当に適切なのか」と実践の中で問い続ける営みを通して、失敗や葛藤、対話を重ねながら、徐々に形成されていくものです。</p>
<p>　AIが即座に「答え」を提示してくれる現代だからこそ、あえて立ち止まり、考え抜く姿勢が求められています。私は、その不器用で、しかしきわめて哲学的なプロセスの中にこそ、人間ならではの価値と高度な専門性が宿ると信じています。</p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>篠原　純司（しのはら　じゅんじ）</p>
<p>中京大学スポーツ科学部スポーツ科学研究科教授</p>
<p>専門分野：アスレティックトレーニング、運動科学</p>
<p>最終学歴：米トレド大学大学院 博士課程 修了（Ph.D. in Exercise Science）</p>
<p><span>西暦生年：1976年生まれ</span><br /><br /><img alt="20260225.jpg" src="images/20260225_1.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>幸福度で測るスポーツの価値　WELLBYという物差し</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2026/02/026499.html" />
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    <published>2026-02-05T02:17:00Z</published>
    <updated>2026-02-05T02:22:03Z</updated>

    <summary>　スポーツを「する・みる・ささえる」ことから得られる「幸せ」に、経済的な価値をつ...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　スポーツを「する・みる・ささえる」ことから得られる「幸せ」に、経済的な価値をつけることができるだろうか。筆者の研究室と笹川スポーツ財団は、ウェルビーイング評価法という手法を用いてこの価値を定量化した。</p>
<p>　この算出に用いたのが「WELLBY（ウェルビー）」という指標だ。Wellbeing-Yearの略で、「0から10の尺度で測定される生活満足度が、1人当たり1ポイント高い状態が1年間続くこと」を1 WELLBYと定義する。この指標を用いることで、異なる領域の政策や事業の社会的価値を、「生活満足度の向上」という統一的な物差しで比較できる。</p>
<p>　分析の結果、スポーツ実施は年間約36万～44万円、スポーツボランティアへの参加は年間約79万～98万円の所得増と同程度の厚生改善効果があることが明らかになった。これらを全国規模に換算すると、約17.2兆～21.5兆円の社会的価値が推計される。</p>
<p>　なぜ今、こうした指標が必要なのか。背景にあるのは、従来の経済指標であるGDPの限界だ。GDPは市場で取引される財・サービスの付加価値を示すが、人々の生活の質や主観的幸福までは直接反映しない。また、スポーツ活動、ボランティア活動、芸術文化活動といった領域は、全てが市場で取引されるわけではないため、政策立案に必要な費用便益分析の対象としにくかった。こうした中で、OECD（経済協力開発機構）をはじめとする国際機関や各国政府が、ウェルビーイングの測定と向上を政策目標に掲げ始めている。見えにくい価値を可視化し、投資の妥当性を客観的に説明する共通言語が求められているのである。</p>
<p>　この分野で世界をリードしているのが英国だ。英国財務省は2020年、公共事業評価の指針である「グリーンブック」を改訂し、ウェルビーイング評価を政策立案に正式に組み込んだ。さらに21年の補足指針では、1 WELLBYの貨幣価値を1万3千ポンド（19年価格基準で約180万円）とする推奨値を公表している。政府機関が幸福という主観的な指標に具体的な「単価」を認めたことで、公共事業や社会的活動の価値評価に新たな可能性が開かれた。</p>
<p>　具体的にどう活用するのか。例えば、ある地域スポーツクラブを考えてみよう。調査の結果、そのクラブの会員であることが、非会員と比べて（他の条件が一定ならば）生活満足度を0.2ポイント高めることがわかったとする。会員数が仮に千人であれば、会員がクラブに所属することで得られる幸福度の向上は、0.2 WELLBY×千人×180万円で年間3.6億円の社会的価値として算出できる。従来の経済指標では捉えきれなかった「見えない価値」を貨幣単位で示すことができ、公的支援や施設整備への投資の正当性を客観的なエビデンスとして示せるのだ。</p>
<p>　今後、WELLBYは政策とビジネスの両面で重要性を増すだろう。行政面では、住民のウェルビーイング向上を成果指標として活用する動きや、エビデンスに基づく政策立案（EBPM）の高度化につながる。ビジネス面では、企業の事業活動がステークホルダーや地域社会に与える影響を定量評価する「社会的インパクト評価」や、ESG投資において企業が創出する社会的価値を示す指標としての役割が期待されている。</p>
<p></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>舟橋　弘晃（ふなはし　ひろあき）</p>
<p>中京大学スポーツ科学部准教授</p>
<p>専門分野：スポーツ経済学</p>
<p>最終学歴：早稲田大学大学院スポーツ科学研究科博士後期課程修了<br />　　　　　博士（スポーツ科学）</p>
<p><span>西暦生年：1986年生まれ</span><br /><br /><img alt="202602.jpg" src="images/202602.jpg" width="30%" /><br /><br /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>補助金と税負担の真の帰着　代替できる者が交渉を制す</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2026/01/026386.html" />
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    <published>2026-01-13T05:46:00Z</published>
    <updated>2026-01-20T04:59:55Z</updated>

    <summary>　顧客とカーディーラーが自動車の売買条件を交渉し、通常は150万円で取り引きが成...</summary>
    <author>
        <name>AG システム管理者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　顧客とカーディーラーが自動車の売買条件を交渉し、通常は150万円で取り引きが成立するとしよう。政府が景気対策として購入者に10万円を給付した場合、その恩恵は誰が受けるだろうか。購入者が10万円分だけ得をすると考えるのは早計である。</p>
<p>　消費者と小売業者は貨幣を媒介とした商品やサービスの取り引きを行っている。交渉の場でどちらが優位に立つかは、一方にとって他方がどれほど「代替可能」であるかで決まる。</p>
<p>　消費者にとってその商品やサービスが暮らしに欠かせない必需品であったり、たとえ必需品でなくても他の銘柄では代わりがきかないほど差別化されていたりすると、消費者は交渉力が弱まりやすい。また、交渉相手の小売業者の代わりがいない場合や購入の時期や場所、条件が限られている状況においても、消費者は相対的に不利になりがちである。</p>
<p>　小売業者についても同じ論理が当てはまる。販売先の選択肢を増やしたり、品揃えを拡充したり、資金繰りや在庫を改善したりしようとすると相応の追加費用では済まない場合、小売業者は特定の顧客や一部の商品、限られた販売のタイミングに依存せざるをえない。その結果、販売機会の多様性が乏しくなり、「この相手に、いま、この商品を売らなければならない」という状況に追い込まれ、弱い立場に立たされやすい。</p>
<p>　このような主体間の代替可能性に基づいた優劣は、消費者と小売業者の間だけでなく、小売業者と卸売業者やメーカーの間、メーカーと物流業者やサプライヤーの間など、サプライチェーンを構成するあらゆる主体の間で生じる。したがって、他の主体に代替されにくく、同時に他の主体を代替しうる主体ほど、サプライチェーン全体に影響を及ぼしうる交渉力をもつ。</p>
<p>　さて、冒頭の問いに答えるなら、鍵は代替可能性に基づく各主体の交渉力である。たとえば、このカーディーラーから購入する以外に選択肢がなければ、顧客は購入を見送って10万円を逃すより、160万円までなら支払って購入したほうが合理的になる。一方、この顧客に売れなくても他の顧客に販売できるなら、カーディーラーは慌てて150万円で妥結するより、顧客が支払ってもよい金額に近づくまで条件を引き上げて粘るだろう。</p>
<p>　ひとつのケースではあるが、顧客に比べてカーディーラーの交渉力が圧倒的に強い場合、カーディーラーは給付額（10万円）と同じだけ販売額を上乗せでき、結果として政策の恩恵はカーディーラーに帰着する。もっとも、メーカーの交渉力がそれを上回れば、メーカーが卸値を10万円分引き上げる余地が生まれ、実際の取り分は最終的にメーカーへと移っていく。</p>
<p>　政府による補助金は、配分される主体にかかわらず、原則として代替可能性に基づく交渉力の強い主体に帰着する。課税でも同様に、課税される主体にかかわらず、原則として交渉力の弱い主体が実質的に負担する。</p>
<p>　読者諸氏に問う。主体間の交渉力という観点から考えると、Go To EatやGo To トラベルの恩恵は最終的に誰に渡ったのか。商品やサービス別にみた消費税の実質的な負担は結局誰が担っているのだろうか。</p>
<p></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>赤沢　克洋（あかざわ　かつひろ）</p>
<p>中京大学経営学部教授</p>
<p>専門分野：地域資源管理学、経営経済学</p>
<p>最終学歴：岡山大学大学院自然科学研究科博士課程中退　博士（農学）</p>
<p><span>西暦生年：<span lang="EN-GB">1970</span>年</span>生まれ<br /><br /><br /><img alt="②【中京大学】（顔写真）経営学部_赤沢克洋先生.jpg" src="images/ff13dab40ee38fbac153494783b5cee8.jpg" width="45%" /></p>]]>
        
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    <title>組織における制御と自由のマネジメント　働く人々のモチベーション促す</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/12/026278.html" />
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    <published>2025-12-23T03:00:00Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:44:01Z</updated>

    <summary>　組織で働く人々のモチベーションを高めるには、一定の自由が欠かせないことは、多く...</summary>
    <author>
        <name>AG システム管理者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　組織で働く人々のモチベーションを高めるには、一定の自由が欠かせないことは、多くの組織心理学・経営学研究によって示されている。自分で仕事の進め方を選び、判断できる余地があると、人は仕事に主体的に向き合いやすくなり、働くことそのものへの意欲が高まる。一方、組織は共通の目的を達成するために存在しているため、行動を一定の方向にそろえるように制御することも必要となる。したがって組織運営には、「自由を通じて意欲を引き出すこと」と「制御を通じて方向性を確保すること」という二つの要素が常に併存しており、この緊張関係をどうマネジメントするかが組織成果を大きく左右するのである。</p>
<p>　手順やルールを詳細に定めることは、外発的モチベーションの喚起には効果がある。報酬や評価などの外部からの働きかけによって行動を促すことは、短期的な成果の確保には向いている。しかし、働くことの喜びや意味づけといった深いレベルでの意欲を支えたい場合には、個人の内側から湧き上がる内発的モチベーションの促進が重要になる。</p>
<p>　この内発的モチベーションを高めるために特に重要なのが、「消極的自由」である。これは、管理者やルールによる過度な干渉がなく、自分の判断で行動できる状態を指す。人は、自分で考えて決めることができるという感覚を持つことで、自分の仕事に対する所有感や責任感を強める。反対に、細部まで管理され、逐一干渉される環境では、「自ら決める」という感覚が弱まり、モチベーションは大きく損なわれる。しかし、自由はまったく放任を意味するわけではない。目標や期待水準は明確に示されているが、その達成方法については一定の裁量が認められている状態が望ましい。この「自由に行動できるが、方向性は共有されている」という構造は、個人の心理的な充足感を高め、自発的な意欲の源泉となる。管理者が細部に入り込みすぎず、必要なときにだけサポートする姿勢を取ることが、モチベーションを引き出すうえでより効果的である。</p>
<p>　さらに、人は「積極的自由」、すなわち自ら価値を見出した目標を追求するときにも強い内発的モチベーションを獲得する。自分の担当する仕事が組織全体の目的とどのようにつながっているかを理解したとき、自分の役割への意味づけが深まり、働く意欲は一層高まる。そのため管理者は、目標を提示するだけでなく、タスクの意義や組織への貢献を具体的に示すことが求められる。また、組織文化という形の制御を通して価値観や行動基準が共有されることにより、外からの強制が感じられず個人と組織の方向性が自然に一致し、意欲的に働こうとする状態が形成される。共有された価値観は協力的な行動を促しつつ、働く意義を組織全体で支える基盤となる。</p>
<p></p>
<p></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>楊　一（よう　はじめ）</p>
<p>中京大学経営学部講師</p>
<p>専門分野：組織論</p>
<p>最終学歴：大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程修了　博士（経営学）</p>
<p><span>西暦生年：<span lang="EN-GB">1992</span>年</span>生まれ</p>
<p></p>
<p></p>
<p><img alt="➁【中京大学】（写真）経営学部_楊一先生.jpg" src="images/68ab048e51a2f8e38fb74f0e7683cc7d.jpg" width="45%" /></p>]]>
        
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    <title>株式市場の新地図を読む　市場拡大の主役は個人</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/12/026208.html" />
    <id>tag:chukyo-u-preview.previewcheck.com,2025:/research_2/news//15.26208</id>

    <published>2025-12-03T02:30:40Z</published>
    <updated>2026-01-19T07:43:48Z</updated>

    <summary>　わが国の株式市場は、歴史的な高値で推移している。長らく更新されなかった日経平均...</summary>
    <author>
        <name>AG システム管理者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　わが国の株式市場は、歴史的な高値で推移している。長らく更新されなかった日経平均株価は、2024年2月に最高値を上回り、翌月には4万円台に到達した。その後も上昇基調は続き、25年10月には5万円を突破している。この急速な株価上昇は、円安による輸出企業の業績押し上げや外国資本の流入などのさまざまな要因が背景にあるが、個人投資家の増加もその一因となっている。</p>
<p>　日本の家計は長らく預金主体の資産形成をし、投資には慎重であった。しかし、その状況は大きく変わりつつある。転機となったのは、14年に導入された少額投資非課税制度（NISA）である。投資収益が非課税となるこの制度は、その後、長期積立を対象とした「つみたてNISA」や未成年向けの「ジュニアNISA」へ拡大した。そして24年には、非課税枠を大幅に拡張した「新NISA」へと移行している。</p>
<p>　制度改革の効果は、数字にも明確に現れている。日本取引所グループの株式分布調査では、個人株主数（上場企業ごとの株主数を単純合算した延べ人数）は、12年の約4千万人から24年には約8300万人に増加している。かつて富裕層中心だった株式投資は、いまや若年層や子育て世帯にも身近な存在となっていることが確認できる。</p>
<p>　一方、投資家層の多様化は、情報格差の問題を招く恐れがある。株式投資には企業情報を収集・分析する能力が求められるが、その水準には個人差が存在する。投資家が増えたことで、こうした能力格差の問題が浮き彫りになったといえる。</p>
<p>　個人投資家を株式市場に定着させるには、単に参入を促すだけでは不十分である。重要なのは、安心して投資を継続できる環境を整備することである。その第一歩となるのが、企業による情報開示である。企業の現状や将来見通しを適時に発信することは、投資家の企業理解を促進し、合理的な投資判断を可能にする情報基盤となる。</p>
<p>　また、こうした開示情報を専門的に分析し、投資家が活用できる形に再変換する役割を担うのが証券アナリストである。彼らは、企業情報や業界動向を総合的に分析し、投資家の判断をサポートする情報を提供することで、市場の情報格差を埋めている。さらに、監査法人による厳格なチェック体制は、開示情報の信頼性を担保するうえで欠かせない。加えて、学校などでの金融リテラシー教育の拡充も重要である。</p>
<p>　昨今の投資家層の広がりは、一時的なブームで終わるのか、それとも長期的な株式市場の成長を支える原動力となるのか。日本の株式市場は、いま重要な局面を迎えている。</p>
<p></p>
<p></p>
<p><span>【略歴】</span></p>
<p>加藤　政仁（かとう　まさひと）</p>
<p>中京大学経営学部准教授</p>
<p>専門分野：コーポレートファイナンス，企業価値評価</p>
<p>最終学歴：神戸大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了，博士（経営学）</p>
<p><span>西暦生年：</span>1987年生まれ</p>
<p></p>
<p></p>
<p><img alt="➁【中京大学】（顔写真）経営学部_ 加藤政仁先生.jpg" src="images/21ef77e2ce0b27d869d12a11ebd33029.jpg" width="40%" /></p>]]>
        
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    <title>ドット絵と数式の類似性　数式に広がる世界の冒険</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/11/026097.html" />
    <id>tag:chukyo-u-preview.previewcheck.com,2025:/research_2/news//15.26097</id>

    <published>2025-11-05T01:37:58Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:30Z</updated>

    <summary>　「ゆめとぼうけんと！ポケットモンスターのせかいへ！レッツゴー！」1996年2月...</summary>
    <author>
        <name>AG システム管理者</name>
        
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    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　「ゆめとぼうけんと！ポケットモンスターのせかいへ！レッツゴー！」1996年2月に発売されたテレビゲーム、ポケットモンスター赤・緑（携帯型ゲーム機用ソフトであるため、厳密には、テレビゲームとは言わないかもしれない）に、幼少の私は夢中だった。30年近く昔の話である。今になって思い返すと、このポケットモンスターは、理論経済学の研究に通じる原体験だったと思う。</p>
<p>　ゲームをスタートすると、いくつかの説明ののち主人公の立ち絵が表れ、名前をたずねられる。その後、冒頭の掛け声と共に、主人公の姿はみるみる縮み、2頭身にデフォルメされる。そして私は、デフォルメされた2頭身の主人公になりきって、ドット絵で描かれたポケットモンスターの世界を冒険していた。</p>
<p>　白黒のドット絵で表現されたキャラクターやマップは、お世辞にも写実的とは言い難い。しかし、幼少の私はモノクロの点の羅列を通して、確かにポケットモンスターの世界を認識していた。ドットという記号によって、一つの世界が構築されていたのである。</p>
<p>　理論経済学も同様に、数式の羅列によって、一つの世界を構築する。この数式で表現された世界のことを、経済モデルと呼ぶ。はたから見ると、現実経済を模しているとは、到底思えないかもしれない。だが、経済学に慣れてくると、その連立方程式に一つの世界を見るようになる。ドットと数式、表現方法は異なれど、記号により一つの世界を構築する点に、私はテレビゲームと理論経済学の類似性を感じている。</p>
<p>　テレビゲームが、人物や風景の特徴を捉えて、デフォルメすることで、ドット絵に落とし込んでいたように、理論経済学は、現実経済の本質を見極めて、それを抽出することで、数式に落とし込む。本質を抽出することを、抽象化という。デフォルメされた、ドットの世界を歩き回るのに使った、十字キーとAボタン・Bボタンの代わりに、抽象化された経済モデルの世界を探検するときに使うのは、数学の論理である。</p>
<p>　自分で構築した経済モデルでさえ、実際に計算するまでは、結論は見えない。ドットの世界を、隅々まで歩き回ったように、経済モデルの世界を隈なく探検し、その世界についての知見を深めていくとき、幼少期のあの冒険のときめきを、かすかに思い出す。思いもよらない発見に、興奮することがある。すべてを終えたときに、胸が熱くなることがある。</p>
<p>　ともすると、経済学は、文系なのに数学を使う学問として、敬遠されがちであるように感じる。よく分からない計算をしている学問だと、思われている気がする。しかし、なんてことはない。子どもの頃に、胸をときめかせて、見知らぬ世界を冒険していたように、現実経済を抽象化した世界を、数学という論理を使って、冒険しているだけである。もし、理論経済学に、興味を持っていただけたなら「論理と抽象と！経済学の世界へ！レッツゴー！」</p>
<p></p>
<p><span style="color: #000000;">【略歴】</span></p>
<p>名前：森本 貴陽（もりもと たかあき）</p>
<p>中京大学経済学部講師</p>
<p>専門分野：マクロ経済学・経済成長理論。</p>
<p>最終学歴：大阪大学大学院経済学研究科博士課程修了。博士（経済学）。</p>
<p><span style="color: #000000;">西暦生年：1991年</span></p>
<p></p>
<p><img alt="➁【中京大学】（写真）経済学部_森本貴陽先生.jpg" src="images/42296c1e40fc69a2d37d1fcc14990775.jpg" width="35%" /></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>]]>
        
    </content>
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    <title>食品安全文化を醸成するために　組織の変容を促す方法</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/10/025802.html" />
    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25802</id>

    <published>2025-10-22T02:08:08Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:30Z</updated>

    <summary>　食品の安全性は当たり前のものではない。食品の製造過程には、菌やウイルスによる汚...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　食品の安全性は当たり前のものではない。食品の製造過程には、菌やウイルスによる汚染、アレルギー物質、金属片の混入といった多様なハザードが存在する。食品の安全性は科学的根拠に基づく検査や管理に加え、現場で働く従業員による衛生管理や作業手順の遵守によって支えられているのである。そのため、不適切な衛生管理、手順の省略や誤操作といったヒューマンエラーは、時に重大な食品事故を引き起こす。</p>
<p>　食品事故の発生を防ぐためには、食品企業で働く全ての従業員が食品安全の重要性の認識を共有し、組織全体で食品安全の実現のための取り組みを実践する食品安全文化の醸成が不可欠である。</p>
<p>　そこで、食品企業内で食品安全文化を醸成するために、従業員に対しどのように働きかければ良いかについて、行動変容ステージモデルから考察することにする。</p>
<p>　行動変容ステージモデルは、禁煙の研究から始まった考え方で、ヘルスコミュニケーションなどの分野で用いられている。このモデルでは、人が行動を変えるには、無関心期・感心期・準備期・実行期・維持期の五つのステージを経由すると考える。すなわち、無関心期は、行動を変える必要が無いと思っているステージ。感心期は、いずれは行動を変える必要があると認識しているステージ。準備期は、取り組むべき課題を明確にし、実践に向けて準備をするステージ。実行期は、設定した課題に対して行動を実践してるステージ。維持期は、行動が継続され、再び以前の状態に戻らないようにするステージである。　　</p>
<p>　このモデルでは、行動を変容させるためには、一気に行動変容を求めるのではなく、対象者のステージに合わせて意識や態度、行動を一歩ずつ変容させていくこと重要性を指摘してる。</p>
<p>　つまり、従業員が食品安全の重要性を認識していない無関心期に、食品衛生教育を実施しても、受け身での受講になりがちで効果も小さくなる。従業員がやらされ感があると、教えられたことに対して反発をし、かえって逆効果になることもある。無関心期には、食品安全の重要性を自分事として認識してもらうことに注力すべきであろう。食品安全の重要性を認識し、感心期に移ると、具体的な実践のための情報を求めるようになり、食品衛生教育やセミナー研修などの効果も大きくなると考えられる。具体的な行動のための準備や計画を立て始める準備期に入ると、継続可能性を高めるために無理なく続けられそうな目標を立てることが必要である。また、その目標が確実に実行されるために、整理、整頓、清掃、洗浄、殺菌などの方法や作業手順を定め、マニュアルやチェックリストを作成することも肝要である。</p>
<p>　マニュアルやチェックリストを遵守され、組織全体で食品安全の実現のための取り組みが実践されている実行期には、良い事例を共有するなど、モチベーションの維持と習慣化を促すことが求められる。維持期には、やりっぱなしにならないように、継続のためのサポートが重要になる。時間の経過とともに現場の状況は変化するため、定期的にマニュアルやチェック項目を見直し、以前の状態に戻らないための改善を続けていくことが必要である。</p>
<p></p>
<p><span style="color: #000000;">【略歴】</span></p>
<p>名前：石田 貴士　（いしだ たかし）</p>
<p>中京大学経済学部講師</p>
<p>専門分野：食料経済学</p>
<p>最終学歴：大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程修了　博士（経営学）</p>
<p><span style="color: #000000;">西暦生年：1982年</span></p>
<p></p>
<p><span style="color: #000000;"><img alt="【中京大学】（写真）経済学部_石田貴士先生.jpg" src="images/bbc8b61cd15d661c38f094c1218ee26a.jpg" width="30%" /></span></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>
<p></p>]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>老朽化だけが問題ではない上下水道事業　人材不足が運営を逼迫</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/10/025769.html" />
    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25769</id>

    <published>2025-10-14T01:41:48Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:30Z</updated>

    <summary>　2025年1月、埼玉県八潮市で下水道管に起因する大規模な道路陥没事故が発生した...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　2025年1月、埼玉県八潮市で下水道管に起因する大規模な道路陥没事故が発生した。また、25年4月、5月には、京都市、大阪市において水道管が破損し、大規模な浸水被害が相次いだ。大規模だったがゆえ、ニュースとしても大きく取り上げられ、皆が周知することとなったが、実は水道においては年間2万件を超える漏水や破損事故が発生している。　</p>
<p>　多くのところで水道は下水道よりも先行して整備され、1980年代には水道普及率は90%を超え、下水道は約30%という状況であった。そのため、水道管の老朽化に対しての認識は高まっていたものの、下水道管における老朽化はもう少し先にあるとの認識もあったことから、埼玉県八潮市の大規模な事故は関係者にも衝撃を与えた。また、敷設年数のみならず、口径や腐食しやすい条件なども考慮した更新の必要性が高まった。</p>
<p>　さらに、能登半島地震においても水道、下水道は大きな被害を受けた。今後の災害対応においては、上下水道施設、管路、管きょの老朽化への対応とともに、上下水道一体となった耐震化が求められているようになった。耐震化は、老朽管の更新と一体で行われることが多く、事業体にとっては予算の不足が大きな壁となる。</p>
<p>　上下水道事業においては、料金収入の減少における収益環境の悪化や、老朽化更新などにおける費用の増加などが課題としてあげられてきた。さらにここにきて、より一層の課題となるのは職員不足による技術継承、事務継続への懸念であろう。水道統計によれば、1980年をピークに水道事業の職員数は減少しており、2023年においてはピーク時より約4割減少している。　</p>
<p>　新規整備が主であった1980年当時と現在とでは事業の状況は変化している。一方、老朽化の更新への対応や、災害に強い持続可能な上下水道に向けた取組など、これまで以上に上下水道事業への事務は増加しており、現状の職員不足は厳しさを増す一方と言える。特に、小規模な事業体においの職員不足は厳しい。上下水道事業における老朽化、耐震化への対応へも人材が必要であり、すでに職員不足が課題となっている上下水道事業において、これからの事業を考えれば、職員不足はより深刻な問題である。</p>
<p>　職員不足の補完としては、官民連携の推進やDX（デジタルトランスフォーメーション）の導入が検討される。特に、小規模事業者ほどこれらの活用は有効的な手段である。ただし、DXを進めるにも、現場技能に加え、配水データ、スマートメーター、衛星・音聴データなどを扱える人材、IoT（モノのインターネット）、AI（人工知能）、サイバー管理などに長けたICT（情報通信技術）人材といった専門性を要する人材確保も必要となる。そのため、小規模事業者ほど、新規事業の取組には職員負担の増加が避けられないことから消極的にならざるを得ない状況もある。持続可能な上下水道事業には、人材不足をどのように解決していくかも重要な課題である。</p>
<p><span style="color: #000000;">【略歴】</span></p>
<p><span style="color: #000000;">名前：齊藤　由里恵</span></p>
<p><span style="color: #000000;">中京大学経済学部准教授</span></p>
<p><span style="color: #000000;">専門分野：財政・地方財政・公共経済学</span></p>
<p><span style="color: #000000;">最終学歴：東洋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士（経済学）</span></p>
<p><span style="color: #000000;">西暦生年：1981年</span></p>
<p><img alt="中京大学齊藤先生_写真.jpg" src="images/89dc79a7a0eae190f18477729bb6bc9c.jpg" width="35%" /></p>
<p></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>音が紡ぐウェルビーイング　ASMRと音嫌悪症</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/10/025730.html" />
    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25730</id>

    <published>2025-10-01T03:03:20Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:30Z</updated>

    <summary>　私たちの日常は、絶え間ない音に包まれている。音楽の旋律に心を動かされる一方で、...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　私たちの日常は、絶え間ない音に包まれている。音楽の旋律に心を動かされる一方で、室内外の騒音に悩まされることもある。このような音の体験は心身にどのような影響を及ぼすのだろうか。近年、聴覚科学の分野で注目されているのがASMR（自律感覚絶頂反応）と音嫌悪症（ミソフォニア）である。</p>
<p>　ASMRとは、ささやき声やタッピング音などをきっかけに、頭皮や耳元、背筋にゾクゾクとした心地よい感覚が生じる現象である。動画共有サイトでは多くのASMR動画が人気を集めており、リラクゼーションや睡眠導入に利用するユーザーも増えている。都市化やデジタル化で感覚が過剰に刺激される現代社会にあって、癒やしや安らぎを求めるニーズが高まっているのかもしれない。実際、筆者が国際学会でASMR研究を発表したとき、米国国立衛生研究所（NIH）の担当者から「歯科治療に活用できないか」との提案を受けた。不安を感じている子どもをリラックスさせる効果が期待されたのである。</p>
<p>　音嫌悪症は、咀嚼（そしゃく）音や呼吸音といった他者が発する音によって、強い不快感や怒りまでも惹起される症状である。重度になると、学校や職場での人間関係に悪影響を及ぼし、社会参加も困難となってしまう。世界的に見ても、特定の音に過敏に反応する仕組みはまだ十分に解明されておらず、診断基準や治療法の確立が急務とされている。</p>
<p>　両者の反応は対照的だが、共通する側面もある。いずれも、音が情動を揺さぶるという点である。ASMRの心地よさも、音嫌悪症の不快感も、脳内の島皮質が関与していると考えられている。この脳部位は五感を身体感覚や情動と結びつける役割を担っており、音が単なる物理的な刺激ではなく、感情的・社会的な意味を帯びて処理されることを示している。すなわち、音は情報である以上に、こころとからだをつなぐ鍵なのである。我々は、ASMRや音嫌悪症の原因となる音響的特徴の解明に取り組んでいる。それが明らかになれば、不快な音を逆に「心地よい音」へと変換する技術の開発につながるかもしれない。</p>
<p>　経済的な視点からも、この知見は示唆的である。ASMRを活用した商品やサービスは、ストレス社会における新しいウェルビーイング産業の一翼を担う可能性がある。また、音嫌悪症に苦しむ人々への社会的な支援や音環境の整備は、多様な人材が安心して活躍できる持続可能な社会を築くうえで欠かせない。このような背景を踏まえると、聴覚科学はリラクゼーション市場やメンタルヘルス産業に対して、快適な音環境を設計するための有益な知見を提供しうる。</p>
<p>　感覚情報は私たちの生活基盤を形づくる要素である。音に敏感であることは弱さではなく、より豊かな人間らしさの表れでもある。日常のなかで自らの感覚に耳を澄まし、そこから新しい価値を見出すことこそが、これからの社会に求められるウェルビーイングの出発点になるのではないだろうか。</p>
<p>【略歴】</p>
<p>名前：近藤　洋史</p>
<p>中京大学心理学部教授</p>
<p>専門分野：実験心理学、認知神経科学</p>
<p>最終学歴：京都大学大学院文学研究科博士後期課程学修退学・博士（文学）。</p>
<p><img alt="心理近藤_顔写真.jpg" src="images/87c6eca212816444a1a18c222079ebf9.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>
<p></p>]]>
        
    </content>
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    <title>子どもの心の声を聴く　学ぼう、子どもの権利</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="2025/09/025690.html" />
    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25690</id>

    <published>2025-09-11T07:23:25Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:30Z</updated>

    <summary>　私は現在、大学教員の傍ら、名古屋市子どもの権利擁護委員を務めている。これは20...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　私は現在、大学教員の傍ら、名古屋市子どもの権利擁護委員を務めている。これは2019年に公布された「名古屋市子どもの権利擁護委員条例」に基づく制度であり、子どもからの相談や申立てを受け、権利擁護のための個別救済を行うほか、子どもの権利を侵害している制度への改善要請、さらには子どもの権利の普及・啓発活動を担っている。</p>
<p>　文字にすると堅苦しい仕事と思われるかもしれないが、基本は「子どもの声に耳を傾ける」ことから始まる。相談に訪れる子どもは、保育園に通っている子どもから高校生年代まで、実に幅広い。多いのは、「友だち関係がうまくいかない」「親から怒られる」「先生が怖い」といった悩みである。まずは事実関係を整理するが、最初から分かるよう説明してくれるとは限らない。つい細部を聞きたくなるが、それを優先していると子どもの気持ちが離れてしまい、「もういい」と話が途絶えてしまう。事実と感情、この両方に気を配ることが重要であり、その点で私が心理職として培ってきた知識や経験が大いに役立っていると感じている。</p>
<p>　相談を受けていてしばしば感じるのは、大人の言動が知らぬ間に子どもを追い込んでいるということである。ある子どもが「毎日が忙しい」と訴えた。学校、部活、宿題、塾、習い事――確かに忙しそうである。「その気持ちを親に伝えられないの？」と聞くと、「親は私のためにやらせてくれているから申し訳なくて言えない」と答えた。親を思いやる優しさを持った子どもである。と同時に、必要以上に遠慮し、我慢を重ねている姿が浮かびあがった。毎年、8月の終わりが近づくと、子どもに対して「SOSを出して」や「無理をしないで」というメッセージがいろいろな所から発せられる。大切な取り組みだが、キャンペーンで終わってはいけないと思う。むしろ日常の中で、大人が良かれと思って発する言葉が、時に子どもを追い詰めていることに、自覚的になる必要があると思う。</p>
<p>　ここでわが家の話を一つ。ある日、中学生の娘に勉強を教えていた時のこと。教員として人に教えることに慣れているはずだが、相手が自分の子どもとなると勝手が違う。次第にお互いが熱くなり、最後に娘から「お父さんから教えられるとプライドが傷つく」と言われてしまった。こっちのプライドもズタボロである。でもよかったのは、この仕事に携わっていたおかげで、冷静になれたことである。振り返ると、私自身の期待を込めた言葉が、娘の心を傷つけていたことに気づく。以前の私なら、さらに言葉を重ね、娘をより深く傷つけていたように思う。</p>
<p>　最後に、企業経営者や従業員の方に、少し宣伝をさせて頂く。近年、子どもの権利への関心の高まりを受け、学校や地域から「子どもの権利」に関する講演や研修の依頼が増えている。名古屋市限定となるが、企業の福利厚生の一環として、子どもの権利に関する社員研修はいかがだろうか。子育て世代のためだけでなく、ワークライフバランスを考える契機となるはずである。ご依頼は、子ども青少年局子ども未来企画課分室（052-211-8071）まで。</p>
<p></p>
<p>【略歴】</p>
<p>名前：吉住　隆弘</p>
<p>中京大学心理学部教授</p>
<p>専門分野：臨床心理学</p>
<p>最終学歴：名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程修了・博士（心理学）。1972年生まれ。</p>
<p>臨床心理士・公認心理師。</p>
<p><img alt="【中京大学】（写真）心理学部_吉住隆弘教授.png" src="images/899357ee5f7c8bdcb9d6d36a5a8dc614.png" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>相手を信頼するということ　信頼を得るのは難しい</title>
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    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25638</id>

    <published>2025-08-20T04:13:39Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:29Z</updated>

    <summary>　「周りから信頼を得たい」「この人は信頼できない」など、信頼という言葉を耳にする...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　「周りから信頼を得たい」「この人は信頼できない」など、信頼という言葉を耳にすることは多い。では、信頼とはそもそも何なのだろうか。信頼については、心理学の研究者の間でも完全に定まった定義は無い。しかし、その中でも共通して言及されている要素がある。それは「自分が被害を受けるかもしれないが、それでも相手に自分の身を委ねようと思うこと」である。</p>
<p>　例えば、ある企業と業務提携を結び、商品開発に必要な部品の生産を依頼したとする。もし相手側の仕事が遅れた場合、自分達が売り出したい商品の開発が遅れ、結果的に会社の利益を減らすことになってしまう。そういった被害を受ける可能性がある中で、相手に任せようと思えることが信頼ということになる。</p>
<p>　人間が社会で生きていく中で信頼は不可欠である。これは、周囲を全く信頼しない人を想像すると理解しやすい。例えば、毎日の出勤で利用するバスや電車、これらの利用には到着の遅れや事故に遭うといった被害を受ける可能性が含まれている。被害を受ける可能性はあるが、私たちは運転手を信頼することで、バスや電車を利用できている。もし、バスや電車の運転手を全く信頼しない人がいるならば、遠い距離を歩いて出勤しなければならない。</p>
<p>　また仕事において、企画・プロジェクトを進めるには他者との協力が欠かせない。一つ一つの仕事を分担し、誰かに割り振ることで、効率良く作業を進めることができる。もし、他者を全く信頼できなければ、1人で企画を進めていかなければならない。普段、頭で意識することはないかもしれないが、人間は「信頼する」という心の機能を持っていることで、便利な科学技術を利用したり、他者と協力することができる。</p>
<p>　人の生活に不可欠な信頼ではあるが、その信頼には一つ厄介な特徴がある。それは「信頼を得ることは難しいが、失うことは簡単」という特徴である。これは信頼の非対称性と呼ばれている。信頼を得るには長い時間を要するが、失うときは一瞬で失われてしまう。</p>
<p>　例えば、あるレストランで使われている食材が「品質が良くて美味しい、おまけに健康にも良い」という評判があったとする。こういった評判は信頼を高める情報ではあるものの、「良い食材を使うのは当たり前」と解釈されてしまうだろう。一つの良い出来事によって信頼を大きく高めることは難しい。そのレストランが多くの人々に利用してもらうためには、安全で良質な店であることを長い時間をかけて知ってもらう必要がある。</p>
<p>　そして大抵の場合、信頼が問題になるのは不祥事が起きたときである。先ほどのレストランの話であれば、「食中毒事件が発生した」「店員が食材を粗末に扱っているところを交流サイト（SNS）にアップされた」などである。こういった不祥事が起きたとき、その人・企業への信頼は大きく低下してしまう。たった1回のミスでレギュラーを外されるスポーツ選手、一つの失言で辞職に追い込まれる政治家など、悪い出来事は信頼を大きく損うことにつながる。</p>
<p>　何事にも言えることではあるが、「絶対にミスをしない」ということは難しい。どれだけを注意を払っていても仕事でミスをすることはあるし、不祥事を起こしてしまうことはあるだろう。悪い出来事は信頼を大きく損なうことを理解したうえで、信頼の低減を抑えるための方策を事前に立てるということが求められる。</p>
<p></p>
<p>【略歴】</p>
<p>名前：横井　良典</p>
<p>中京大学心理学部講師</p>
<p>専門分野：社会心理学</p>
<p>最終学歴：同志社大学大学院心理学研究科博士後期課程修了　博士（心理学）。1993年生まれ。</p>
<p></p>
<p><img alt="顔写真(心理横井).jpg" src="images/f7b52c647101ff92fd7933bd418b0613.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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    <title>ソフトとハードの調和　今こそ重要なハードウェア</title>
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    <id>tag:www.chukyo-u.ac.jp,2025:/research_2/news//15.25576</id>

    <published>2025-07-28T01:17:34Z</published>
    <updated>2026-04-20T08:46:29Z</updated>

    <summary>　昨今、人工知能（AI）の技術が飛躍的に発達し、その活躍が目覚ましくなっています...</summary>
    <author>
        <name>広報部編集者</name>
        
    </author>
    
        <category term="トピックス" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="https://www.chukyo-u.ac.jp/research_2/news/">
        <![CDATA[<p>　昨今、人工知能（AI）の技術が飛躍的に発達し、その活躍が目覚ましくなっています。まさにAIブームの到来です。しかし、AIブームというのは近年だけではありません。</p>
<p>　戦後、何度かブームが到来し、そのたびに収束していきました。例えば、バブル期の家電のテレビCMでは、「ニューロファジィ」といったキーワードをよく耳にした方も多いでしょう。しかし、AIがこれほど実社会に大きな影響を与え、急速に浸透しているのは、2000年代から続く今回のブームが過去最大といえるでしょう。この背景には、インターネットの普及が強く関係しています。</p>
<p>　今や、AIはインターネットとともに、私たちの生活に欠かせない存在です。日本では少子高齢化による労働人口の減少を補うべく、AIの活用が期待されています。特に、これまでは人間の器用な手作業に頼り、自動化が難しかった産業では、AIを搭載したロボットなどによる省人化が、強く求められています。<br /> 　しかし、人間の器用な動作をAIロボットが再現するには、AIの知能だけでは不十分です。人間は長い進化の中で、脳の発達に加えて、二足歩行を可能にする脚や、器用な動作を支える手や腕といった身体を進化させてきました。つまり、ソフトウェアとしての「脳」と、ハードウェアとしての「身体」は、相互に影響し合いながら発達してきたのです。<br /> 　少し極端な例ですが、以下に想像の話をします。話半分で読んでください。遠い未来の、医療技術が格段に進歩した時代を想像します。ある「短距離走の選手」が、もっと速く走りたいと願い、高度な外科手術によって、頭以外の身体を動物のチーターと取り換えたとします。つまり、「チーター人間」の誕生です。すべての神経系や生命機能の問題は未来技術でクリアされたと仮定します。このチーター人間は、元のチーターのように速く走れるでしょうか？想像にすぎませんが、おそらくチーターのようには走れません。なぜなら、人間の脳神経は人間の体に最適化され、一方でチーターの脳神経はチーターの体に最適化されているからです。</p>
<p>　現在のAIブームにも同じことがいえます。翻訳や画像認識など、物理動作を伴わないAIには、ソフトウェア（AIのプログラムなど）の力が重要です。しかし、工場自動化や省人化など、実世界の動作を伴うAIの活用には、機械やモーター、センサーといったハードウェアが不可欠です。人間の脳と身体のように、ソフトウェアとハードウェアは一体となって機能してこそ、本当の力が発揮されます。</p>
<p>　AIの影に隠れがちなハードウェアですが、より軽く、より速く、より柔軟に、よりパワフルに、そして省電力に――。AIと調和するハードウェアのモノづくりは、今後ますます重要になるのです。</p>
<p>【略歴】</p>
<p>名前：木野　仁</p>
<p>中京大学工学部機械システム工学科教授</p>
<p>専門分野：知能機械ロボティクス</p>
<p>最終学歴：立命館大学大学院情報システム専攻修士課程修了　博士（工学）。1971年生まれ。</p>
<p></p>
<p><img alt="KINO_photo.jpg" src="images/KINO_photo.jpg" width="30%" /></p>
<p></p>]]>
        
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