ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

・「最近になって、市で除染(住宅地)と言っていますが、除染をしても震災前の安全で安心して暮らせる地にはもうなれないと思ってしまっています。」・「除染なんて、かたちだけで、ほんとに、だいじょうぶなのか…」オ特徴福島に居住している住民の多くは、迅速かつ適切な除染を求めている。除染は、避難という選択肢を除けば、生活圏内の放射能を取り除く唯一の方法だからである。しかし、除染は進んでいない(イ)。実施された除染にも不満が指摘されている(ウ)。また、そもそも除染の効果が疑問視されている(エ)。除染に満足している意見は少ない(ア)。したがって、除染は住民の不安を軽減する有効な解決方法となっていない場合が多い。4 (食)生活4.1 食食に関する意見は、①「地元産の食材や水道水はできるだけ使わない」、②「地元産の食材や水道水を使わざるを得ない、使っている」、③「学校(保育園)給食に対する不満」の3 つに分けられる。ア地元産の食材や水道水はできるだけ使わない他県産の食材やミネラルウォーター等を高くても購入しているという意見があった。その理由としては放射能・子どもの健康が指摘されている。また、その結果、家計負担が増加したことが指摘されている。・「食生活では、安全とは言われても、あれば、高い値段でも、他県の商品を買い求め、水(飲料水)は、いつも買い求めている。うちのような、母子家庭で、収入の少ない家庭では、大きな問題です。でも、子どもの健康を考えると、買わざるをえないし、やはり、将来がとて116( 116 )