ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

ているのか、とにかくそれだけが不安です。」・「原発事故で出たセシウムなどの事で、子供に対し、国、県、市などにきくと、同じ答えがなく、いったい何が正しいのかが分からずよけいに不安になります。きちんと、正しい答えがほしいです。」(2)人間関係・「放射能が安全かそうでないか、夫と夫の両親との認識のズレがあり、とてもつらかった。実家の両親は私と同じ認識だったため、たびたび実家へもどっていた。子どもが保育園に行っていないこともあり、身近に“ママ友”といえる人もなく、気軽に放射能のことを話せる機会がなく、ネットで調べては行き詰まる日々を過ごしていた。原発事故から約一年後、市で放射能の不安から外遊びができない親子のためのお遊び会と親のための臨床心理士による相談会が実施され、そこで一歩脱皮できたと思う。臨床心理士さんによれば、放射能の“ここからが安全、ここからはダメ”(たとえば、0.2μSv/h 以下なら外遊びOK、それ以上はダメ)と、「自分のものさし」でもって決めていくと、楽につきあえる、とのことでこの言葉に非常に救われた。同じ頃、地元のテレビ番組である学者の放射能の話を聞き、やっと信じれる、安心できる話が聞けて、今でもその人の言葉を頼りにしている。それでも時々「やっぱり危険だ」という情報を耳にすると落ちこんでしまう。私の住むところもホットスポットがあったり全村避難した飯舘村の隣ということで「○○に住んでいる」と言うと「大丈夫なの?」と言われるとがっかりというかなんともいえない気持ちになる。」後半は①に関係2 ②について不安・ストレスに起因するリスク対処行動(1)避難・「県外に避難しています。やはり福島で子育てをするのはまだ不安を1,200 Fukushima Mothers Speak(成元哲・牛島佳代・松谷満) 177( 177 )