文学部歴史文化学科の7人が医学系の学会でポスターセッション
歴史や文化など研究成果を紹介、名古屋の魅力伝える

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 6月5・6日、名古屋駅前のウインク愛知で開催された第36回日本循環制御医学会で、文学部歴史文化学科の中世研究会・近現代史研究会・民俗学研究会がポスターセッションを行いました。全国の同学会員の方々に名古屋の魅力を知ってもらうことが目的です。各研究会から学生7人が参加し、また播磨良紀・中元崇智・小早川道子各先生にもご指導いただきました。

 このポスターセッションのコーナーは中京大学だけでしたが、参加者の方には興味を持って見ていただくことができました。私が所属する中世研究会は、小牧山城で新たに見つかった信長時代の石垣について発表しました。2月中旬に行われた現地説明会に参加して、今回の発掘調査の状況を学び、自分たちなりにこれまでの発掘成果を整理しました。従来石垣を利用して築かれた織豊(織田・豊臣)城郭の最初は安土城とされていましたが、小牧山城はそれよりも早い当時最先端の技術で築かれた織豊城郭であると、この石垣発見の意義を考察しました。

 近現代史研究会は、名古屋市内で日本の近代化を感じられる文化遺産である、文化のみち二葉館・名古屋市市政資料館・ノリタケの森などを紹介しました。単なる史跡紹介にとどまらず、そこで暮らした人たちのことも紹介された内容の濃いものでした。

 民俗学研究会は、犬山の歴史と文化をテーマとしたものでした。国宝犬山城や周辺地域などを実際に探索して、祭りや鵜飼などの民俗行事やおすすめスポットの紹介など、城下町犬山の魅力があふれた内容でした。歩きながら散策できるように、パネルの内容の縮小版を配布したことも好評でした。

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 今回のポスターセッションに参加するにあたって、各研究会でさまざまな事前準備を行いました。私が担当した中世研究会では、ポスターセッションの内容をまず口頭発表して、研究会のメンバーや先生方からアドバイスをいただきまとめていきました。医学系の先生方にわかりやすく読んでいただくために、専門用語などは極力パネル上には示さず、詳細な説明は配布資料に記しました。また遠くからみても目立つようなインパクトのある見出しを考えるなど、いろいろと工夫しました。「石垣」という専門的な内容を取り上げましたが、「小牧山城から石垣が出て何がわかったのか」などの具体的な質問もあり、多くの方に興味をもっていただくことができました。

 今回の参加で、どうすれば誰にでもわかりやすく説明できるのか、自分たちの考えを伝えるためにどのような構成をすべきなのかなど、多くのことを学びました。こうした経験は、2年後の卒業論文作成にも役立つものだと思います。こうした貴重な機会をいただき、感謝しています。

(文学部歴史文化学科2年 山下祐樹)

2015/06/18

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