ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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概要

中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

・「福島は特にこれといって特産品はなかったが、近くに山や川、湖や海があり、四季それぞれにそこでとれる物、又果物や野菜が新鮮でおいしかったのだが、事故以来、その楽しみがすべてなくなってしまった。まわりは本当に自然豊かなのにそこで自由に遊んだり、食べものを作るのもむずかしい。家を除染した土でさえ、自宅に置かなければならない。」(4)外遊び・「砂遊びがしたい年齢なのに、今ではめったにできずとてもかわいそうだと思います。外遊びの時間も限られていて、少しでも風が強ければ、砂が舞うからと室内で遊ぶしかありません。家の庭で遊んでいても、砂や草花を触ったり、口に入れてはいないかと常に目を見張っています。来月で2 才になる子供もいるのですが、砂あそびをしたことがほとんどありません。とてもかわいそうです。子供時代に自然にたくさんふれることができないのが悲しいです。昨年、保育園に他県から『いちょうの葉』が送られて来ました。うれしい反面、そういうことでしか草花にふれられないのかと思うと涙が出ました。私の住んでいる地域は放射能が低いので、周り(東電など)からは軽く見られていますが、実さいはいろいろと気を使っていますし、不安だってあります。お金の問題ではありませんが、今回で補しょうが終わりというのも納得行きません。原発事故のせいで何度他県に遊びに言ったことか・・・。収入は減っても出費は増えるばかりだし。ほんとうに東電が許せません。子供たちの自由を返してほしいです。もっと外で、毎日自由にあそばせたいです。子供の口から『放射のう』という言葉があたり前のように出てくることにも悲しさを感じます。」1,200 Fukushima Mothers Speak(成元哲・牛島佳代・松谷満) 181( 181 )