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2017/03/13

中京大学主催コンサート「愛と平和の調べ」 1875年製「スクエアピアノ」発掘した池宮正信さんが演奏

 米国在住でラグタイム/クラシック・ピアニストとして世界的に有名な池宮正信さんを招いた演奏会が3月11日(土)、約210人の聴衆を集め中京大学名古屋キャンパスで開催された。演奏会の終盤、歴史的に貴重なスクエアピアノによる楽曲が披露された。

 披露されたスクエアピアノは、1875年に米国スタインウェイ社で製造された、日本に現存する演奏可能なスクエアピアノとしては我が国最古級の貴重なピアノ。池宮さんが1982年ごろ米国内で発掘し、2007年に本学が譲り受けた。昨年9月に愛知県豊田市出身の寺本みなみ・みずほ姉妹のデュオと中京大学フィルハーモニー交響楽団のアンサンブル)が共演した際にも使用された。

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解説しながらスクエアピアノを演奏する池宮さん

 今回は来日した池宮さんのスケジュールに合わせて再び演奏できるよう調整・準備し、再開する場として演奏会が開催された。

 スクエアピアノは、19世紀にヨーロッパの宮廷やアメリカの上流階級で盛んに演奏されたが、20世紀に入るとグランドピアノやアップライトピアノが主流になり、姿を消していった幻のピアノ。

 会の冒頭で安村仁志中京大学学長は「今日は貴重なピアノを寄贈していただいた池宮さんご本人によるコンサートです。中京大学は学術とスポーツだけでなく芸術にも力を入れていきます。また3月11日は震災に見舞われた日。一日にも早く被災された方が普通の生活に戻れますように」と挨拶した。

 池宮さんは1946年生まれ。米国のオーベリン音楽院ピアノ科を首席で卒業、インディアナ大学大学院で最優秀学生として修士号を取得。ピアニスト、室内楽奏者、指揮者、古楽器研究家、国際音楽コンクール審査員としての活動は、アメリカ、カナダ、中南米、ロシア、ヨーロッパ、日本各地に及び、全米ラジオ、テレビ、国連本部(ニューヨーク)での演奏や各地のフェスティバルを通じてアメリカ音楽、特にラグタイムのトップピアニストとして活躍している。

 コンサートはクラシックやラグタイムなどを池宮さんの解説を交えて約2時間行われた。最後はアンコールに応え「青い山脈」を観客と共に歌い幕を閉じた。

 スクエアピアノを久しぶりに演奏した池宮さんは「懐かしいピアノと再会できてありがたかった。ピアニストにとってピアノは子供であり命でもあります。このピアノは100年ほど放置してあったのを直して使い始めました。その後国連に演奏のために招かれるなど音楽の道に戻るきっかけともなりました。このピアノとの出会いから想像もしない力に導かれて今日があります」と語った。