日本文学科がオリエンテーション
文学を肌で感じる

 春のあたたかい陽気のなか、文学部日本文学科は4月9日に新入生オリエンテーションを行いました。新入生たちはバスに乗り込み三重県の中南勢方面へ出発。移動中のレクリエーションとして、新入生、同乗した先生方と上級生スタッフそれぞれが自己紹介を行いました。入学して間もないなかではありましたが、交流の足掛かりにできたように思います。

 さて、三重・松阪に到着し、はじめに訪れたのは松阪城跡、そして国学研究で有名な本居宣長の記念館でした。

 松坂城跡では立派な石垣を眺めながら石段を登り、晴天のもと桜が美しく咲く様子を楽しみ、松阪の街を一望しました。慣れない石段に思いがけず苦労したり、仲良くなった学生同士で写真撮影を行ったりなど微笑ましい光景も見られました。

 そののちには本居宣長記念館を訪れ、宣長の生涯やそれに基づいた記念館の見どころについてのお話を伺いました。宣長が生誕から書き続けた日記や、有名な自画像、研究の場であった宣長の住まいなど、様々な展示品を鑑賞しました。多くの展示品に見られた宣長の美しく規則的な筆跡から、宣長の性格や学問への熱意が垣間見えたのではないでしょうか。

 最後に訪れたのは、斎宮歴史博物館です。まず、斎王の選ばれ方やその暮らし、斎宮の歴史などについてご説明いただきました。そして、皇女が「卜定(ぼくじょう)」と呼ばれる占いによって斎王に選ばれてから、5泊6日の“斎王群行”を経て斎宮に至るまでの映像を鑑賞し、より具体的に斎王について理解することができました。また、斎王の登場する文学作品のパネルや、斎宮跡の発掘物などの展示物を鑑賞しました。

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石垣に囲まれた道を歩く学生 説明を真剣に聞く1年生

  両館ともに新入生たちが関心を持ち熱心に展示物を見つめる姿も見られ、肌で日本文学にゆかりのある土地や資料にふれることで、これから始まる講義へ知識を深める糸口になったと思います。

 1日をかけ、新入生たちは1年生同士はもちろん、先生方、上級生スタッフとも積極的に会話する姿が見られました。昼食時にはみんなで焼き肉を食べながら、笑顔を交えての楽しい時間となったのではないでしょうか。

 今回のオリエンテーションがきっかけとなり、新入生たちが日本文学についてさらなる関心と積極性を持ち、よく遊びよく学ぶ、そんな充実した学生生活を送ることができるよう願っています。

(文学部日本文学科2年 長谷川里奈・林さくら)

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文学部日本文学科の1年生集合写真

2016/05/12

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