「博物館展示論」履修の学生30人が企画展に挑戦
資料の状態確認や配布資料を作成しながら昔の絵葉書・ポスター展示する

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 今学期、学芸員課程の講義のひとつである博物館展示論を履修している学生約30人が、12月半ばから1月末にかけて、三島一信先生のご指導のもと0号館6階の展示室で「昔の絵葉書・ポスター展」という企画展示を行いました。

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 各週、絵葉書の展示を2班、ポスターの展示を1班がそれぞれ担当し、展示品の入れ替えをしながら3週間行いました。なお、今回展示した資料はそのほとんどを安城市歴史博物館からお借りしたもので、展示が始まる前には安城市歴史博物館で学生が資料の保存状態確認をしたうえで展示に使用させていただきました。このような資料の状態確認も展示で欠かすことができない大切な作業です。

 わたしたち展示6班は1月18日から1月25日までの1週間、ポスターの展示を担当しました。わたしたちは“引札”と呼ばれていたポスターに残る江戸時代のなごりに焦点をあてました。展示した引札は明治時代から昭和初期のもので江戸時代の習慣は失われているだろうと思われるかもしれません。しかしそれらの引札を見てみると暦や食べ合わせなど江戸時代の影響が色濃く残っていることがわかります。今回の展示を通してこのような江戸のなごりを感じていただきたく、このテーマに設定しました。

(文学部歴史文化学科 2年 山下祐樹)

 今回の展示で、わたしたちが工夫した点のひとつに配布資料の作成があります。今回の実習では、展示をメインに行っていて、展示品の詳細な紹介を記載している配布物の作成は必要ありませんでした。しかし、前回までの展示を担当した他班との差別化を図る何か特別なことをして、来場者の皆さんに楽しんでいただきたいと思い、A3両面サイズの配布資料を作成しました。この配布資料は多くの方に手に取っていただき、展示を見る際の補助の役割を十分に果たし、学芸員になった際にも役立つ経験になりました。

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 設営は、展示前日に行いました。事前にキャプションパネルの作成や設置場所のレイアウトは済ませていたのですが、いざ設営を始めてみると、なかなか上手くいかず、キャプションパネルの釘打ちや、展示品の額入れ等で想像以上に手間取ってしまいました。特に、釘打ちではキャプションに金槌の錆がついてしまったり、釘が曲がってしまい見栄えが悪くなってしまったりなど、失敗が目立ち、先生方にもご指摘を受けました。これらのことを次に展示をする機会があったとき改善していこうと思っています。

 苦労した点も多かったですが、全体としてはよくまとまっていたというお言葉もいただき、初めての展示にしてはよくできていたのではないかと思います。今回の経験を生かして、来年度以降の実習では、よりよい展示に取り組んでいきたいと思います。

(文学部歴史文化学科 2年 鈴木悠里)

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2016/02/08

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