総合政策学部3年生による「プロジェクト研究報告会」
2年間の研究成果をプレゼン形式で発表

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 総合政策学部の3年生が所属するゼミナール「プロジェクト研究」で打ち込んできた研究の成果を発表する「プロジェクト研究報告会本選」が1月16日、名古屋キャンパスの清明ホールで開かれた。学部の学びの集大成として、例年秋学期の最後に行われ、今年で8回目。12月21日の2次予選に出場した16組から選ばれた代表6組が、15企業・官公庁・団体の審査員の前で堂々とプレゼンした。

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最優秀賞を受賞した坂田ゼミ

 最優秀賞には、坂田ゼミ生による「MUDを広めるための啓発ツール」が選ばれた。外国の人や高齢者など、読むことができなかったり、見えづらかったりする人たちにもわかりやすい印刷メディア(メディア・ユニバーサル・デザイン=MUD)の提供がテーマ。見え方で苦労している人の気持ちが体験できる「見えにくいカレンダー」を㈱マルワと企画した。あえて見えにくくしたり、企業がパンフレットを作る際に見やすい印刷物となるようチェックリストを設けるなどの仕掛けを取り入れている。審査員からは「実際に作ったものを見せながらの発表だったので、説得力があった。試行錯誤して作る過程や、見えにくい人たち、カレンダーを使う人などの実際の意見を出すともっと良かった。企業だけでなく一般の人にもぜひ見てもらいたいし、私たちもほしくなった」と評された。

 優秀賞には、フルタイムで働くことが難しい主婦の力で待機児童問題に歯止めをかける「保育ママ雇用促進のためのユニット保育ママ」の宮内ゼミ、西尾抹茶のPRと後継者育成をテーマにした「MA-CHEER UP!~抹茶で繋がる地域の絆」の羅ゼミがそれぞれ選ばれた。入賞は以下の3チーム。市島プロジェクト研究「滅びゆく都市-人口流出を阻止せよ-」、桑原プロジェクト研究「南海トラフ地震に立ち向かえ!~地域を守る住民の力~」、小山プロジェクト研究「Over the Rainbow~誰もが輝ける社会~」。

 審査委員長の関根利治さん(ヤマト運輸中部支社)は「女性の社会進出に関するテーマがいくつかあったが、中京大学では女性の発表者が多く、課題への取り組みがもう実行されていると感じた。説得力あるプレゼンやプロジェクトリーダーとしてのマネジメント能力は社会に出て力になる」と講評した。

 桑原英明学部長は「皆さんは社会を見つめ、問題を見つける目を培ってきた。審査員の方々が言っていたように、これから社会に出てアイデアを実現する時に、信頼や共感を得ることが大事だ」と激励した。

 同報告会は、教育の一環として毎年2、3年生が企画・運営を行っている。審査員の依頼交渉や、パンフレットの編集、リハーサルを重ねるなど準備してきた。当日も、司会、来賓の接待、受付や警備など、担当に分かれて臨んだ。幹事を務めた窪田優人さん(3年)は「先輩方の資料を基に、投票集計の待ち時間を有効利用して審査員の方から感想を伺うといった取り組みを試みた。総合政策学部で一番大きな行事を、学生と教員、全員の力で作ることができてうれしい」と話していた。

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 企画運営学生

2015/01/21

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