法学部古川ゼミが沖縄合宿で普天間基地移設問題を学ぶ 沖縄の大学と合同ゼミも実施

 2016年度の法学部古川浩司ゼミの沖縄合宿が9月4~9日に行われ、私たちのゼミからは2年生9人、4年生2人の計11人が参加しました。私たちの他に総合政策学部の佐道明広教授ゼミ、大東文化大学法学部の武田知己教授ゼミも参加しました。

 訪問した主要な場所は陸上自衛隊那覇駐屯地、在沖米国総領事公邸、琉球新報社、沖縄県庁などです。琉球大学の金成浩教授ゼミ、沖縄国際大学の前泊博盛教授ゼミと合同ゼミも行いました。それぞれの場所では在沖米軍基地、防衛、教育、低賃金問題などについてお話を伺いました。

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ジョエル・エレンライク氏から話を聞く学生

 合宿のメインとも言える普天間基地移設問題については、抑止力のために在沖米軍は必要であるという賛成派と、様々な問題をもたらす米軍基地はいらないとする反対派の2つに分かれています。合宿ではまず賛成派である在沖米国総領事のジョエル・エレンライク氏から、海兵隊を減らす方針で進めているという話もあるなかで、米軍が減るということは抑止力低下につながるのではないか、確かに米軍は沖縄に様々な問題も持ち込んでいるが、沖縄のために働いてくれる人々もいるという理由で海兵隊のための基地移設は容認すべきであるとする意見を学びました。

  一方、ジャーナリストの屋良朝博氏からは反対派の意見を伺いました。具体的には、海兵隊とはそもそも攻撃のための部隊であり、防衛のための沖縄には必ずしも必要とはいえない点、海兵隊を輸送するための船は佐世保や横須賀にある点、海兵隊は沖縄に遠征のため年間の大半を留守にしている点を学びました。

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屋良氏から話を聞く様子

 

 また、沖縄県庁では、企画部企画調整課の古堅宗一郎さんをはじめ4人の方から教育問題についてお話を伺いました。沖縄には教員の指導力向上や退職教員を対策支援員として採用するといった施策があり、実際に小学校の平均学力が大きく向上するなど一定の成果を上げていること、沖縄の教育問題は徐々に解決されているということが学べました。

 さらに、陸上自衛隊那覇駐屯地(第15旅団司令部)では広報陸曹の伊藤世衣子さんから沖縄戦の詳しい経過について、1等陸曹の中原義之さんから不発弾について教えていただきました。 第15旅団の方々は日々訓練を行い有事に備えているとともに、不発弾処理などを通して県民を危険から守っており、国民を守るため、国家の防衛のために働いているのだという強い自覚があることを学ぶことが出来ました。

 合宿を通して、全員が遠い存在だと思っていた在沖米軍基地の問題を身近に感じることができたのも大きな収穫の1つでした。今後はこの合宿の経験を活かしてゼミに取り組んでいくとともに、法学部ゼミ対抗プレゼン大会にも参加する予定のため、今回学んだことをより一層深め、誇れるものにしていきたいです。

 最後になりましたが、合宿でお世話になった方々、アポを取り予定を組んでくださった先生方にこの場を借りてお礼申し上げます、ありがとうございました。

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辺野古にて


 

 

(法学部2年 濱口聖人、北村英希)

2016/10/25

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