情報科学研究科修士課程1年の北村友香さん
精密工学会 サマーセミナー2015優秀発表賞を受賞

 大学院情報科学研究科修士課程1年の北村友香さん(橋本研究室、指導教員:橋本学教授)が、8月24~25日に開催された精密工学会・映像情報メディア学会が主催する「サマーセミナー2015」で優秀発表賞を受賞し、表彰カップと表彰状を授与されました。

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北村さん


 この賞は、画像処理やメディア関連技術に関する研究において特に優秀な研究発表をおこなった若手研究者に贈られるものであり、今年度は日本全国から発表された22件の研究の中から、この分野の専門家による厳正な審査を経て北村さんらが選ばれました。橋本研究室では,昨年もこの賞を受賞しており、2年連続の受賞になります。

 

 受賞論文名は、「動作の統計的パターン性を利用したトイレ内の非定常動作検出手法の提案」。北村さんが所属する研究室の橋本学教授の指導のもとで開発した技術は、高齢者介護を目的としたものであり、トイレ内における人間の動作を画像センシング技術を用いて高信頼に識別し、転倒や長時間のうずくまり等の非定常的な動作を自動的に検出するものです。高信頼な検出性能だけでなく、プライバシーへの配慮方法が十分に検討されていることなど、システムとしての高い完成度が評価されました。

 

●優秀発表賞を受賞して

 これまでの成果を多くの方に認めていただき、たいへん嬉しく思っています。「非定常動作検出」は、高齢者が増加傾向にある日本社会にとって必要不可欠な技術であり、注目されている分野です。提案した技術の開発には苦労しましたが、橋本先生の熱心なご指導や研究室の同輩や先輩とのディスカッションや試行錯誤の結果、現在の提案システムとして完成させることができました。今後は、性能の更なる向上を目指し、一層真摯に研究に取り組んでいきたいと思います。

                     (情報科学研究科修士課程1年 北村 友香)

●指導教員の橋本学教授のコメント

 北村さんは、以前より人間のセンシングに強い興味を持ち、トイレ内の動作認識を研究したいとの希望をもっていたとのことで、やりたい研究テーマを具体的に考えて研究室への配属を希望してきた数少ない学生の一人です。実際、このテーマを卒業研究のテーマとして設定したところ、すぐに研究成果を挙げ、学部3年次には最初の学会発表を達成し、この6月にはフランスの国際会議での発表も成功させ、さらに今回はこのような表彰にもつながる成果になりました。日頃から、この研究テーマに真摯に向き合っている様子をみていましたので、努力が報われてなによりです。今後は、持ち前の英語力をさらに磨いて、2回目の国際会議発表を目指し、世の中をリードする理系女子エンジニアに成長してもらいたいと思います。

 

2015/09/01

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