ブックタイトル中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

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中京大学現代社会学部紀要2014第8巻第1号

の心配も多く、たくさんのストレスがかかると思うと、なかなかできないという現実です。」エ避難しない避難しないという決意を表す意見があった。・「なるようになる!地震の後、平成24 年7 月に新築。ずっ~と郡山に住みます。主人の仕事も、自分(母)の実家も友人もいるので。今の生活をすててまで避難することはない。病気になったらなった。普通の人だって病気になることはある!!食べ物だって、本当の所、わからない。毎日を楽しく、無事故で暮らせればそれでよし!人間みな明日はわからない。」・「子も愛しているし、故郷も大好きこの単純なことを、心の底から感じることができたのは今回の震災がきっかけです。普通や平ぼんな毎日に、素晴らしい価値があったと本気でそう思います。でも絶望はしていません。福島に残って、周りに何と言われようと、がんばっている人たちを知っているので、皆と一緒に少しずつ、少しずつ前に進んでいこうと思います。だから避難はしない。福島は負けない。この想いも負けない。」・「県外に実家がある家庭は避難しました。『うちは?にげないの?』と子供。『どうする?横浜のおばさん家、行く?』と私。『いや!家族がバラバラなんて、絶対にいや!』と子供。この言葉で、私たちは、避難しない事にしました。この選択が正しいかどうかは分かりません。」オ特徴避難を継続している人の大半は、家族と離ればなれになることの不安、家計負担の増加などを訴えている。その不利益に耐えられずに福島に戻ってきたケースもある。避難したくてもすることができないでいる人と併せると、相当数の人が今もなお福島で生活していることになる。それに対し108( 108 )