FDシンポジウムに学生や教職員ら160人
「アクティブラーニングによる先進的教育事例」テーマに

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 2015年度の中京大学FDシンポジウムが2月12日、名古屋キャンパスの清明ホールで行われ、学生や教職員、保護者など160人が参加した。中京大学教育推進センターが主催、名古屋市教育委員会後援。「アクティブラーニング(能動的学修)による先進的教育事例について」と題し、学生の自主性を伸ばす取り組みや工夫の事例が紹介された。

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 安村学長

 最初に、安村仁志学長は「本学FDの基本方針は、よりよい授業をすることで、学生と教員、職員、全ての人が幸せになるようベストを尽くすこと。先生と学生が意見を出し合えるアクティブなシンポジウムにしていきたい」と挨拶した。

 能動的学修の事例は3例が紹介された。工学部の佐藤俊郎教授は、1、2年生向けに専門基礎科目に関する質問や相談を受ける「数学相談コーナー」に取り組んでいる。週に1回実施され、秋学期には毎回約20人の学生が訪れた。佐藤教授は「学科や学部サロンを設置し、学生や教職員、大学院生が自然と集まりやすい環境を整えることが大切」と提言した。

 心理学部の松本友一郎講師は、ゼミ生が講師となって講義、質疑応答する「プチ講義」を紹介した。学生がスケジュール管理などで主体性が生まれ、基礎知識の習得、卒業研究の負担軽減などの効果があったといい、「学部やゼミの文化として、主体的に動き学んでいくものだ、という学生の意識づけができている」と話した。

 総合政策学部の坂田隆文教授は、企業の新商品企画提案や各種コンテスト参加などゼミの内容を学生が決めていることを紹介した。同級生、先輩と関わる学びを経て、後輩指導を通じた学び、学生の枠を超えた学びへとステップアップしている。坂田教授は、「商品開発などの協力企業へは、学生を企業人と同じ水準で扱ってほしいと依頼している。プロや社会の厳しさを学ぶ機会になっている」と説明した。 

  本学学生によるパネルディスカッションも行われた。「中京大学で学んで良かったこと」との問いには、「経験豊かな先生や図書館、自習室など、普段から勉強に取り組める環境が揃っている」「多くのプロジェクトに関わることができ、大学で何に取り組んだか、胸を張って言える」などの意見が出ていた。

  鈴木崇児教育推進センター長(経済学部教授)は、「センターの最重要課題は、中京大学長期計画NEXT10に掲げられている『自ら考え、行動するしなやかな知識人を育成する』こと。主体的な学びを引き出すのは難しいが、現状を知って、学部・教員で工夫していきたい」と総括した。

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2016/02/15

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