ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

ページ
136/198

このページは 中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号 の電子ブックに掲載されている136ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

ブックを読む

Flash版でブックを開く

このブックはこの環境からは閲覧できません。

概要

中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

ごとにホールもあり、図書館もある児童館があったので、たいへん便利で皆活用していた。原発事故後、せめて児童館があればいいと思うことが多い。ぜひ作ってほしい。」エ特徴子どもの遊びに関する意見の中には、次のような不安を指摘するものが多い。外遊びさせる:放射能による健康被害外遊びさせない:運動能力や人格形成への悪影響、子どもや親のストレス等アンケート対象者の多くは、この2 つの間に苦渋に満ちた選択を迫られている。どちらの選択をしても、どちらかの不安が残る過酷な結果となる。多くの意見にこの葛藤を抱え、不安がる親の気持ちが表れている。このような葛藤から回避するために、室内遊び場に対する強い関心が向けられている。室内遊び場は、子どものストレス解消など、外遊びの代わりになるものとして期待されている。例えば、身体を動かすことが可能な屋内施設を望む意見は、運動能力への悪影響を断ち切ろうとするものといえる。このように、室内遊び場には外遊びの代わりになる側面があることから、施設数や内容等に対する要望は多い。しかし、屋外でしか体験できないことがあるとして、室内遊び場の限界を指摘する意見もある。例えば、「外遊びは大切です。草や木や花、虫や鳥がいて、興味のある物がたくさんあります。室内で遊べる場を作っていただきましたが、あまりに人が多すぎて逆に感染の方が気になりました。おもちゃも数にかぎりがありますし、生きてうごいている物にはかないません。」という意見は、このことを指摘するものである。このような観点から子どもの遊びについて考えると、不安は解消されていないという実態134( 134 )