ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

万円でてるのは不満ですよ。私達は借り上げもしてもらえず、賠償金が線量の低い人たちと同じ、全く納得できません。」・「避難者には賠償の面やサポートの面で大きく保護されていて、うらやましく思う時もあります。もう少し、避難区域に指定されていないけど、放射能で確実に汚染されているのだから、そういう生活にある人達にも目を向けてほしい。」・「避難している方達だけが保証されて避難したくてもいろいろな面で無理があって避難出来ない私達はこんなに原発に悩まされ苦しんでいるのに何の保証もされません。」・「自宅の庭も、除染が遅いため自己資金で表土除去しました。高額の金額で除染しましたが、どこへ聞いても後での賠償はないとのこと。東電のオペレーターの対応も悪く、頭にきています。」・「30 キロ圏内の南相馬市、厚町区の方々の(普通に生活している人達)は、東電より、かなりの保償額があるのに、福島市内の線量が高いのにかかわらず、保償額(賠償金)がまったく、ひくいこと。その差が納得いかない。」・「私たち家族は、事故後4 月に引っ越してきました。(その後9 月まで私と子供は私の実家に行っていました。)なので、東電の賠償を受けられていません。事故が起こった時には、福島への移住も新しい仕事も決まっていて、仕方なく福島に来ました。賠償の中には、『その時』以外にも、これからの生活に対してのものも入っていると思います。でも、私たちの『これから』に対して、賠償はゼロです。私は『福島にいなくていいんだよ』と言われているような気がしてなりません。疎外されているように感じます。」ウ特徴〈私は、家計負担の増加や精神的なダメージなどの有形無形の損害を被っている。この損害は、原発事故を受けての対処行動や不安によるものであ1,200 Fukushima Mothers Speak(成元哲・牛島佳代・松谷満) 157( 157 )