ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

1.心理測定のための因子分析の利用複数の質問項目からなるinventory を多数の対象者に対して実施し,その質問項目への回答を何らかの形で合成して個人の得点を求める心理学的尺度構成のために,主成分分析を含む広い意味の因子分析を用いることは,社会心理学,性格心理学,教育心理学といった領域ではごく普通の手続きである。特に,質問項目に対して,「賛成」,「やや賛成」,「どちらでもない」,「やや反対」,「反対」といった5 段階前後の(順序のついた)カテゴリカルな判断を求め,それをそのまま1~5(あるいは1~7)の整数値として複数の項目にわたって加算して得られる合計点(sum scores),それを尺度得点とする方法は,態度測定の分野ではLikert 法と呼ばれているが,実際,項目反応の形だけでなく,それらにもとづく個人差測定尺度の作成のための基本的手順はLiker(t 1932)にまとめられている。事実,この方法で作られ,使用されている尺度は膨大に存在する(たとえば,Robinson, Shaver, & Wrightsman, 1991)。1 群の項目から尺度を複数構成する場合には,各項目反応をそのまま数値(心理測定用語では間隔尺度)とみなして行われる(広義の)探索的因子分析が,項目を相互相関にもとづいて幾つかのクラスターに分類する手完全単純構造・主クラスター成分分析・resampling による確認:心理測定尺度構成のための単純な分析方法試論村上隆中京大学現代社会学部紀要8-1 (2014) 47( 47 )