ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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概要

中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

下限である。すなわち, である。次に, と記したとき, である。なぜなら,変数を1 つ増やしたとき,もとの変数がより多く説明されるとすれば,それは命題3 に反するからである。他方,この方法では負荷量は相関係数だから, である。したがって, ,すなわち, であり,したがって, である。ここで等号が成立するのは, かつの場合,すなわち,R の第1 主成分によって項目p+1 が完全に説明される場合であるが,われわれは,項目は相互に1 次独立であると仮定したから,このようなことはありえない。したがって, である。(証明終わり)命題2 と命題3 を合せて考えれば,クラスタリングの手続きで,1 つの項目の所属を決定する際,もし空のクラスターが存在すれば,その項目と他の項目との相関関係は無視しても空のクラスターに所属させるのが,基準の最大化につながることは明らかである。したがって空のクラスターは存在しえないことになる。すべての項目はどれか1 つのクラスターに属するこのことは,(17)式の前半から明らかであろう。もっとも,最適化基準の増加にまったく寄与しない項目が原理的には存在しうるのは事実である。それでも,その項目をどこかのクラスターに所属させることが,(その後の尺度構成にあたっては削除するとしても),分析手続き上,特に有害であるわけではない。この方法では,残余項目のためにゴミ箱を用意する必要がないiii。クラスターの数を増やすと説明力は増加するこれについても,命題2と3 から明らかである。クラスター数を1 つ増加させれば,空のクラスターが1 つできる。どの項目をそこに移動しても,基準の値は増加するからである。66( 66 )