法学部古川ゼミが11大学15ゼミの合同ゼミで発表
「外国漁船による密漁取締~立ちはだかる2つの壁~」テーマに提言

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 名古屋地区の国際政治学・国際関係論など、国際関係の研究をする学生や教員などが発表・討論する「第37回名古屋国際関係合同ゼミナール」が12月6日開催され、私たち古川ゼミが参加しました。中京大学、札幌大学、愛知大学、愛知県立大学、金城学院大学、名古屋大学、名古屋市立大学、南山大学、龍谷大学、神戸大学、広島大学の11大学15ゼミ約200人が南山大学名古屋キャンパスに集まりました。合同ゼミは、1979年から毎年続いています。

 今年度、古川ゼミ3年は、「外国漁船による密漁取締~立ちはだかる2つの壁~」というテーマで発表を行いました。尖閣諸島の国有化や日本近海の水産資源の価値が注目されるようになって以来、留まることなく増加を続ける台湾・中国による密漁を問題視し、我が国として密漁を減らすにはどのような対策を打ち出すべきかを研究してきました。

 研究の結果、私たちは発表で、海上保安庁の人員拡充と密漁犯を取り締まる際に適用される法律である刑事訴訟法203条(司法警察員の逮捕手続、検察官送致の時間の制限)の条文追加を提言しました。具体的には取締にかかる海上保安庁の人員拡充に関して、我が国の海域全てを愛知県警とほぼ同じ人員で警戒警備を行っている海上保安庁の負担を軽減すべく、多目的な観点から実現を目指すべきだと訴えました。また、刑事訴訟法203条についても、取締をしやすくなるようにしつつも課題となる「被疑者の権利保護」という無視できない課題とのバランスに配慮し、ゼミ生の中で研究を重ね具体的な改正条文の提言に至りました。

 研究を重ねる過程で、今年9月に沖縄県石垣市の海上保安庁の施設(石垣海上保安部・石垣航空基地)を訪問しました。結果、職務にあたっている海上保安官の方々にしかわからない現場の声を伺うことができ、政策提言に更に厚みを与えることができました。

 発表後は、他大学の学生や教員から鋭い質問や講評をいただくことで、自分たちでは気がつくことができなかった違う視点からの意見も伺うことができました。今後も更に研究を深めていきたいと考えます。

 このように約半年間に渡る今回の研究で得られたものを、来年度の卒業論文制作に向けて活かしていきたいです。

(法学部古川ゼミ3年代表  星 惣平)

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発表を終えた古川ゼミ

2015/12/10

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