オーストラリア・グリフィス大学に海外短期研修
ライフセービングの発祥地・ゴールドコーストで活動と英語学ぶ

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 私は昨年、大学のボランティアサークルでライフセービングを始めました。夏の監視活動をしている中で、遊泳者にとってより安全で適切な監視体制やパトロール、そしてレスキューの工夫を行い、ライフセーバーの監視活動をより良いものにしていかなければならないと感じました。そのため、いつかライフセービングの発祥地であるゴールドコーストに行き、救助のプロであり、職業としているライフガードから、日本に足りないものを吸収したいと思うようになりました。

 国際センターが実施している海外短期研修プログラムの中にオーストラリアのグリフィス大学を見つけた私は、今年の春季休暇を利用してゴールドコーストにある同大学での語学研修に参加することにしました。ここで私は語学の習得と、ライフセービングの最前線を学ぶことの両方を目的に、2月3日から3月15日までの5週間を過ごしました。研修には9学部から13人が参加しました。

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 グリフィス大学では多国籍からクラスが構成され、英語の実力ごとにクラスが分けられました。午前中に2時間の英語の授業が2コマあり、生活や文化、経験してきたことなどについて他の国の人と互いにコミュニケーションをとったり、プレゼンテーションしたりしました。しかし、最初は異国の地での緊張、自らの英語力に対する不安もあり、英語を口に出して間違えることを恐れてしまっていました。でもそれは割り切って、胸を張ってやっていくしかないと考え、新しく出会う人との会話をする機会を大切にして毎日を過ごしました。その結果2週間が過ぎる頃には簡単なコミュニケーションが取れるようになり、英語が好きになってきました。そしてもっと語彙力をつけて言いたいことの全てを英語で話せるようになりたいという気持ちも生まれました。

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 もう1つの目的であったライフセービングに関しては多くの発見がありました。そして現地での監視活動について見たり聞いたりして色々な知識を得ることが出来ました。その中で私が今最も大切だと思っていることは、ライフセービングを広めていくことです。ゴールドコーストには100年近く続くライフセービングの文化があり、その活動について市民のみんなの理解がありました。また、観光客や留学生のためにもライフガードが学校を訪れ、授業の中で海でのルールやマナーを教育していました。平日の早朝にライフガードと海辺を歩きライフセービングの活動を知ってもらうイベントも行っていました。このような活動が事故のないビーチにつながっていくのだと分かりました。しかし、今の日本にはそのような長く続く文化はなく、ライフセービングを広めていく活動も少ししか出来ていません。このような現状を少しでも変えていくことが私のこれからの課題だと感じました。

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 多くの人や文化と接して、多くのものを得ることが出来た5週間は、毎日が刺激的なものでした。私はこれから日本でライフセービングを伝えていく活動にインストラクターとして参加しようと思います。将来的には自らが教壇に立ち、多くの子供たちにゴールドコーストでの経験をも含め、海での安全、命の尊さ、ライフセービングの現状などについて伝えていきたいと考えています。また、日本の海には多くの外国人観光客がやってきます。そのような人にも日本の海でのルールを伝えるため、英語の学習も続けていこうと思います。そして海辺での事故ゼロが現実のものとなるように頑張っていきたいと思います。

(スポーツ科学部2年 岡田充弘)

2015/04/14

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